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ボルカノ物語  作者: winger86
第1章 始まりの地 アパランティア地方
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第11話 やっぱこうなるよね

「昨日ぶりね、リオ」

「ああ、誰かと思えばティアじゃん、僕に何か用? もしかして夜のお誘いとか?」

「ええ、そうね。わかってるんだったら早速…」

「すまん、まだティアのこと分らん、会ってから時間経ってない、今日疲れた無理」

「男ならもっと体力合ってもいいじゃない! あと意気地なし!!! 私も私の両親もオーケーしているのよ! 据え膳食わぬは男の恥っていうじゃない!! さっさといただきなさい!」

「いやです、食べたら僕は普通に寝ますのでそれでは。」


異世界転生系定番の下りである。あっちの世界でも命の危機を救うととんでもなく好感度は上がるが、あっちの世界では裏切りが一定数存在する。一体どういう生活を送ったらそんなひん曲がった正確になるんだろうか甚だ疑問だね。それはともかく、こういうヒロインからの据え膳があった場合は、期間が短い場合は破棄することはずっと妄想していた。だから、今回はしっかり破棄するのだ。


「何? まさか私の体じゃ不満ってこと?」

「あの、ここ居酒屋じゃなくて定食屋なんでこういう話は別の場所でしません?」

「分かったわ。じゃあすぐに食べて別のお店行くわよ」

「分かりました。それなら付き合います。」


こうしてすぐに焼肉定食を食べ終えて、少し離れたバーに入ることにした。


「あんたお酒は飲めるの?」

「あっちでは法律で禁じられていたから全く飲んでこなかったよ」

「そうなのね、ここは私のお気に入り、今日はあなたの体でいいわ」

「じゃあ自腹で払いますね」

「なんでよ!!!」


ちなみに今までティアの体をよく見たことはなかったが、この少し観察してみることにする。目は青色、これはチャコルドさん譲りって感じの目だ。もちろん大きく、その目力はとても強いものである。髪は西洋人と同じようなきれいな金髪。もちろん髪型は変わらずボブのまま、体は理想的とも表現するべき曲線を描き、大半の男性が気にする例のサイズはダイナマイトボディ2歩手前くらいだ。え?僕の好みだって?僕は大きすぎるのは好きでなってだけで、あんまり気にしないタイプ。本当だよ!!! まとめると、かなり美人でいい体つきをしているわけだ。そんな人に据え膳をされたら大半の人は耐えかねるだろう。しかし、僕はこのプライドという強い精神力(当社比)でこの場面を切り抜こうとしている。


「ともかく飲みましょ、マスターいつものやつ~」

「かしこまりました」

「じゃあ僕はソフトドリンクで…」

「そこはお酒でしょ!!! マスターお酒初めての人におすすめのやつお願い」

「かしこまりました」

「ちょっと勝手に注文しないでよ!!」

「知らないわよ、ここはお酒を飲む場所なのよ、しっかり郷に従って飲みなさい!」

「ああ、僕は悪い子だ…」


あと二か月ほどでお酒が飲めるということで、それまで我慢していたのだが、こっちではそのような法律は存在しないことから、飲まされることになった。さっそく、店員らしき人から桃色の飲み物が出された。お店から出されたもの、そしてティアに頼まれたものなので、仕方なく飲むことにした。(みんなは真似しないように)一口目、味の感想はほぼジュースみたいで飲みやすかったものの、後味にアルコール特有のにおいが来るといった感じだった。そして、気付いたら宿のベットにいて、隣には服を着たティアが寝ていたのだ。



私――カボディアは定食屋で見つけたリオを自分の行きつけのバーに誘い、酔わせてから貞操を破ってやろうという作戦を考えた。既成事実を作ってしまえば、このリオの性格のことだ、責任を取って私と結ばれてくれるだろう、と私は考えたのだ。話を聞いてみると、リオは全くお酒を飲んだことがないみたい。ならすぐに酔って一コロね。


「マスターお酒初めての人におすすめのやつお願い」

「かしこまりました」


リオはお酒を飲むことに抵抗感を示しながら少しだけ飲んだ。すると、あっという間に顔が赤くなり、ろれつが悪くなりだした。


「どう、初めてのお酒の味は」

「おいひぃですねぇ~なんとぉいうか飲みやふい」


そう言いながらあっという間に一杯を飲み終えてしまった。


「見た感じ結構酔ってるみたいだし、もう宿に行く?」

「いや、あろもういっふぁいだけお願いひまふ~」

「大丈夫そう?」

「らいひょうぶ、らいひょうぶ!」


たった一杯でかなり酔ってしまったようだ。これは大誤算である。リオはとんでもなくお酒が弱かったのだ。今リオが飲んでいるお酒はアルコール度数が3%で、お酒初めてでも飲みやすいようなソフトドリンクに近いタイプのお酒だ。私の初めてはこのお酒だったが、初めてでも4杯までは普通に飲めた。リオは異常なくらいにお酒に弱いのだ。結局、リオは2杯目を飲んだ後、宣言通り宿に向かった。千鳥足になっていたが、私が肩を支え、なんとか彼の宿にたどり着いた。普通こういうの男がやるもんだと思うんだけど!? 部屋に着くと――


「部屋まではこんでくれへありかろ~きょ~はもう寝る~おやすみ~」

「え?着替えないの?お風呂は?」


と聞こうとしたところ、すでに爆睡していた。こりゃ駄目ね。今回の作戦は失敗ってことね、残念。まあこの寝ている間に襲うのもできないことはないけど、それは私が望んでいないからしない。そして、私もあまり酔ってはいないものの、リオの寝顔をすぐ近くで見たことで、スイッチが入ってしまい、悶々としてから寝た。今度はお酒なしでリベンジするわ。



「あれ?この場合って宿代ってどうなるんだろ? ちょっと聞きに行ってみるか、というかシてないよな?怖い、寝ている間にとかマジで」


自分は昨日の服のまま、ティアも昨日の服のままで寝ていたので、そういうことはしていないと考えているが、あとで起きたら聞いてみることにする。とりあえず、フロントに行き――


「あのーすみません、今日宿を一人のところを二人で利用してしまったのですが、この場合って料金はどうなるんですか?」

「お客様のお部屋は基本的に1人用の客室なのですが、昨日おかえりになられた時に解放された方がそのままお泊りしたということなので、今回は客室料金をそのままいただくということで構いませんよ。」

「そうでしたか、ありがとうございます。」


意外と宿に長くいるとお財布が圧迫されるので助かる。まあ、もしかしたら自分の分の宿代払ってくれたかもしれないけど、わざわざ運んでくれたんだからその分は払ったほうが良いよね。それはともかく、昨日は何をしたのかと、ティアの気持ちの件について何とかしないとと考えた。ティアはどうも一回火が付くと一途にそしてグイグイ来るタイプのようだ。ツンデレかと思ったら、デレデレでしたね。とにかく、一旦部屋に戻り、ティアを起こすことにした。


「起きて―カボディアさん、起きて―ここ僕の宿の部屋」

「んんん……おはよう…ん?ここどこ?あ、リオの宿の客室か、そういえば昨日は懇談だった、あ」


というと、急にティアは顔を赤らめ、黙りこくってしまった。まさかしたの?


「ねえ、昨日の夜お酒飲んだ後から記憶ないんだけど僕何してたか知ってる?」

「い、いや昨日はお酒飲んだら1杯でつぶれたわよ、そのあとなんでか2杯目お代わりしてたけど、その後私が部屋に送り届けた後はすぐ寝ちゃったわよ」

「昨日はありがとう、そういえばなんで顔赤いの?僕今そんなやばい格好している?」

「いい、い、いや、こっちの話だから気にしないで!」


なんだかよくわからないが、昨日の夜に何かあったことは間違いないだろう。にしても、寝ている間に卒業しなくてよかったと安堵する僕であった。

どうも、winger86です。いつもお読みいただきありがとうございます。さて、今回は逆夜這い回(笑)って感じのエピソードでしたがいかかだったでしょうか?前々からこういう話を描くことに憧れていまして、とうとう自分の手で書いてしまいました。楽しかったです。また、引き続き毎日投稿していきますのでよろしくお願いいたします。ちなみに、この話のR18版を番外編という形で投稿することを検討しています。もし完成しましたらそちらのほうもよろしくお願いいたします。それでは、また。

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