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「なあ、襲ったりせえへんよな?」

「そんなことになったら、どうする?」


 と、美和子が面白がって答えました。


「冗談でもそんなこと、言わんといて!」


 アイリスは腕を組み、座席に深く腰掛けました。


 向かい側に座る藤村と幸次はさらにおびえている様子で、顔つきが白っぽくなっています。落ち着きなく眼だけキョトキョトと周囲をうかがっていました。

 しかし吹きっさらしの荷物置きでどっしりと座っている源次郎は、そのいかつい顔つきと体つきで周囲を圧倒し、顔には油断ない警戒の色が浮かんであたりを睥睨していました。


「この車は安全です」


 マルの顔が車内に浮かび上がり、快活な口調で続けました。


「重武装の攻撃に耐えられるよう、外板は複合素材の耐熱、耐衝撃、耐化学攻撃に耐えられるよう設計されていますからね」


 アイリスの唇がひくひくと片側だけ持ち上がり、皮肉な笑顔を作りました。


「なんや、戦車みたいやな」

「まさにそうです。真行寺家の方々をお守するため、白鷺号は特別に設計されていますから!」


 ようやく正面ゲートにたどりつきました。

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