39話 支援アシストって二重表現っぽいけど気にしたら負け
毎日がエブリディ
「それでは訓練場に行きましょうか」
「はい」
「それでは私がナギトさんに強化バフを1つずつ掛けていきますので確認していってください」
「はい、お願いします」
「では、まず速度系のスキルから掛けていきますね「クイック」これで移動速度や攻撃速度が上昇しています」
「ほぅ・・・ちょっと走ってみていいですか?」
「はい、どうぞ」
おぉ、身体が軽い。1歩が大きい感じだ。あ、そうだ。
「アイテムボックス」
木剣を取り出して、型とか知らないけど振り回してみる。なるほど、分からない。まぁ、楽に動けてる気はする。
「何か普段より楽に軽く動ける感じがします」
「そうですね。より実感して貰うために「ヘイスト」これで更に攻撃速度が上がったはずです」
「なるほど、それじゃあちょっと」
ビュッ───。
おぉ、風を切る音がする。前までは、さっきもだけどブオーンって感じで木剣に振り回されてる感じだったけど今は。いや、振り回されてるのは今もか。でも、格段に速さが増してる。
「なるほど。全然違いますね」
「はい、速度だけでなく他にも色々あるのですが防御力とか上がっても実感しにくいので実地の方は大体こんな感じですね」
「はい、ありがとうございました」
「あ、えっと、まだもう少し説明が・・・」
「あ、すいません。お願いします」
「速度上昇等の効果はスキルレベルに依存します。持続時間は知力に依存します。支援特化がステータスの大半を知力に振らないといけない理由なんですが」
「はい」
「ヒール等の回復スキルはスキルレベルと知力に依存します。」
「なるほど」
「支援アシストにとって1番優先すべきはパーティメンバーの命です」
「はい」
「そんなパーティメンバーの1番大切なものを預かるのが支援アシストと言う職です」
「はい」
「まだ1次職を何にするか決められてないそうですが、もし支援アシストになられると言うのなら、パーティメンバーから信頼され命を預かると言う事の重みを知る、そんな支援アシストになっていただきたいと思います」
「はい」
「私の初めての生徒さんなので支援アシストになってくれたらなー。って気持ちもあります」
「う・・前向きに検討します」
「それではお疲れ様でした」
「はい、ありがとうございました」
そうか、命を預かるって事になるのか。ゲームのような世界、異世界という非日常な空間に酔って感覚がおかしくなっていたのかもしれない。そう思い、気を引き締め直し歩き出した。
そう、生活のためにラウエルの森へ採集をしに。お金大事。
恒例の採集と生活魔法の練習を行い、帰りには冒険者ギルドで買取を済ませミルフェイユに帰ろうと思ったら、シフさんに呼び止められた。
「サカグチ様。アシストの講師を引き受けてくださる方が見つかりましたが日程の方はいかがなさいましょう?」
「明日の午後からとかでも大丈夫ですか?」
「かしこまりました。それではお伝えしておきますので、明日の午後より冒険者ギルドにてアシストの職業訓練を行うと言う事で」
「はい、お願いします」
ゆっくりしようと思ってたのに何か流れで明日も講習を受ける事になってしまった。いや、自分から明日って言ったんだけどさ。
まぁ、どうせやるんだから早く済ませて考える時間を多く取った方がいいかな。
ミルフェイユに戻るとメディン婆さんが夕食の準備をすると言うので店番を交代する。
その後、店を閉め2人で夕食を取るがやっぱり2人だとちょっと寂しい。
「それじゃあ、また明日の」
「おやすみなさい」
と別れ部屋に戻る。
メディン婆さんにロウソクに火を点けて貰ったがそろそろ失敗もしないだろうからトーチの使用許可を取らないとな。と部屋に戻ってから気付く。まぁ、明日言えばいいか。
ロウソクを消し、ライトを発動させると昨日よりもだいぶ明るく感じたのでステータスをチェックしてみる。
おぉ、生活魔法がレベル3に上がってる。他に変化は無いが地道な努力が実を結んだって感じで結構嬉しい。
布団に入り、今日受けた職業訓練を思い返し支援アシストなら直接戦わなくても済むから痛い思いをしなくていいかも。とリサの教えを早速忘れそのまま眠りに落ちていった。
翌朝、朝食を済ませ開店準備をしていると早速お客さんが来てメディン婆さんと話し込んで居た。
しばらくすると。
「よし、ナギト。お前さんモーリスに連いて行って色々と教えてやっとくれ」
「へ?」
「よし、行くぞ」
「え?ちょ待っ」
いきなりガタイの良いおっさんに首根っこを押さえられ引きずられる形で連行されてしまった。
「俺は職人のモーリスだ」
「自己紹介の前にっ、まず離してくださいっ」
「おぉ、すまんな忘れてた」
「ふぅ~。ナギトです。今から何するんですか?」
と歩きながら尋ねると。
「ん?メディン婆さんから聞いてないのか?」
「はい、何も」
「お前さんが考えた何とかってやつを作ったはいいんだがな。使い方が全く分からん」
「はぁ」
「使い方も分からんのに良い物は作れんからな。まずはお前さんに使って貰って話はそっからだな」
「はぁ。イマイチ話が見えて来ないんですけどね」
「まぁ、直に分かる」
と、良く分からないまま良く分からない事になっていた。ってか、まずここどこっ?と言う心の叫びは誰にも届く事はなかった。
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