第十九話「2年の先輩」
ある日、俺は次の任務で同行すると言う
2年生の二級異能士の先輩に会いに行く事になった。
その人は、「桜庭 桃李」と言う男子生徒に挨拶してこいと、神凪先生に言われた。
桜庭…どこかで聞いた事があるような……
と、指定された2年C組の教室に着いた。
コンコンコンっとノックをして入室する。
「すみませーん、桜庭桃李さんに用事があってきましたー…いらっしゃいます?」
2年の皆様方がこちらを向いて何かを話している……うっ、気まずい……
と思っていると、
一人、ふわりとしたいい匂いを漂わせて、やってきた。
「それ、ぼくの事だよ!」
と、声をかけてくる。
その人は、ふわりとした桜色の髪の毛で、瞳の色は緑色、
小柄で…どう見たって女の子だった。
白いセーターに身を包んでいるその人は、どう見ても……確かにズボンは履いているが、……
男の人と、聞いていたのだけれど……
この人が…?
「えっと……その、大変申し上げにくいんですけど……男性…?」
「うん♪ぼくは男だよ♪」
脳がバグり散らかした。
だって見た目はどう考えても女の子なのに……顔立ちも、女の子同然なのに……
なんか変な癖にでも目覚めそう。
そう思っていた。
「え、と、この度は任務でお世話になります、星宮班の班長星宮澄空です…
よろしくお願いします…」
「えへへ♪…そんな硬くならなくてもいいのに〜」
硬くもなるよ、先輩。だって
見てくれが女の子なのに
声は男の人だって絶妙にわかる声だもん。
「あの、先輩今日は確か、ミーティングだと聞いていたんですけど……」
「そうそう〜、そうなんだよねぇ
じゃあ、会議室来て♪」
と言うわけで、俺は会議室へと案内された。
何気に初めて来たので、ちょっと緊張している。
「さて、今日の会議なんだけどね?
今度君と二人で行く、微小特異点についてなんだけど……」
何度見ても、この先輩、可愛いな……
俺はそう言う趣味じゃないのになんか…
「って…聞いてる?」
「ご、ごめんなさい!聞いてませんでした……」
どうやら、今回の任務は彼と俺だけで
行くらしい。なんでも、実際の任務は色んな人と連携をとる。だから同級生だけじゃなく、他の学年の生徒とも任務に行けとの伝言を、神凪先生から受け取ったそうで、俺に伝えてくれた。
そう言うのは直接伝えて欲しいものだ…
そして、今回の任務地はアダチ区は千住エリア、そして目的は突如として現れた
微小特異点の滅却。
資料を手に取った瞬間さっきまでのふんわりした雰囲気が消え、瞳の奥に鋭い知性が宿った。完全に桃李先輩はスイッチが入っていた。
今のところ魔洞獣が出ていないので、その後の魔力汚染の処理で終わるだろうとのことだった。
「それじゃあ、明日の任務、よろしくね♪」
「あ、はいっ!よろしくお願いします!」
この時の俺は想像もしていなかった。
まさか、この特異点災害があんな事態となるなんて……
第2章-終-
次回、新章突入。影の支配者編




