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正面ゲートの上には「歓迎!! 大京シティへようこそ!!」と書かれた文字と、シティでの楽し気な家族のイラストが描かれたパネルがありました。
しかしパネルには、投げつけられた食べ物や、絵の具がべっとりといくつものすじをつくり、スラムの人々の憎悪が刻まれていました。
ゲートの両端には、門番ロボットが油断なくあたりを見回して、許可のない者を遮断するよう身構えています。
このロボの正式な名称はT・TYPEーROLL1414となっています。たいていはTロールと呼ばれるのが普通でした。
身長は2メートルを越し、体重は1トンを軽く凌駕します。太い腕と、ずんぐりとした両足から、動きは鈍そうに見えますが、その気になれば人間の十倍の速度で動けるのでした。ごつごつとした強化プラスチックの鎧に、全身に剣呑そうな棘がにょきにょきと生えています。
本来戦闘用なら、このような突起物は戦場でおもわぬトラブルを引き起こすのですが、ゲートを守るというただ一点にデザインされているため、実用というより威嚇のためでもありました。
またその知能も低めに設定されています。
本来戦場で活躍する戦闘ロボでしたが、門を守る指令を忠実に守らせるのが仕事です。余計な裁量の余地をあたえないため、単純な性格が付与されています。
真行寺家の白鷺号が近づくと、門番ロボは活動中をしめす赤いランプを灯し、じいーっと油断なく身構えていました。
車内から美和子、アイリス、洋子、藤村、幸次の五人は、こわごわとロボを見上げました。荷台にいる源次郎はいつでも動けるよう、片膝を立て身構えています。




