にじゅうきゅうこめ
給食を食べ終わって、私は給食の後片付けを手伝った。思考を整理する時間が欲しかった。誰にも話かけられたくなくて、誰にも話しかけようと思えなかった。こんな気分になったのは久しぶりだ。前こうなった時がいつだったのかはもう思い出せない。いつか今日のことも思い出せなくなるのだろう。
別に寂しくはないな。
本来は二人で持たなければいけない食缶を一人で持って歩く。今日の残飯はそれなりにあったようだ。重い。腕が痛くなる。
瞬間移動技術が確立されたら、この残飯は残飯と呼ばれなくなるだろうか。
食糧を求めている人々に届くようになるだろうか。
……だめだろうな、だって人は人だから。
戦争に使い出すだろう。爆弾でも送るようになるだろう。
そもそも、私には無理だ。
待て、私は何を考えている?
あぁ、これだから駄目なのに。
整理したかった思考をなくしてしまったみたいだ。
私は壊れかけなのだろうか。
別にいいや。壊れかけでも愛してくれる人は居る。
だからって許されるわけでもないけれど。
「あ、ルウ後輩」
どんどん散っていく思考を引き留めてくれたのは
「レア先輩」
ちょっと乱暴な妖精だった。
「それ重いだろ」
「はいとても……いや取り上げないでくださいよ、持てますって」
「そこは礼を言うもんだぞ。可愛げがない」
「ん……せめて一緒に持ちましょう」
「いや、やめてくれ?それじゃあ私が来た意味がないからな。ほれ、ルウ後輩は教室に戻れ」
「それ、どういう意味で……あっ」
レア先輩は私の言葉に答えないで行ってしまった。
私がそのまま行ってしまったら、レア先輩が来た意味がないというのはどういう意味だ。次の授業は別に移動教室でもないのに。
それに、レア先輩が来たのは偶然じゃないのか。何かの目的を持ってこちらに来て、そして私に『意図的』に接触したのだとしたら。
?
?
?
なんだそれ
?
?
?
なんだそれ
?
?
?
まるで
?
・
・
・
しこうていし……




