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色々と知る~祭りの準備と最中に~

一二三が祭りがしたいと言い出したので梢は許可を出した。

そして、そんな中で、光達が外で遊ぶときは兄姉たちか、父親たち、梢がいないと遊びたがらないのに気がつく。

理由をクロウに問いかけると──




「梢様、お祭りがしたいです」

「うん、いいよ」


 一二三ちゃんが夏祭りの申し出をしてきたので私は了承した。


「では、クロウ様と、シルヴィーナ様、五郎伯父様たちと相談して決めますね」

「それでお願い」


 そう言って一二三ちゃんを見送ると私は畑仕事に戻った。



 それからとんとん拍子でお祭りの準備は進められていった。

 私はいつも通り畑仕事とか、育児に勤しんでいた。


「まぁま、あそぼ!」

「あそびたい、あそびたい!」

「いしょ、いっしょがいい!」


 家に帰ると音彩たちが面倒を見ていた光たちが私に抱きついて遊んで欲しいと言う。


「はい、なにしてあそぶのかなー?」

「「「ぱずるとつみき!」」」


 この子たちはそう言って積み木とパズルを持ってくる。


「じゃあ、最初にパズルで遊びましょうね」

「「「うん!」」」


 三人とも元気いっぱいの返事だ。

 だけども、外で遊ぶときはいつも晃や肇、音彩の三名か、アルトリウスさん、アインさん、ティリオさんの、パパ三名がいないと遊ばない。


 内向的なのだろうか。

 でも光はルカくんと遊ぶ時はいつも以上に元気いっぱいだし。

 どうなんだろ?





「──てなわけで聞きに来た」

「我に聞くよりデミトリアス神様たちに聞くのがよいぞ」

「だそうですがどういうことですかー?」


 私は神様と会話できるいつものスマホを取りだし声をかける。


『んーそれはじゃな』

「それは?」

『一二三という善狐の女子(おなご)がおろう。その女子が長年「子どもが欲しい」という負の感情を出していたから、今も外が無意識に怖いんじゃよ』

「あー……」


 私はなんとも言えなくなった。

 そうだよな、一二三ちゃんめっちゃ思い悩んでたんだもんな。

 それが村中あちこちに残留思念として残ってたからうちの子はそれに触れてギャン泣きしまくってたんだもん。


 だけども、一二三ちゃんを責める気にはなれない。


 しかしどうしたものか?


『家族の誰かがいればその子らも外に出られる、見守っておればいいのじゃ』

「なるほどー」

『取りあえず、慣れるまでは我慢じゃな』

「それはそれとして残留思念消えました?」

『儂が消しといた、後々お前さんが言い出すのではないかと思っての』

「それは嬉しいですが、村の事ならもっと早く行動してほしいですし、早く言って欲しかったですー!」

『善処するわい』


 本当かなぁ?


 何か私が言い出さないと動いてくれなかったから疑問が残る。


「梢、そう神に疑念を抱くな」

「でもさー」

「神々は自分たちの愛し子を愛していた」

「それは分かるよ、神々の愛し子、なんて呼び名を与える位だし」

「それが自分たちの創造物によって愛し子が殺されかけたとなれば創造物共を憎むに足りる」


 クロウの言葉にも納得はできる。

 お祖母ちゃんは殺されかけて、私の元いた世界にやって来た。

 そして時がたち、孫である私が生きて行くことに辛さを感じてこの世界に招かれた。

 まぁ、あっちの世界では雷直撃して死亡っていう事になってたんだけどね。



「お前はとにかく、いつも通りにしていろ、もうじき祭りも始まる」

「うん」


 私はクロウの言葉に頷いて家へと帰った。





 そして祭り開催日。

 提灯が灯り、屋台が賑わっていた。

 私は苺飴を頬張りながら、子ども達の様子を見る。


 光たちには、ジュースを飲ませて満足して貰っている。

 下手に何か食べて窒息なんて笑えないからね。


 マジで。


「梢、楽しんでいるか」

「うん」


 クロウがやって来たので私は頷く。

 子ども達はわらわらとクロウの足元により──


「おじちゃ!」

「くろおじちゃ!」

「おじちゃ‼」


 と連呼。

 晃たちは苦笑いしている。


「まぁ、クロウおじさんだからな、私達も」

「そうですね」

「まぁ、いいじゃない」


 音彩はニコニコと笑っている。


「全く、お前の子どもたちは我を恐れんな、もう」


 クロウはそう言ってわしゃわしゃと頭を撫でていた。

 光たちはきゃっきゃと嬉しそうに笑う。



「コズエ様!」

「あ、シルヴィーナ! それとレームさん」


 シルヴィーナと旦那さんがやって来た。

 子どもたちも。


「シルフィ、レイ。挨拶を」

「愛し子さま、ごきげんよう!」

「愛し子さま、いつもありがとうございます!」

「よく挨拶できたね」


 レームさんが二人を撫でると二人は嬉しそうにはにかんでいた。


「あれ、レームさん、シルフィさんとレイさんってもうすぐ18歳ですよね」

「いやいや、コズエ様。ハイエルフは年の取り方が他と違うんですよ」

「⁇⁇」


 頭に大量のクエスチョンマークが浮かぶ。


「ハイエルフは20歳までは年相応に成長しますが、それは外見だけ。中身は幼子に等しいです」

「え」

「人なら4歳位でしょう。100歳になってようやく10歳ほどの精神になるんです」

「ウヘァ」


 思わず奇声が出た。


「180歳で18歳でしたから20年以上経った今は20歳位なんですよ私」


 シルヴィーナが照れたように言う。

 何か聞いたことあるような、無いような。


「つまり、ハイエルフは長寿命?」

「はい! 1000歳以上は軽く生きられます」

「それより生きられるのは?」

「吸血鬼位かと」

「オゥイエ」


 また奇声が出る。

 いや、出るわこれ!


「つまり私は皆を見送る側だと……」

「そうなりますね、吸血鬼は何もないと不老不死にほぼ近いですから」

「うーん……」


 色々と自覚させられ、ちょっとグロッキー。


「今の吸血鬼の生を生き飽きたら神様に命とかお返しするわ」

「それで良かろう。その時も我は見守るし、そして次生まれてきた時真っ先に駆けつけよう」

「何か色々と重いね」


 私は苦笑いして答えた──







光達が外で遊びたがらないのはそういう理由です。

残留思念は消えましたが、子どもなのでまだあるんじゃないかと怖いので家族がいないと外に出たがりません。

あと、梢などの神々の愛し子の寵愛は深いので、神々が見捨てた時代というものもありました。

いまは元に戻りつつありますが、ほとんどの寵愛は始祖の森へとそそがれています。

また、寿命の話を聞いて、梢もちょっと予想外だったらしいので苦笑いを浮かべています。

天に帰るときは多分、こちらの世界に来た時と同じように帰るでしょうね。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

反応、感想、誤字脱字報告等ありがとうございます。

次回も読んでくださるとうれしいです。

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― 新着の感想 ―
なるほど、今回はご褒美回ですk…( ゜∀゜):∵グハッ!! し、失礼しました、あまりの可愛さと尊さに全て言い切る前に吐血してしまいましたわ…(お気に入り登録押しながら)。それにても作者様はすごいですね…
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