子どもたちについて~知らなかった事~
子ども達の交流を見て、何か違和感を感じる梢。
その違和感の原因をクロウに問いかける──
「きゃー! 愛し子様の御子様かわいい!」
マリーローザちゃんが、光を抱きしめて言う。
「私たちにもこんな時期があったんだよ、マリーローザ」
楚良を抱っこしてカナン君が喋る。
「でも私達とは比べものにならないわ! とても可愛らしいんですもの!」
「まぁ、一理ある。でもそれを母様には言わない方がいい」
「何で?」
マリーローザちゃんが首をかしげた。
「母様がはっちゃけるからだ、そうしたら愛し子様と御子様たちが困るだろう?」
「あー……うん、確かに」
「迷惑がかかるから発言には気をつけるように」
「分かってるわ」
そんな会話をしているマリーローザちゃんとカナン君に私は近づき、声をかけた。
「カナン様、マリーローザ様」
「わ、愛し子様」
「ごきげんよう愛し子様」
「私の子どもたちを見てくださってありがとうございます」
「そう言われるほどのことは……」
二人は照れくさそうな顔をした。
「ところで、お二人の婚約者様とイザベラ様はどちらに?」
「お母様は来賓の館でリィナとクレスの説教をしています」
「説教? 何かしたの?」
「ええ、此処にあるものがめずらしすぎて質問をしすぎて困らせてしまったようなの」
「あー……」
確かに。
ぶっちゃけると、始祖の森で作られているもののアイディアは私が出しているのが多い。
前世で色々と知識を蓄えていたのが功を奏した。
なので、始祖の森は非常に便利だ。
あと、私のクラフト能力もある。
結果、便利でめずらしいものばかりが増えた。
でも、それを表だって言うことはない。
言わないようにしている。
また、農作物も、スマホで購入している。
なので、普通の作物と違うらしいが、私が育てるととんでもないことになる。
大きさ、色、ツヤ、味などが違うようになる。
クロウ曰く超高級品らしい。
神に捧げる、いや神々しか口にしないようなものを私は作っちゃってるらしい。
まぁ、そういうことなので、私の作物や、ここにはないものなどなんかは色々作れる。
結果、そう言う大人の都合に甘い私とは違うため、お説教をされてるのだろう。
イザベラ様も大変ね。
そう思うことしかできなかった。
王族の子らと婚約者の子らが村の子どもたちと遊んでいる。
見慣れた光景だが、普通に考えれば異常事態だ。
村の子どもたちは元貴族とか王族の子もいるが基本今は平民。
そんな子ども達が王族や貴族の子どもと遊ぶのは異常事態すぎる。
冷静に考えるとそうなるが。
クロウが「気にするな」と言うので気にしない方向で。
だが、気にするなと言われて気にしないのを続けるのも今回はどうかと思った。
なので聞いた。
何故「気にするな」と行ったのか。
クロウは言う。
『この始祖の森の子どもは普通の子どもたちと既にちがう』
私は聞いた「どういうことだ」と。
『始祖の森の子どもは皆精霊と妖精の愛し子となる。その存在は貴族よりも尊い』
私は尋ねる「つまりどういうこと?」かと。
『王族と対等の存在なのだ』
飲んでた紅茶を拭きだした。
汚いと言われたが当然だろう。
精霊と妖精の愛し子ってそんな貴重な存在なんだ。
と、驚いているとクロウはあきれた様に言った。
『特に貴重なのは神々の愛し子であるお前の子ども達だ、精霊と妖精の愛し子としてのランクが段違いだ』
え、ランクみたいなのあるの、と驚いた。
『あるとも、この森の子どもたちは皆ランクが高い、この森の子どもというだけで誘拐されかねないから我らは森を閉ざしている』
そして続けていった。
『貴族の養子にしたがるような位の子ども達だ、もし貴族の養子なら即座に王族と婚姻関係が結ばれる程の力を持つ』
精霊と妖精の愛し子ってそんなに凄いんだね。
『のんきに言ってるが、お前も外に出ていたら王族に目をつけられていたかもしれんぞ? 良くて婚姻、悪ければ悪用。神々の愛し子とはそう言う存在だ』
うん、スローライフでこの森にほぼ引きこもりで良かった。
私は安堵の息をついた。
「お母様、どうしたの?」
カイル君とのデートから帰って来た音彩が訪ねて来た。
「ああ、ちょっとクロウと話をしてね……この森で産まれた子たちは、貴方たちはすごいんだなって……」
「どういう話をしたの?」
音彩が聞いてきたので事細かに説明すると、音彩はふぅと息を吐いた。
「そうね、私たちそういう存在だもの」
「音彩は知ってたの?」
「クロウおじ様から聞いたわ。この世界の常識なんだって」
「……」
「マリア様も同じように行ってたわ、もしお母様が貴族だったら私達は王族かそれに近い立場の存在と結婚させられていたって」
「うへぇ」
「そうしたら多分私はルキウスと結婚させられて地獄を見てるだろうから、お母様が貴族にならず、この森で生涯を終える事を選んだのは本当助かったわ」
「あははは……」
予想外の方向で喜ばれた、というか感謝された。
そうだろう。
ルキウス君は断種の薬を飲まされて王族関係の屋敷に軟禁されているはず。
あそこまで音彩に執着しなければ、ルキウス君は王太子になれたのに、こんなことにならずに済んだのに。
哀れに思う気持ちはある。
だが、その所為で色々迷惑を被ったのでそれはそれ。
「ルキウスが断種処置されて、軟禁されて私はすっごく晴れ晴れとした気分」
音彩がチクチクした言葉でいう。
被害者だからね、仕方ない。
「ただ、シャルル君が可哀想ではある。あの年でもう王太子として教育されているのよ?」
「そうねぇ」
私もそれには同意する。
反抗期が凄いんじゃないかと一抹の不安もある。
「多分反抗期は見えない所で酷いと思うわ」
「大丈夫よそれは」
「音彩はなんで言い切れるの?」
「同じ『精霊と妖精の愛し子』だからよ」
その言葉に、私ははて?
と、首をかしげた──
はい、精霊と妖精の愛し子ってそれくらい大事にされる存在なんですよ。
始祖の森で生まれた子はみんな格差はありますが精霊と妖精の愛し子です。
貴族なら養子に迎えたがるレベルの。
梢に至っては王族と結婚させられかねない存在です、今までの愛し子がそうならなかったのはエンシェントドラゴンのクロウが目を光らせていたからです。
スローライフを送っていた&シルヴィーナのお陰でそれを逃れられました。
クロウが来たのはその後なので。
だから梢が外出時クロウが同伴していたりしていた訳です※世界樹を植えに行く、夜の都へ行くなど
音彩がシャルルに反抗期が来ないのを感じ取ってます、同じ精霊と妖精の愛し子ですからね。
自分たちに反抗期がなかったように。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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次回も読んでくださるとうれしいです。




