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破滅エンドが確定しました。悪役令嬢ですが知ったこっちゃない、逃げる。  作者: 西園寺百合子


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48/50

48 アルト殿下とベッドと、部屋。

聖女   ヴェロニカ・ルージュリス 炎魔法

皇太子  アルト・アズリオン    水魔法

皇太子弟 シエル・アズリオン    風魔法

弟婚約者 リリアーヌ・マーロウ   雷魔法

罪人   ミレイア・ノクス     光魔法

先生   カサンドラ

「…えっとぉ」


到着した部屋の前で、固まる。

ここは?

「アルト殿下の部屋ですよね」

「違うよ」

アルト殿下がツーンとしている。


「…アルの部屋ですよね?」

「そう、俺の部屋。そして、今日からヴェロの部屋でもある」

そう言われて、背中を押された。

まって、まって…


「殿下…私たちまだ、結婚してませんから」

そう言うと、アルト殿下が頬を膨らましている。

ゲームのアルト殿下と違い過ぎないか?

「…アルと私はまだ、結婚前ですから」

そう言うと「ヴェロは真面目だな」と言われてしまった。


真面目なキャラはアルト・アズリオンでしたけど。

ルールや一般常識を重んじていませんでした?

「…でもまあ、たしかに結婚前だから、ヴェロの部屋はこっち」

そう言って、奥の扉を開けた。

どうやら、隣が私の部屋で、内扉を開ければいつでも行き来できるようだ。


「この扉は鍵がかからないから。いつでもきていいからね。いつでも行くけど」

いつでも行くけど?とは?

簡単に部屋の中を説明してもらう。

「ベッドをね、悩んだんだ。硬いベッドもいいってヴェロが言ってたから、どっちがいいのかなって」

そう言えば、そんなことも言いましたね。

「で、ヴェロの部屋のは硬いのにしたんだ。ふかふかベッドで寝たくなったら、いつでも俺のベッドで寝ていいから!」


アルト殿下の目が輝いている。

…なんか、違う。

ゲームのキャラクター、私の最推し。

それとは、違う。


違うけど…

「ふふっ…もう、アルったら。私がアルのベッドに行ったら夜這いになりますよ…」

こんなアルト殿下もいい。

「夜這い?…じゃあ、俺が夜這いしてもいい?」

何を言ってるんだ、この皇太子は。


夜這いはしないでくださいと約束させた。

でも、どんなに忙しくても、眠る前のひととき、話をしたいとお願いした。

アルト殿下は「もちろん」と快諾してくれる。

それから毎日、夜眠る前に話をした。


学園で話せなかったこと、隣国に逃げてどんなことをしていたか。

地の果てに行かなければいけないとわかって、どれだけアルト殿下に会いたかったか。

ときに笑って、泣いて、抱き合って。

言いたかったことをたくさん話した。


アルト殿下も色々と話してくれた。

ルージュリス家の悪事をつきとめたときのこと。

私の身を案じてくれたこと。

そして、シエル殿下と仲良くなるために王妃様と話したことも。


「母親同士は、なかなか難しいね」

アルト殿下がため息をついた。

母親同士、か。


「アルも、いつかは側妃を持つんですよね。そうなったら仲良くできるでしょうか」

いつか、その日はくる。

少し不安になった。

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