心当たり
「警察は私の身近に居るはずだと言うけどね〜結局、今までの防犯カメラとかの映像で確認するらしいですよ。
男の人達は皆調べてるみたいだけどね〜大変だよ。」と全く他人事だ。
「多分アンタのせいで死んでるんだよ?ちょっとは反省しなよ〜」あまりに他人事なのでキツめに言う。
「先輩は、その食欲抑えて生きろ!って言われて生きれますか?食堂にランチ以外で近寄るな!と言われて守れるんですか?」桜子がにらむ。
「…ムリです。フードコートすら迂回して帰るのが苦痛なのに!」すぐ負けた。
「でも、しばらくは猪俣くんと猫又さんだけに絞るつもりだよ。だから2人は身の回り気をつけてね。」となぜか霧子の手まで握る。
「私もなの?」「昂輝くんがにらみを利かしてると思うけどね。絶対1人にならないで下さいね!先輩、オヤツですぐ釣られるから心配〜」と言われてしまった。
人生で何度か男性に追い込まれて貞操の危機を感じたのは、いつも食い物絡みだったのを思い出す。
…しかし、さすがにこのまま守らなくても良くないか?とこの頃は思う。
猪俣くんは、このまま泊まるが霧子は帰るので昂輝が迎えに来た。
部活や勉強も忙しい学生なのに申し訳ない。
駅からの近道の川沿いの土手は、今や自警団が歩き回り動画配信者も撮影に来たりと賑やかだ。
「昂輝の考えさ警察に話した方が良くない?
かなりいい線いってると思うよ。」霧子が言うと昂輝がフッと笑った。
「探偵じゃないんだし。警察だって分かってるよ…と言うか読みが当たってるなら、もう山の方の捜索してると思うよ、きっと」とニヤニヤする。昂輝がまだ何かを隠してる。
「桜子さんを解放したのは相手の出方を見るためだ。
多分かなり絞れてるとは思う。
僕らも絞り込んでいこうよ。」昂輝がアテがあるようでニコニコしてる。
昂輝の父は今は探偵漫画の編集者だ。
母が自殺した後女性誌からは外されたようだ。
そのせいか、昂輝は謎解きに張り合う気持ちがある気がする。
「犯人が分かったの?」霧子が聞く。
「まだ調べないと何とも言えないけどね。
まずは常識を疑え!だよ。
人はある服装の人間に弱い。
それが信頼や誠実さの明かしだと勝手に思ってる。」クスクス笑いながら話す。
「警察とか?」霧子が聞く。
「そうだよ。早かったね。制服に皆だまされるんだよ。まあ、似たり寄ったりだけど。
他にも違和感は確かにあるのに、制服がそれら全てを覆い隠して見えなくしてるんだよ。」と昂輝がニヤッとする。
「制服って、そんなに効果絶大なの?
う〜ん、そんな風には思わないけど…」霧子はイマイチ実感ない。
「じゃあ、明日さっそく試そうよ。」昂輝が提案する。
「どうやって?」霧子が聞くと、急にボケてるのか中年の女性に腕を取られて散歩する老人を相手に分からないように指さす。
「あの人…80過ぎくらいかな?覚えておいてね。」昂輝が呟く。白髪でその髪もかなり薄い。腰が曲がったおじいさんで膝がなんだかグラグラしてる。
女性が支えてるから歩けるが、本当は杖を付いた方が良いが認知入ってると凶器になるから持たせられないのかもしれない。
後輩が「先輩主役のシナリオ書いたんです。どうですか?やりませんか?」と渡されたが、私が男性に取り合いされる所までは良い話だったのに!
結局、団子をノドに詰めて死ぬエンドだったので却下した記憶がある。
食い意地が張ってたんだろなあ〜昔から。




