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探偵少年  作者: たま


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ライバル

小久保の代わりに入った新人は、すぐに桜子の忠実な犬となった。なんせ桜子は酒と同じくらい男好きだ。

オンラインゲームやりすぎで総務管理部に送られた猪俣(いのまた)くんは桜子のテクニックにすっかりハマったようだ。

「でもライバルが多過ぎて…デートの予約がなかなか取れないんですよ。」とショッピングモールで涼みながら昂輝と夕飯食べてる霧子にグチる。

やはり暑すぎる夏となり、さすがの昂輝も夕飯作る気がしないらしい。

「そうめん茹でるだけで滝みたいな汗が吹き出るわ〜ムリ!」と天丼食べてる。

その横で霧子は天丼に冷やし中華を添えて桃パフェが控えてる。まあ、昂輝が横から奪うので程々の量になるのだが。

今夜はあぶれた猪俣くんまで桃パフェのスプーンを追加で貰ってる。

「私のパフェよ!取らないで!」と霧子が必死でガードするが昂輝と猪俣くんも長いリーチを生かしてスプーンで横取りしていく。

「丸々は注文したくないけど、ちょっと味見したくなるんだよなあ〜お前食ってると。」と昂輝が言うと、

「分かる〜人のを横取りして食うと美味いんだよね〜」とカット桃を奪う。

霧子が人生で1番嫌な横取りをされてむせび泣く。

霧子は人にバカにされるより底辺と蔑まれるより食べ物を奪われるのが1番辛いのだ。

小さい時から父もそうなので2人は作るのに参加してる暇はない。テーブルに並んだご飯を食い尽くす父から奪って霧子が食べてた。

そのうち、霧子と父のおかずは一皿で提供されるようになった。分けても意味がないから。

母と姉は人に優等生で近寄りがたいみたいに言われてたが、霧子と父が人間と言うより動物っぽいので家ではリラックスしていたように思う。

母もご近所と井戸端会議してるの見たことなかった。

きっと姉もそんな漫画家生活していたんだろなあ〜と思う。

自分に厳しく人にも厳しいのだが、ヘラヘラ笑ってごまかしてればなんとかなるのだが…皆、マジメに受け取るのでどんどん孤立していくのだ。

「あらあら、仲良しね〜」とデート帰りに寄った桜子の隣には、あの問題の宅配兄ちゃんが!

「今から2件目行くの〜その後は駅前ホテルね。明日はそこから出社するから〜♪」とイチャイチャしてる。

「あなた!彼女があんな死に方したのに!良いの?」と霧子が非難すると

「綺麗だったから付き合ったら、とんでもないメンヘラで大変でしたよ〜俺には桜子さんぐらいがピッタリなんです〜」と浮かれてる。

「桜子さんはお金が掛かるんだぞ!明日は僕ですからね?もうホテルもインターのラブホ押さえてますから!」と猪俣くんが宅配兄ちゃんに敵意マンマンで火花を散らす。

「私の桃代払えよ!そんな余裕あるなら!」霧子が男二人の間に割り込もうとするのを昂輝が抑える。

「ホッホッホ、今日もうるさいね〜」と警備員のおじいさんが笑いながら横を通り過ぎた。

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