第二十三話 異変は異変を呼ぶ・続
『私、力になれたかな・・・?』
後ろから微かに少女の声が聞こえた。
楓は、再び現れた少女に驚きつつもしっかりと礼をする。
「!!・・君は・・さっきの子だね。教えてくれてありがとう」
すると少女は嬉しそうに微笑んだ。
艶やかで長い黒髪、茶色い瞳、背丈、顔立ち・・・・・など
すべてが似すぎている。
髪の長さや性別こそ違うがやっぱり赤の他人とは思えないな・・・・。
そんなことを思っていると、壁の向こうから辻らしき声がした。
血の気が引いた。鼓動が速くなる。
明らかに悲鳴に近い声だった。
いったい何が起きたのか___!?
「辻さんが大変だ___!!」
夢中で穴を抜け始める。埃や土が服につくが、かまっている暇はない。
近くから聞こえたから、おそらく長寿の桜に向かったのだろうと予想できる。
落雷だったのか、それとも他に問題があったのか・・・。
考えたくはないが、そうとしかおもえない。
急いで穴から出ると、楓は目を見開いた。
目に映るのは、燃えている桜と、木の頂点で炎の中へ呑みこまれる辻の姿。
「辻さんっっっ!!!!」
手を伸ばしながら駆けるも、時はすでに遅く。
辻の体のほとんどが見えなくなっていた。
神は力なく楓へと叫ぶ。
「・・・か・・・え・・で・・っ・・・・」
その言葉と同時に、辻の伸ばしていた腕も赤い炎に呑みこまれてしまった。
「___辻さぁぁぁん・・・・!!」
そして、今へと至る。
*
「最近は暗闇とかに好かれているなぁ・・・」
溜息といっしょに切ない声が漏れた。
「倉庫から出て、長寿の桜へ向かったら本当に落雷して燃えていて、
消火の為に儀式をしようとしたら突然炎に呑みこまれて・・・・」
状況整理が終わった後、この不思議な空間を調べ始めた。
どこまで続いているのか分からない。
まず何があるかも分からない。
それよりも長寿の桜が心配だ。今も燃えているのだろう。
「どうにかして霞河神社に戻れないかな・・・」
悩んでいるうちに、目の前が白く輝き始めた。
「え、え?今度は何が起きるんだ?」
現れたのは、暗闇に浮かぶ白い長方形の幕。
不審に思い、辻はその幕へと触れた。
「何かを映し出すのか?」
『その通りだ。』
返事を求めたわけではないが、背後から声が聞こえた。
よく通る低い声に、慌てて振り返る。
そこには、二十歳ぐらいの見た目の男性らしき桜の神が立っていた。
『久しぶり・・・・いや、その姿でははじめましてかな、辻』
「あ・・あなたは・・?」
『_____。
あーー。忘れちまったか、残念だな。俺の名は風雅。
お前の一つ前にこの木についた桜の神だ』
久々の更新でした。話も登場人物もごっちゃごちゃですみません。




