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目的は財産目録作りですがもう一つ、真行寺家の屋敷全体の地図を作成することにもありました。
なにしろ増築、改築を繰り返した結果、廊下や階段が複雑に絡み合い、どこにも行きつけない廊下、上ると天井に突き当たる階段、開くと奈落の底がぽっかりと口を開ける隠しドアなど複雑怪奇な様相をしめし、屋敷全体がまるで迷路のようになっておりました。
広大な屋敷を探検した藤村は、ちょくちょく迷い、ある時など数日人前から姿を消しようやく戻ったときには餓死寸前の憐れな状態で戻ってきたくらいでした。
しかし執念ともいえる藤村の探検は、数年をかけて屋敷の全体図を作成するにいたり、かれはだれも知らない地下室を発見したのです。
隠し蓋をこじあけ、そこに藤村は地下に通じる階段を見出しました。
藤村の直感が「ここになにかある!」と強く語りかけました。
かれは明かりが点かないことを予感し、手にランタンを持ち、決死の覚悟で地下へと潜りました。




