↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/15

第九話

「いきなりでごめんなさい。ついてきて、くれませんか」


「……ちょっとまっててください」

そう言って、バイトの女は階段を上がっていく。


これじゃあ会計が出来ない。

そんなことを思いながら、どうせこれ以上は買わないであろう商品たちを眺める。


数分後、先程のバイトの声が聞こえた。


「うん、わかってるよ。スイさん、7の刻までには帰してくれますよね?」

「あ、あぁ。そんな時間かけるつもりはないよ」

「うん、ありがと。あぁ、お客様、ごめんなさい。お会計ですか?」


突然、声をかけられる。

どう返していいかわからず、ただカウンターにトレイを置いた。

バイトの子はカウンターに立って5秒もしないうちに言った。


「お会計、1050ロアになります」


からからと、鈴の音が鳴る。

寂しげな鈴の音が。


「ありがとうございます。また来てくださいね」

そう言って、俺の渡したロアはレジに吸い込まれた。


扉が開かれる音がした。

まるでヒステリックを起こしたときの女の声のようだ。


「お嬢さん、こちらへ」

少し格好をつけたようにして吐かれた言葉(セリフ)。


「ふふ。ありがとう、スイさん」

彼女がそれに乗っかるのは、優しさか、あるいは噂通りなのか。


そんなこと、俺には知るよしもなかった。

夏が終わってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。