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挿絵(By みてみん)

 昼近くになって、幹線道路沿いにある「安奈未来図(あんなみらいず)」という店名のファミレスで、一同昼食を摂ることになりました。


 この店は和風ファミレスで、店員は絣の着物にたすき掛け、ちいさな赤い前掛けに、あしもとはわらじ履き、頭には手ぬぐいの(あね)さんかぶりというスタイルで評判です。


 その評判のなかには、接客する店員が可愛いという声がありますが、残念ながら店員は全員人間そっくりなアンドロイドでした。


 しかもすべての店員が同じ顔になっています。


 この時代、アンドロイドなどの不気味の谷問題は解決され、多くの接客業にアンドロイドが採用されていました。


 駐車場に白鷺号を停車させ、一同はぞろぞろと店を目指しました。


 と、ふいに日差しを遮る影が通過し、美和子は思わず空を見上げました。


 ひくいエンジン音をひびかせ、驚くほどの低空を一隻の飛行船がゆっくりと巨体を飛行しています。

 船腹には「TAKAKURA」と、高倉コンツェルンのロゴが墨痕(ぼっこん)もあざやかに描かれています。

 飛行船には巨大な映像パネルが設置され、そこには高倉コンツェルンの活動をPRする映像が映し出されていました。


 パネルに、コンツェルンの総裁である高倉ケン太の顔のアップが映し出され、見上げる美和子は一瞬、こちらを見下ろすケン太と視線が合ったような気がしました。

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