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ボルカノ物語  作者: winger86
第1章 始まりの地 アパランティア地方
14/33

第14話 ギャンブル×大都市

このいわゆるカジノはパナーシというらしく、西のエンゲル地方のラズと並んで二大カジノだとのこと。この町に総商会が書いてあった。早速その町を練り歩くと、ガラの悪い連中と見るからに大富豪らしき人がそれぞれ半々ずついるといった感じだ。ギャンブルはパチンコを始めとして、競馬、競輪、オートレース、さらにはポーカーのようなカジノのテーブルゲームも全て毛嫌いをしていたので、正直やりたくはない。と思っていると――


「よう、そこのお兄ちゃん。ちょっと待ちな」

「僕に何か用ですか?」

「お堅いね~ちょっといい話があるんだついてきてくれ」

「もう少し詳細に説明していただかないと承諾できません。」

「ごちゃごちゃうるせ~な、いい話があるって言ってんだから黙ってついてこいや!」

「そんなに引き連れたいところがあるんですか?僕も引き下がりませんよ。ちゃんと訳を説明してください」

「そんなに言うならいいだろう、お前さん、賭けられてくれねーか? 今俺はコロシアムギャンブルで仲間を大勢殺されてな、今も俺の後をついてくる5人を含めても両手で数えられる人数しかいねえ、だからお前さんに協力してほしい、そして俺の負けの分を取り返してくれたら、儲かった部分の一部をお前に分けてやる。どうだ?お前さん後ろに剣を持っていて、さらにただモノじゃないオーラを感じた。」

「つまりコロシアムの選手になれってことですか? 正直逃げると大事になりそうなんで参加しますよ。」

「話が早くて助かる。試合は今日の夜中だ。この店の前で集合な。それまで準備でもしておけ。」

「はいはーい、分かりました~…」


正直言って習った剣術を人きりに使うのは気が引ける。それもついこの間習ったものだ。しかし、ここで断ると、6対1の大乱闘になり、それこそここの警備部隊案件になり、冒険に支障が出る可能性は高いのだ。あと、おそらくこの賭けは非合法な物だろう。なにせ人の命が賭けられているのだ。これでカジノでプレイすることはなくなったが、最悪死ぬ。あれ?これ良くなってなくね?まあとにかくこのフィランデル流剣術を試す機会となってしまったので、気は進まないものの、相手の命を奪わない程度に頑張るとする。数時間後――


「よう、待たせたな。じゃあ早速行くぞ。準備は出来ているな?」

「はい」

「元気がないじゃねーか、どうした人を切るのが気が進まねえってか?」

「はい」

「そんな調子で俺の期待を裏切るなよ、裏切ったら俺の仲間全員でしめる。まあそもそもそうなる前に相手に倒されるだろうがな。」

「はい、頑張ります。」


そして、コロシアム会場に連れられ会場に入ると、早速選手紹介から始まった。


「西ブロック! チームミッドナイトスターズから、リー選手!! ミッドナイトスターズに急遽応援に駆け付けた無名の選手です!! いったいどんな活躍を見せてくれるのでしょうか!!」


そう、あのガラの悪い男――ウィードはミッドナイトスターズというマフィアに近い組織のリーダーである。それは会場に向かう途中で話された。そして、僕は自分の名前をいうのを憚ったので、リーという偽名で選手登録をした。


「東ブロック! チームサンバルスからスロング選手!この選手はここまで負けなしの選手で、この大会の優勝候補として名前が挙がっています!!! ここでオッズを確認します!! リー選手12倍!! スロング選手1.1倍!! これはスロング選手の圧勝とみている人が大半です!!! この不利な状況の中、いったいリー選手はどう立ち向かうのか! 見ものです!」


そうとう自分に期待されていないのはよくわかった。いや、フィランデル流剣術の上級習得の称号を得て初めて使う相手が人っていやだな。いや、めっちゃヤダ。なんとか使わないようにしたい。


「それでは準備はいいですか? レディー? ファイト!!」


本当に一瞬で始まった。暇がないじゃ無いっすか!と思ったのも束の間、スロング選手があっという間に間合いを詰めて、彼が手に持っていた巨大なハンマーをこっちに振りかざしてきた。かなり特攻型のようだ。実力試しということでそのまま受けてみることにした。


「ウオオオオオーーーーー!!!!!!」

「あいつ!! あの突進振り下ろしをまともに受けたら…!!!」

「ふっ…!!!」


受けた結果は結構重かったが、ハイドさんほどではなかった。しかし、重量の余り、何度も受けると手がしびれて動けなくなる可能性があると感じた。そこで、とりあえずずっと受け流したり、よけ続けて相手が疲労したところを柄の部分で攻撃することにした。それからは怒涛の連続攻撃に耐え続け、5分もしないうちに相手の動きが鈍くなってきた。まあ、殺鼠っている可能性もあるので慎重に行くことにした。


「どうした…どうしてさっきから攻撃を仕掛けてこない…!!」

「どうしてでしょうね」

「こいつ…!!!! 俺をバカにしやがって…!!」


煽ったつもりは無かったのだが、どうも怒りでややスピードは上がったものの、乱れが生じてスキが大きくなってきた。そろそろ終わりにしようとハンマーが届かない懐に入り込もうとしたその時、一本の細い針のようなものが見え、間一髪それをよけたものの、その間にスキができてしまい、スロングに思いっきり顔面ストレートを入れられてしまった。


「痛ってぇ…やっぱり卑怯な手はあるか…」

「これで形勢逆転だな」


そういってスロングはニヤリ顔を向けて追撃を仕掛けてきた。僕はすぐに、反応し応戦した。さっきの顔面ストレートで片眼が見えなくなっていたが、それでも同じパターンをとった。すると、今度は針の数が増え、ただの集団リンチになりつつあったので、手段は選べないということで、一発で決めることにした。フ流で最も強力な技は上級にあるシンプルな横切りである。とはいっても、思いっきり地面を蹴り、空中で横回転しながら勢いをつけて切るので、実際には突進回転切りといったほうが近い。この技は回転による速度、前に進む速度と自分の腕力が合わさり全技中もっとも強力な威力を叩き出せる。


「構えが変わった…!!! いいだろう!!! 受けてやる!!! ウオオオ!!!」

「…」


二人がすれ違った。とその刹那、スロングの頭とハンマーのヘッドが同時に床へを落ちていった。なんとか勝ったのである。


「よくやった…!!! リー!!! 最高だ!!!」

「マジでありがとな!!! リー!!!」


とミッドナイトスターズの面々に大声で歓声を浴びたとすぐに、他の観客からも歓声と賭けていた対象が負けたことによるヤジが飛び交っていた。さっきの攻撃で頭からは血が流れ、片目もつぶされていたので、もう帰りたかったが、このコロシアムのシステム上、連戦となっている。この場合、どちらかが棄権しない限り、もしくは戦う人がいなくなったときに終了する。前回はミッドナイトスターズが棄権した。すると、相手のサンバルスのだいひょうらしき人が審判に何かを伝えた後、実況が――


「今回の戦いで、サンバルスが棄権を宣言しました。これにより、ミッドナイトスターズの勝利となりました!!! 勝利したチームには豪華賞品が贈られます!!!」


こうして、ミッドナイトスターズには今まで負けていた分の金額が免除されたのと、この試合でこちらのチームにかけていた人たちからの金品や食料品、衣服が届いた。


「じゃあ、早速山分けだ!!! と言いたいところだが、俺たちのヒーローのリーに好きなものをえらんでから山分けるぞ!!! 反対する者はいるか!?」

「ボス!!! それで間違いないっす!!! ぜひ好きなだけもらっていってください!!! 何ならこのままミッドナイトスターズに加盟してくださいっす!!!」

「じゃあ遠慮なく、このくらいのお金と、この服一着、あとこの指輪をもらっていくことにします。あとはみんなで分けてください」

「リーさん!!! もっと貰っていっていいんすよ!!!」

「いや、十分だよこれだけで」

「リーがそういうならよし!お前らあとは山分けだ!!! これで調子乗って浪費するんじゃねーぞ!!!」


ウィードにも結構いいところあるんだな。ちょっと見直した。とりあえず、おそらく非合法なこの場所からそそくさと抜けることにした。


「それでは皆さんお元気で!!!」

「ちょっと待ちな!!! これだけでも貰っていってくれ!!!」


そういって持たされたのはヨウカビジリスの蜜が入った瓶であった。


「ありがとうございます!!! それではお元気で!!!」

「おう!!! リーもな!」


そういってコロシアムカジノを後にした。

どうも、winger86です。いつもお読みいただきありがとうございます。今回は理鳳の腕試し回ということでしたがいかがでしたでしょうか。またバトル漫画っぽくなってしまいましたが、理鳳がこの世界でもトップクラスの実力を身に着けてしまったので宿命ってやつですね。明日以降も投稿を続けてまいりますのでこれからもよろしくお願いいたします。それでは、また。


メモ

ミッドナイトスターズ:ウィード率いる不良集団の一つ。規模としてはニュークの中では小さいほう。よくコロシアムカジノで賭けを行っており、その収入は安定しない。

サンバルス:ミッドナイトスターズと対峙した不良集団の一つ。規模はニュークでも五本指に入るほど。理鳳が戦ったスロングはこの集団の幹部。ちなみに、リーダーは存在せず、複数人の幹部が合同で指揮を執っている。主な収入は表向きのレストラン経営と裏向きのこのコロシアムカジノである。経営しているレストランは毎日行列が絶えない。

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