写真
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到着したアパートの外階段から二階に上がると、表札すらついていない部屋の前に立っていた。
「ここですか。手嶋 宗次郎40歳、特技は【懐中電灯】ですね。では前世が金庫破りで捕まった経験のある勇司さん、お願いします。」
「そんな嫌な前世の記憶は持っとらんわっ。」
愚痴を言いつつも勇司は煙草入れから銀色の煙草を取り出し、火をつける。
【銀煙・鍵】
鍵穴に向かって銀色の煙を吐き出し、鍵穴に詰まった煙を操作するとカチッという音と共に鍵があっさり開く。
扉を開け久信を先頭に部屋の中に踏み込んでいくと、室内は異様な光景が待ち構えていた。
「こりゃまた特技と正反対に暗いな。夜が明るく見えるくらい暗いぞ。」
「暗いというよりは執念深いといいますか・・・、いいえやはり根から暗いですね。」
手嶋の部屋の壁全体には大きな地図が貼られ、そこには無数の写真がピンでとめられている。
隠し撮りしたであろう人々の写真には恨み言葉が書かれた付箋が貼られ、その写真の中に分かっている被害者二名を発見していた。
「えとえと、光ったら睨まれた、殺したい。・・・ってあんまりだろ。」
「ですがこれだけ候補がいると次の被害者を特定するのは難しいですね。これだけの書き込み、もはや趣味の領域です。素敵な趣味とは言えませんが。」
二人は貼られた写真を中心に、部屋の様子を写真に収め再び鍵を閉めると外に出ていく。車に戻り撮った写真とにらめっこしつつ、手嶋の捜索に入るのであった。
助手席では久信が写真の人物の身元の特定を急ぎ、勇司はなんとなくの雰囲気で車を走らせていく。
「すでに火事でなくなっている方が二名程いますね。事故として処理されたようですが。」
「それは何かとよくないな。早く見つけなきゃだけど、どこにいるのかさっぱりだ。付箋とはなかなかマメな性格しやがって。」
「マメですか・・・。他にヒントもないようですし、そこにかけてみましょう。」
「ほう?ではどうすると?」
「今走っている場所は悪くないですね。勇司さんが助けた女性が搬送された病院に行ってみましょう。マメな性格の持ち主だとすれば、あのまま逃がす事はないでしょうしね。」
「そうだな、じゃあ行ってみましょか。」
特局に連絡を入れると、女性が搬送され現在入院している病院へ二人が乗る車は向かっていく。
病院に到着し女性の無事を確認すると、二人は車に戻り来るかどうかも分からない手嶋を待ち構え、張り込みを開始するのであった。
なんとなくの更新です。文字数が少ない気もしますが、バタバタしていたのでご勘弁を。




