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第83話 探索

グリフォンが急に飛び立ったため、私たちはびっくりしていた。


『グリフォンが怪我をしている仲間を同じように治してほしいと言っていた』


亀様が私たちに教えてくれた。



亀様の説明を聞き終わるとすぐに、グリフォン5匹が私たちの前に降り立った。


『どうやら彼らの縄張りに招待してくれるらしい』


亀様が通訳してくれた。



私はそばにある山を見ながら話す。


「しかしもう夜になりますし、これから登るのは難しいかと・・・」


亀様の話だと、グリフォン5匹が順番に私たちを乗せて山頂まで連れて行ってくれるらしい。



「ダル、こんな機会はもうないぞ。グリフォンに乗るなんてもう一生ないぞ!」


セドは私が躊躇していると感じたのか行こうと説得してきた。


リカード隊長は黙ってはいるが目が輝いている。


周囲を見回すと半分は乗りたいですという顔だ。



私はグリフォンに向かって話かける。


「怪我を治す薬はたくさん持ってきている。我々全員を君たちの住処に招待してくれるだろうか?」


真ん中にいるグリフォンが大きくうなずいた。


海なら怖いものはないのに、空かぁー。



「順番に乗っていこう」


私はリカード隊長たちみんなの方を向いて声をかけた。


まずは私、セド、ナディーヤ、リカード隊長、グリントのリーダーだったエリックがグリフォンの背に乗ると、彼らの住処の山頂にあっという間に着いた。


亀様は全員の移動が完了するまで下にいてくれることになっている。



私たちは怪我をしているグリフォンを手分けしてポーションをかけていった。


後続も着くと私たちに加わってポーションをかけて行ったので、全員が揃った時には完了していた。


今日はここで野営をしていいとのことで、指示された場所にテントを張る。



そして亀様の通訳で襲われた時のことをグリフォンに尋ねた。


人間が持っていた魔道具で一瞬動けなくなったが、力が強いものは逃げ出すことができたらしい。


ただ子供や妊娠中のグリフォンが、逃げ出せずに捕まったそうだ。


そして捕まえたグリフォンを操り、彼らの背中に乗って山頂から降りていったらしい。



操られているグリフォンは飛べなかったらしく、馬に乗る感じで人間がグリフォンの背中に乗って移動したそうだ。


彼らが野営をし出したときに、捕まった仲間を助けるために襲撃をかけ魔道具を壊すことに成功したようだ。


私たちのところにいるグリフォンは、最後までいなかったから知らないらしい。


まぁ彼女はお腹に赤ちゃんがいて、旦那が目の前で飛べないような怪我をしたらパニック状態だよな。



「人間が来る気配は、わかったのではないのですか?」


ここに来た人間たちは、ゴーレムに担がれてここまでやってきたとのこと。


この山頂まで来られるとは思ってもいなかったらしい。


ゴーレムは襲撃の際にグリフォンが倒していて、次はここに来る前に潰すとのことだった。


お礼がしたいとグリフォンから言われたため、襲った人間たちと戦った場所に案内してほしいと伝えた。




翌日、グリフォンの背に全員が乗り空を飛ぶ。


降りた先は戦闘の激しさが残っていて木々は折れているか、倒れていた。


そして檻やゴーレムの残骸が散乱していたが、人間の遺体は見つからなかった。



亀様の話だと、死の森にいる魔獣たちに食べられた可能性が高いとのことだった。


檻は捕まえたグリフォンが、野営中に襲ってこないように、力を封じる付与がある檻だと亀様の鑑定だった。


これは持ち帰る。



他にもないか周辺を探すことになるが、人間だけだと危険らしく、3グループに分かれ、それぞれにグリフォンがついてくれることになった。


私の班はリカード隊長たち含め4名と亀様とグリフォン。


私たちはグリフォンの背中に乗り、馬移動のようなかたちで亀様が気になるという方向を進んだ。



すると潰された魔道具やマント、剣などが数点見つかったが、遺体はやはりない。


しばらく周辺を見回ったが何もないため戻ると、セドの班はすでに戻っていて、壊れた魔道具、マント、剣、マジックバッグを数点見つけていた。


ナディーヤ班は最後に戻ってきたが、こちらは割れた魔鉱石をたくさん持って帰ってきた。



「ゴーレムの残骸がたくさんあったのです。魔道具が壊れた後、魔獣に倒されたのではないかと思われます」


魔鉱石は割れていても、魔力が残っていれば生活魔道具に使えるからとてもありがたい。


この場所のゴーレムの残骸から見つけた魔鉱石はすでに回収済だ。



「ゴーレムを従えていたというけれど、いったいどこでゴーレムを従えたのだろうか?」


私の疑問に亀様が答えてくれる。


『この森の中に、人間が住む場所の近くの山でゴーレム山と呼ばれるゴーレムがたくさんいる場所がある』


亀様は最初にゴーレムを操るための魔道具を開発して、それが他の魔獣でも有効か調査しているのではないかと予測を教えてくれたが沈んだ声だった。



「しかしこれが悪い方で、本格利用されるとなると・・・・」


「戦争の常識が覆るな」


私が言い淀んだことをセドがはっきりと口にした。



どこの国かはわからないがこの研究が進むのはよくない。


現状我が国とは離れているとはいえ、強い魔獣を従える研究をしているとなると、領土を広げたい野心的な国だということだろうな。


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