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【完結】夫と義母に娘を奪われ死んだ転生令嬢は、辺境伯に前世ごと溺愛される  作者: はなたろう


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15/28

第15話 今夜も襲われる

東棟にある、オリフタンの部屋に引きずりこまれる――。



「きゃあ!」



ベッドに押し倒された。



「な、何をする気ですか」


「夫婦がベッドですることなど、言わずともわかるだろう」


「私たちは、まだ夫婦ではありません」


「ふん、減らず口め」



自分のシャツを脱ぎ捨てると、ベッドに上がってきた。



「あ、明日は結婚式ですよ」


「だからなんだ?」


「神の前では、純潔でありたいのです」



オリフタンは嘲笑った。



「おまえが、本当に純潔か確かめる」


「ですから、私は本当に――」


「カシスタンの世辞に、女らしく頬を染めていたな」


「え?」



まさかの嫉妬?ここで?


そういえば、政人も嫉妬深かった。



少しでも他の男性に興味を示すと機嫌を悪くする。それもレストランのスタッフに笑顔を向けたとか、俳優を褒めたとか、どうしようもない小さなことで。



その夜は、決まって夜の扱いが荒くなる。



一方的な行為と無理強いが、自分が満足するまで続く。


男を知らないアリアンディの身体。

だけど、生々しい不快な記憶で震えだす。



「カシスタンに惚れたか」


「バカなことを」


「出会ったばかりのカシスタンにも色目を使う、とんだ尻軽女だな。さては、ポーラディアには男娼を囲っていたか?」


「なんてひどいことを言うのですか」



必死に抵抗するが、びくともしない。



「そ、それより、マルゼンダ伯爵夫人に、宝石の訓練校の話はしましたか?」


「ああ」


「どうでしたか?」


「慈善事業の真似事など、マルゼンダには無用だと――笑われた」



予想通りの残念な結果。



「オリフタン様も、そのように思われたのですか?」



オリフタンはわずかに躊躇するように視線を彷徨わせたが、すぐに吐き捨てるように言った。



「ああ、くだらないな」


「そうですか……。それは、とても残念ですわ」



オリフタンの目には、わずかな諦めが混じっていた。

私の提案が却下されたことへの怒りだけでなく、母親に抵抗できない自分自身への苛立ちだろうか。



「俺の、意見など不要なんだ」



鬱屈した影が宿る。

政人も時々、同じような顔をしていた。



それは、愛花も感じていたはず。



「私は、共に街の未来を話し合えたことが、嬉しかったのです」


「……」


「このマルゼンダに嫁ぐことに、意味を見出せると思いました」



オリフタンの心の中に、少し触れた気がした。

かすかな同情を覚えた。



「オリフタン様は、何も感じなかったのでしょうか?」


「俺は……」


「カシスタン様も、きっと協力をしてくださるのではないですか?」



その名前が出た途端、オリフタンの顔が曇る。



「そんなことは、どうでもいい!」



そう叫ぶと、オリフタンは再び乱暴に組み伏せてきた。



「明日の結婚式、なぜ花嫁が赤いガーベラを持つか知っているだろう」



この国の、古くからの風習だ。


花嫁は白いドレスに、赤いガーベラを持ち参列する。

初夜が終わると、ガーベラは窓から捨てられる。


それが一連の儀式。『純血を夫に捧げる』そんな意味らしい。



「赤いガーベラが必要かどうか」



スカートの中に手が入ってくる。



「先に確認しよう」


「んっ……!」



噛みつくようなキスをされ、破るような勢いで、服を脱がされた。



ぎゅっと目をつぶる。目を開けたら、夢だったらいいのに。

少しでも、オリフタンに同情した自分が嫌になる。



転生してまで、こんな身勝手な抱かれ方をするの?

オリフタンも政人も、どっちも嫌。


前世からの悪夢が続くようだ。



どうして、どうして私はこんな人生ばかりなのか――。

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