第三話
「ママ、おなかすいたー。あれたべたい!」
ちゃいろくて、あったかそうなパン。
とってもおいしそう。
「だめよ、今日はもうおかし買ったんだから」
「やーだー!たべたいたべたいたーべーたーいー!」
こうすると、いつもはかってくれる。
けど、きょうは
「だめったらだめ!」
といわれてしまった。
「ママのケチ!」
そう言って、ぼくはえほんやさんのところへはしった。
「待ちなさい!」
そんなこえがきこえたけど、しらない。
ママがかってくれないのがわるい!
はしって、はしって、はしって、はしって。
そして、やっとえほんやさんについた。
よみたいえほんをみつけて、ぼくはおじさんにいった。
「こんにちは!これおねがいします!」
そういって、えほんをおじさんにわたした。
ついでにママみたいに、おかねもおいた。
そうすると、おじさんはぼくがわたしたえほんをみて、いった。
「あと50ロア足りないよ。持ってるかい?」
「これしかもってないんだ……これだけでかえるえほん、ある?」
おじさんは、つくえにあるたくさんのえほんのなかからひとつをだして、ぼくにいった。
「これなら、買えるよ」
おじさんが、えほんをふくろにいれる。
ぴかぴかのおかねが、れじにたべられた。
「わぁい、ありがとう!」
ママがくるまえに、どこかににげなきゃ。
そうおもって、おじさんからふくろをもらってすぐ、ぼくははしりだした。
はしって、はしって、はしって。
すこしつかれて、あるく。
おうちにかえってからゆっくりよもう。
あるきながらおもっていると、だれかにてをつかまれた。
「捕まえた。帰るよ」
「……はぁい」
ママは、ぼくになにもきかなかった。
かわりに、いたくなるくらいつよくてをつないでくれた。




