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空に輝く五芒星  作者: 猫村 子麦
第二章:親友
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じゅういっこめ

「さぁさぁ、イリス!今日は何を描く!?」


 教室から出て廊下を歩く。すれ違う人がたくさんいる中、私とルウは縦に並んで歩いていた。

 ちなみに私が前である。


 今日は美術室に向かう足取りが軽い。

 何せ、昨日で課題の絵が終わったのだ。つまり、今日は自分の好きな絵が描けるのである!

 絵を描くのであれば課題でも自由でも楽しいことは楽しいのだが、やっぱり、課題だと思って描くのと自分が描きたいものとして描くのとでは違う気がするのである。

 私がティアちゃんに引かれるレベルの鼻歌を歌った理由はこれだ。


「こら、ルウ。後ろ向きに歩いちゃ危ないでしょ。ちゃんと前向いて」

「え?前向いたらイリスの顔が見えないじゃん?」

「いや、それはそうなんだけど危ないし、迷惑だし…………って、あっ!」

「え、なにな………いったあぁぁぁああ!?」


 突如背中に強い衝撃が走り、驚きながら振り向く。


「ボール?」


 足元にボールが落ちていた。少し視線を上げると窓がある。

 あの窓はきっと、運動場側につながる窓だったはずだ。


 私は足元に落ちているボールを拾い、窓に近寄った。


「ルウ!?ごめぇぇぇぇえええんっ!ボール当たったぁ!?」


 窓から運動場を見ると、大きく手を振るライアが見えた。


「大丈夫ー!このボールここから落とせばいいー?」

「うん!おねがーい!」


 ライアの言葉を受け、私はボールを徐々に頭の後ろへ持っていく。そして勢いよく投げた。


 運動場には、ライア以外にも何人かいる。きっと球技部だ。

 球技部とはバスケットボールやハンドボールなど、ボールと自分たちの体があればできる球技をする部活だ。テニスなど、ラケットが必要になるものはやらないらしい。

 以前は球技の種類ごとに部が分かれていたらしいが、それぞれ部員が少なかったのと、「バスケもハンドもやりたい!」などの要望が多かったため、合併されたという。その話を聞いて、「わぁ、自由……」と思ったのを覚えている。

 そして多分今はドッチボールをやっていたのだろう。

 どうしてここまで飛んで来た、よく窓を割らなかったな、など言いたいことはたくさんあるが、こういうことは結構ある。球技部の皆さんは、ボールのコントロールが良いのか悪いのか分からない。


「あ、ごめぇん!変なとこ飛んだー!」


 色々なことを考えながらボールを投げたら、人がいない方向に飛んでしまった。やってしまった、と思うも、もうすでに手から離れているボールの軌道はどうしようもない。

 とりあえずわたわたしていると、ライアが素早く動いた。


 そして、私が放ったボールを見事その手に収めたのだった。



 ライアにはみんなからの賞賛の拍手が降り注いだ。




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― 新着の感想 ―
連続投稿、ありがとうございます!ライアちゃんのコントロール力、すごいですね⋯⋯。球技部が窓に当たらなかったのも、ある意味すごいのかも?それに、ボールを使うものは全部球技部、として成り立っちゃうんですね…
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