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第四話  深まる謎


 (へ?今なんて言った?)

少年はさらに動揺する。自分が知らない、会った事もない人に『また、会えた』と言われたのは初めての経験だ。何かしら言葉を返そうと思って口から零した言葉は「君は・・・誰?」というなんとも平凡なものだった。少女は一瞬目を見開いたかと思えば、即座に笑顔で答えた。

「あははは、ごめんね。そんな急に言われても迷惑だよね・・。あ、私の名前は神楽かぐらっていうの。よろしく」


 「はい・・よろしく・・・。え・・えと、俺の名前は___

 「姉ちゃん!見つけたっ!!!」


 動揺を抑えて返そうと試みたはいいものの、新たな種類の声に遮断されてしまい、神はまたまた困惑した。

(・・今度は誰だ?)

肩をぶるっと震わせて神楽がとっさに振り向く。

「っ・・どうしたの?かえで

酷く動揺しているようで、声が震えていた。声の主はどうやら、こちらに向かってくる小柄な少年のようだった。

「姉ちゃん!此処は来てはいけない場所だって何度も言われたじゃないか!!」

 少年は荒い呼吸を繰り返しながら、深刻な顔で神楽に怒鳴りつけた。

強い風が吹き、桜吹雪の中で張り詰めた空気が流れる。


「・・・ごめんねつじ君。話はまた今度にしよう」


『だから、来ちゃいけないって言ってるだろ!どうして長寿の桜に語りかけてるんだよ!』と後ろで声が聞こえるが、神楽は構わず話を続ける。

「こっちは私の弟。楓っていうの。ちなみに私は巫女じゃないよ。それじゃあ、 またね」


 そう言うなり、神楽は

『木に僕の紹介をしてどうする!何かおかしいぞ!!姉ちゃん!』と不安そうな様子を見せる弟・楓の腕を掴んで神社を飛び出すように走り去っていった・・。


 不思議な姉弟が去ってしまった後、刻刻と時間が経過していたが、神はまだ状況を掴めずにいた。

「嵐のように過ぎていったな・・。神楽と楓・・・。ん、まてよ___。弟は俺が見えていない感じだった。しかし姉は見えていた・・・。!!・・それに会話もできたな。しかし彼女は『巫女ではない』と言った。どういうことだ!?あとは・・弟が『この場所に来てはいけない』とも言っていたな・・・」


ひとつずつ疑問を出していくが、解決にはなにもつながらない。しばらくして最もひっかかることを思い出した。


 「あ!聞くのを忘れてたっ・・・。俺は神楽と会ったことがあったか?彼女は確かに『辻君』と俺の名前を読んだ・・。でも、俺は彼女のことを知らない____はず、だよな。一体、どうなってんだ?」


これが運命的な邂逅であったことを、神はいまだに知る由もない。




  

謎が深まる~~~。書いていて自分がこんがらがってしまいます。

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