表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】夫と義母に娘を奪われ死んだ転生令嬢は、辺境伯に前世ごと溺愛される  作者: はなたろう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
27/28

第27話 本当の白い結婚

ルートベアでの生活が始まった。



カシスタン様は、多忙な領主でありながら、常に私のことを気にかけてくれた。


毎朝、共に朝食をとり、領地の話をしたり、たわいもない会話を楽しんだ。

昼間は庭園を散策したり、書斎で書物を読んだり、時折、領民の暮らしを見に、街へも出かけた。



マルゼンダの街を見たときと同様に、前世での知識を活かし、領地の産業や教育について、カシスタンと共に考え、提案することもあった。



彼はいつも、私の意見を真剣に聞いてくれ、共に未来を築いていくことに喜びを感じた。



山岳地帯の部族に会うこともできた。



「赤い瞳とは縁起がいい。カシスタン様、この地の繁栄は約束されましたなぁ」



長老はそう言うと目を細めた。



彼らとの会話は新鮮で、私はこの世界の文化や歴史を深く学ぶことができた。



そして、夜になると、カシスタンは私を抱きしめる。



私は彼の腕で幸せの絶頂に辿り着き、たくさんの愛の言葉を聞きながら、心地よい眠りにつく。

満たされた日々が、穏やかに過ぎて行く。



私は、故郷のポーラディア領の両親と兄にも、手紙でこの地の様子を伝えた。



マルゼンダ家との縁談が破談になったことを心配していた母も、カシスタンの人柄と、私が心から幸せに暮らしていることを知って、心から喜んでくれた。



父と兄も、カシスタンの領主としての手腕に感銘を受け、ルートベア領との交易が始まることになった。




オリフタンの様子は、モズリンからの手紙で知った。


マルゼンダ伯爵の指導のもと、領主としての務めに真剣に取り組んでる。



オリフタンは、マルゼンダ伯爵夫人が抱え込んだ私財を全て投じて、街に宝石加工の職人を育てるための施設を作ったらしい。



地元の貴族たちからは反発もあったようだが、彼の真摯な姿勢と、領地の発展を願う心が通じたらしい。


以前よりも、街は活気づいているようだ。



『オリフタン様は、私がしっかりと教育します!どうぞご安心ください。やりがいしかないですわ』



モズリンが言うなら、何も心配はないだろう。



そして、マルゼンダ伯爵夫人は、王都の警官隊によって連行された後、その悪事が裁かれることになった。

今は、王都の牢獄で、己の罪と向き合う日々を過ごしている。





そして、私とカシスタンは結婚式を挙げた。



前世での政人と、オリフタンと、そしてカシスタンとの3度目の結婚式。



ルートベア辺境伯領の教会は、温かい陽光が差し込んでいた。

家族と領民の祝福を受け、私たちは神の前で永遠の愛を誓った。



私の手には、純白のガーベラが抱かれていた。



「白いガーベラは『希望』を意味する。アリアンディと僕らの未来に、ぴったりの花だ」



カシスタンの優しい言葉に、私は胸がいっぱいになった。



これまでの、愛のない白い結婚とは違う。



これは、私とカシスタンの、愛と希望に満ちた、本当の白い結婚だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ