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狼たちの聖域 〜最凶ヤンキー校に舞い降りた天使〜  作者: あやん


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2学年合同(?)修学旅行!〜天使が舞い降りた京都の夜〜

1. 暴君の超法規的措置

修学旅行前日。2年生たちが京都へ旅立つ準備をする中、獅子堂は校長室の机を叩いていた。


「校長。……1年の瀬戸ゆうを、2年の修学旅行に同行させる。異論は認めん」

「そ、そんな前例は……っ!」

「前例がなければ俺が作る。……阿久津、羽柴。ゆうの分の新幹線のチケットと、俺の隣の席を確保したか?」

「ウィッス。グリーン車一列、貸し切り完了っす!」

「ホテルの部屋も、ゆう君が怖がらないように僕たちが囲めるスイートを予約しておきましたよ」

こうして、ゆうくんは「2年生の学習補助(という名の癒やし係)」として、強制的に京都へ連れて行かれることになった。


2. 新幹線内の「ゆうくん見学会」

新幹線の車内。2年生のヤンキーたちは、ピリピリしていた。

なぜなら、あの最凶の獅子堂が、1年生の可愛い子を連れてきているという噂でもちきりだったからだ。


「おい、あれか……。獅子堂さんの『お気に入り』って……」

「……え、めちゃくちゃ小さくて可愛くないか?」

「やべぇ、あんな子が俺らの学年にいれば、毎日学校来るのに……」

ゆうがおずおずと「……あ、あの、お邪魔してすみません……」と2年生の先輩たちに会釈するたびに、通路側のヤンキーたちが「うぉぉ……っ!」「かわええ……っ!」「浄化されるぅ……っ!」と、バタバタと座席に沈んでいく。


3. 先輩たちの「洗礼(激甘)」

京都に到着。清水寺の参道で、2年生の強面のお兄さんたちが、ゆうを囲んで次々に貢ぎ物を差し出す。


「おい、1年。……これ、京都限定の八ツ橋だ。食え」

「ゆう君だっけ? 喉乾いてないか? この抹茶シェイク、美味いぞ」

「人混みで迷子になるなよ、俺の学ランの裾、掴んでていいぞ!」

獅子堂が後ろで般若のような顔をしているのも構わず、2年生たちにとってゆうくんは「可愛げのない後輩たちの中に現れた、天使」になっていた。


「し、獅子堂くん……。2年生の先輩たち、みんなとっても優しいね!」

ゆうが嬉しそうに笑うと、獅子堂は複雑な表情で唸った。

「……。阿久津、羽柴。……あいつらを散らせ。ゆうの笑顔を見せていいのは、俺の前だけだ」

「無理言わないでくださいよ。……でも、まぁ、ゆう君が楽しそうならいいじゃないっすか(笑)」


4. 旅館の夜:スイートルームの攻防

夜。獅子堂が権力で押さえた豪華な部屋。

ゆうは、獅子堂・阿久津・羽柴の三人に囲まれて、修学旅行のしおりを眺めていた。


「明日も楽しみだね。……あ、獅子堂くん。僕、一人で寝れるよ……?」

「……。ダメだ。京都の夜は冷える。俺が暖房器具代わりになってやる」


獅子堂は、ゆうを自分の布団に引き込もうとするが、そこに阿久津と羽柴が割り込む。

「ちょっと待てカシラ。ゆう君が怖がってるだろ。……ゆう君、俺が隣で守ってやるからな、敬語抜きでいいぞ!」

「阿久津、どさくさに紛れて距離を詰めない。……ゆう君、僕が本を読んであげようか?」


結局、ゆうを真ん中にして、四人で川の字になって眠ることに。

ゆうの小さな寝息を聞きながら、獅子堂は「……このまま時間が止まればいいのに」と、2年生らしい(?)少し切ない願いを抱くのだった。

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