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0031 フェアリー

10.29時点のログを見ると、(まだ)10人ほどの方に参列いただいているようです。

深い感謝を。

気力が続けば、まだまだ先の長い話になりますので、無理のない程度にお付き合いいただければ。

フェアリー 私はお前をつかまえた

フェアリー せせらぎの中お前はまどろんでいた

やわらかい春の日ざしと

それを照り返す川面の動きと

フェアリー お前は踊る宝石に身を包み

静かに流れに身を寄せていた


私の歩みは止まり 私の目はお前をとらえた

見続けていた ずっと長い間

草原を吹き渡る風のざわめき

かすかにゆらぐお前の髪

淡く淡くそれでいて自ら光を放ち

陽光を悩ませていたお前


フェアリー 私はそっと手を伸ばし

フェアリー 私はこの手に抱いた

今朝初めて出会ったものを

この世で最も愛らしいものを


フェアリー お前にかけられていた

眠りの魔法は解かれ

小さなまぶたは

長い年月を持ち上げた

あなたはだれ お前はそうたずね

私の手の内で身を起こした


フェアリー お前の髪は

それでも優しく揺れて

時の過ぎゆくのを押し留めた

私は何も言うことができず

ただ久しく開かれることのなかった

お前の青い瞳を見つめた


小さな小さな輝く瞳は

それでも何も語らず

お前は突然に私のもとを去った

フェアリー お前の名のみを残して

せせらぎに身を任せて

お前は行ってしまった どこか遠くへ

もっとずっと前につくはずだったところへ


フェアリー 私はほんの一時

お前の姿を目にした そして

ほんの一時 お前を手に抱けた

お前が去った今 私の周りでは

時はごく自然に過ぎていく

春風のささやきも 若葉の木漏れ日も

一時として留まりはしないだろう


川の水も流れて かなたまでお前を運び

そして今度は何処で

フェアリー お前は時を留めるのだろう

フェアリー お前はもう私のもとにはいない

それでもお前のことは

時の止まったこの日のことは

忘れることは無いだろう

フェアリー 美しきものよ


07-10.28-12.10

要約すると「ちっちゃいものを捕まえたけどにげられちゃったよ」

まあ時を留めるというフェアリーは、「あなた」の暗喩とみることもできるかも。

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IDは本文に埋め込むようにします。内容が補足である場合には本文に埋め込みます。

「今の私」の突っ込みについては、後書きに。

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「一つ角」の後書きに追記をしました。あらためて「最後のユニコーン」をぐぐっていて、紹介等を読んで、なおさら懐かしくなりました。ぜひ、書評とかぐぐってみてやってください。それで気が向いたらなんとか本を手に取ってみてやってください。


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