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第?話

「どうして僕達を泊めてくれるんですか?」

ルドルフは手を首筋に持っていき、笑って答えた。

「疑うのもムリはない…でもそんなに訝しくしないでください、僕はただ話し相手になってほしくて…」

さらにリオは思考を巡らす、もしかしたら僕達はこの人に食べられるかもしれない…そんなことまで考えていた。

「リオ…泊めてもらおうよ」

アンジェラは考え無しで言った。ルドルフは話を続ける。

「要職ですので僕はこの森から出られません…やることと言えばラウの木の守護と水を差し上げることくらいで退屈してたんです。外の刺激がほしくて…」

細い木の方を指差した。リオはその方角を見ると、目も口も無いフクロウが一羽、木の枝に止まっていて…虎視眈々とリオを狙っている。

「あれはシメフクロウといいまして、絶滅種のフクロウです…迂闊に近付くと魂を蝕まれます」

この森はさっきからそんなのばかりだなぁ…と思いながらリオはアンジェラの方を見た。すると今、まさにアンジェラの口からヨダレが流れた。

「アンジェラ…食べちゃダメだからね」

リオは呆れるように言った。

「ん…努力してみる」

アンジェラは両手を口元に持っていき、ジュルル…とヨダレを拭いた。ハッハッハッとルドルフは笑う。

「おもしろい妖精さんだ…」

しばらく歩くと木々の数は減り、一つの家が見えてきた。

「あれが妻と一緒に作った家です」

家というよりも物置のような小屋だった、それ以外に何も無いと言ってもおかしくないくらい無為な場所である。


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