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破滅エンドが確定しました。悪役令嬢ですが知ったこっちゃない、逃げる。  作者: 西園寺百合子


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13/50

13 正妃と側妃の妃教育で、問題。

悪役令嬢 ヴェロニカ・ルージュリス 炎魔法

皇太子  アルト・アズリオン    水魔法

皇太子弟 シエル・アズリオン    風魔法

婚約者  リリアーヌ・マーロウ   雷魔法

ヒロイン ミレイア・ノクス     光魔法

先生   カサンドラ

「えっと…ヴェロニカ…、ルージュリスです…」

なんて続けたらいい?

正妻に、側室ですって言うべき?


「はい、では、この3人で勉強していきましょう」

カサンドラ先生が、パンパンと手を叩いて挨拶の終了を促してくれた。

この雰囲気からするに、リリアーヌ嬢もカサンドラ先生もご存知ということだろう。

そうなると、ますます私がここで妃教育を受ける理由が…


「はい、リリアーヌさん。休憩はそこまでにして…そこまでにして、そろそろ…」

カサンドラ先生が困っている。

勉強を初めてすぐ、リリアーヌ嬢は飽きてしまったようで、お菓子を食べ始めた。

歳をうかがわなかったけど、シエル殿下と同い年なら9歳。

長い時間の勉強は疲れるんだろう。


「カサンドラ先生」

そう言って、手を挙げる。

「え?…あ、はい、ヴェロニカさん」

そう言って、律儀にカサンドラ先生は私を指名してくれた。


「もしよろしければ、カサンドラ先生がご存じのアズリオン王家の歴史をお聞かせいただけませんか?リリアーヌ様も、アズリオン王家のことは興味がおありではないでしょうか」

そう言うと、カサンドラ先生は私が言いたいことがわかったようだ。

アズリオン王家、つまり、シエル殿下のことなら興味があるかもしれない。


アズリオン王家の歴史とはつまり、ルミナリス王国の歴史でもある。

それとなくシエル殿下のことをはさみながらで伝えれば、歴史を覚えてくれるかもしれない。

「まあ、シエル殿下のことなら、私も是非、うかがいたいですわっ」

思った通り、喰いついた。


それからときどき、カサンドラ先生に助け舟を出す。

私がここに呼ばれた理由は、これなんだなと悟った。

なんやかんやと手を尽くしているけど、リリアーヌ嬢は勉強嫌いだ。

私も好きな方ではないけど、輪をかけて嫌っている。


歴史やアズリオン王家の歴史ということで。

言語はラブラブなラブストーリーで、なんとか学ばせることができている。

問題は、算数。

数学なんて難しいものじゃない。

足して、引いて、割って、かける。

それだけでいいのに、これを全く覚えようとしない。


「リリアーヌ様、ご覧ください。りんごが2つと、桃が3つ。合わせるといくつでしょう?」

カサンドラ先生が必死に食べ物で興味をひこうとしている。

「私がりんごを1つ食べるわ。あとは知らない」

そう言って、リリアーヌ嬢はりんごを食べた。

これは、お手上げだ。

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