前へ目次 次へ PR 18/40 3 「アイリス!」 五郎が低い声でアイリスを素早く叱責しました。 アイリスはちょっと肩をすくめると、ふたたび姿勢を元に戻しおとなしく歩き続けました。 その時、美和子の表情がすこし動きました。 唇の片方がちょっと持ち上がり、かすかな笑みが浮かびます。なにかを思いついたような、いたずらっぽい表情です。それに気づいてアイリスは小首をかしげました。 こんな表情の美和子のときは、なにか驚天動地のアイデアを思い付いたときだと、アイリスは知っていたからです。