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「アイリス!」


 五郎が低い声でアイリスを素早く叱責しました。


 アイリスはちょっと肩をすくめると、ふたたび姿勢を元に戻しおとなしく歩き続けました。

 その時、美和子の表情がすこし動きました。


 唇の片方がちょっと持ち上がり、かすかな笑みが浮かびます。なにかを思いついたような、いたずらっぽい表情です。それに気づいてアイリスは小首をかしげました。


 こんな表情の美和子のときは、なにか驚天動地のアイデアを思い付いたときだと、アイリスは知っていたからです。

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