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特技の使い方 〜吸えない煙草〜  作者: cozy
吸えない煙草 第五章 次代
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巫山戯た犯人

巫山戯た犯人


二人の視線の先には現実ではなかなか考えられない光景が広がっていた。少し恰幅のいい中年男性をのせたカンガルーが必死に走り回る。その周辺では警察の前に河馬が立ち塞がり先へと行かせない圧力をかけ、その横では布団を地面に置き氷嚢を頭にのせた猫が、その布団に入り咳き込んでいた。


「なんだこの状態?俺達にどうしろって言うんだよ?」


「私にはこの相手は少々荷が重いようです。カンガルーとカバ、猫にどうこうする事は出来ません。これが特技でしょうが、どういった特技なのでしょう?」


呆けた表情で現場を眺めていた勇司が、手をポンッと叩きこの現場の共通点に気付く。


「分かったっ!なんつうくだらなくてファンシーな特技なんだよっ!」


「私には猫が心配でそこまで頭が回りません。どういった特技なのでしょう?」


「これは・・・、ダジャレだな。カンガルーが頑張るー、カバが庇う、猫が寝込む。ネコが最大のヒントだったな。」


「・・・確かにくだらないですね。なんでしょう、この関わりたくない感じは?」


二人の見つめる先では、カンガルーが必死に飛び跳ね逃走していく。カンガルーは頑張ってはいるものの足取りは重く、あまりスピードは出ていない。


「一応追いましょうか。」


「だな。冷静に考えるとなかなか強敵だ。」


「確かにそうですね。私にはネコに手出しはできそうにありません。」


「カバもカンガルーも無理だけどな。じゃあ気合い入れて走るか。」


二人は一気に駆け出し猫を横目にカバをすり抜け、徒歩でカンガルーを追っていくと疲労困憊のカンガルーは消え、中年男性は地面に降り立つと振り返り二人を見る。


「また来やがったな。こうなったのも全部あいつらのせいだっ!」


池山は並ではないスピードで走り迫る二人に、新たな特技を使って攻撃というよりもストレスを発散させているようであった。


【犬が居ぬ】


二人の足元に大型犬が突如現れ急ブレーキをかけて止まるが、気付くとそこには何もいない。


「何だ何だ?今確かに目の前にグレートデンがいたんだが?」


「私の足元にはジャーマンシェパードでしたね。可愛い瞳でしたが、これも特技でしょうか?」


二人が立ち止まると続けざまに後方から荒い息を感じ振り向くが、やはりそこには何もいない。


「なんというか、気が散るにも程があるな。遊ばれてるぞ。」


「ええ。ですが嫌いにはなれませんね。情報ですとあの方は職業は動物園の飼育員だったはずですが、その動物園が経営難で閉園してしまったようです。」


「それでこんなに荒れ気味なのか。だけど警察には負傷者もいないみたいだし、意地でも無傷で捕まえてやるか。」


二人は警戒しながらも徐々に距離を詰めるが、池山は何かにあたるかのように次々と特技を繰り出していくのであった。



とりあえず書いてて不安になる内容でした。

思いついたけど書く予定ではない容疑者だったのですが、閑話的な感じでついつい書いてしまいました。

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