28.神魔レオ戦を終えて
これで、今日の更新は終わりです。
(オフィウクス視点)
「っ!……まさか、タウルスに続いてレオまで殺られたというのか?……いつか、我輩の事を認めさせてやると誓ったレオが、こうもあっさりと……」
何故だ?
何故、こうなった?
やはり、我輩が動くべきだったか?
……いいや、我輩は〈12の神罰〉が全て打ち破られた時のための〈神罰〉……
今出るべきではない……
それは、分かっているのに……
「うぅ……うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~!」
悲しまずには居られない。
元はと言えば、人類が天の思し召しに逆らったせいだというのに……
何故、我輩達が苦しまなければならない!
「……そういえば、レオの後詰めに立候補していたのはゲミニだったか……我輩もあのドブカスの事は嫌いだが、まあやってくれると信じよう……」
多分、ゲミニが殺られても我輩は悲しまない。
……奴は、まだ協調性のあったタウルスやレオとは決定的に違うからだ。
何ならさっさと死んで欲しいまである。
「レオ、どうして我輩を主として認める前に死んでしまったのか……どうせ死ぬなら、ゲミニの方が嬉しかったのに……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!」
我輩は、ただただ慟哭した。
……死したレオを、心の底から弔う様に……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(天草 時子視点)
「……王魅ちゃん、やっぱり気にしてます?」
「ん?……いいえ、別に。……だって、私は為政者としての女王になんて興味がないもの」
「……言葉遣い、崩れてますけど?」
「時子は馬鹿ね。……貴女の前だから、敢えて崩してるのよ」
……ほう。
「それは嬉しい事を言ってくれますね~♥️!」
「あ、でも……豚のクセに調子に乗るんじゃないわよ?」
ーペチン!
「ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♥️!」
うんうん♥️。
やっぱりこれですよね~♥️!
さて、それはそうと……
「……時子と王魅、仲良くイチャイチャしてて大変良きデ~ス!」
「……レベッカ、お前はそれで良いニャン?」
……少し離れたところから、レベッカちゃんと菜々乃コーチが私達を見ている現実について言いたい事があります。
「……レベッカちゃんも一緒にどうですか~♥️!」
「ん~……私、SMプレイはノーセンキューなのでお断りしマ~ス!」
「それなら菜々乃コーチは……」
「ド頭かち割るニャンよ?」
「あ、すみません冗談です許してください」
相変わらず、菜々乃コーチは厳しいです……
ただこれ、セクハラ発言さえしなければ仲良くはなれそうなんですよね~……
「……ハァ……で、ここからどうするニャン?」
「ん?」
「ここまでの神魔戦、どっちも時子の不可思議な力でどうにかしてるニャン。……ぶっちゃけ、それ抜きじゃどうにもならないって戦力差ニャン」
「ま、まあ……」
菜々乃コーチ、いきなり真面目な話は辞めてください。
……その辺、あんまり考えたくないんですから!
「……正直に言えば、時子の力で今後の運命が左右されるニャン。……軍破と蛍菜の2人がああ言ったとはいえ、現実的にはそれしか打開策は……」
「分かってます。……ですが、そんな残り10人の魔法少女と付き合うとか……」
「無理ニャンな。……ってか、少なくともラビィリンは絶対無理だニャン!」
「それ、断言しちゃいます?」
「あいつは人間に恋愛感情なんて持てる奴じゃねぇニャンからな。……だからこそ、真の13人目の魔法少女も見つけなきゃ駄目なんニャンが……」
「無理難題がもう1つ増えましたね!?」
ラビィリン様は実際のところ魔法少女じゃない。
その事実はこの組織の殆んどの人間が知っている事とはいえ、空席となった真の13人目の魔法少女の席を埋める人物は未だ現れていないのが現実です。
……もうこれ、無理じゃないですか?
詰んでません?
「本っ当にお祈り要素が強いニャンな……」
「……あの~、他に方法は……」
「そんなもんはねぇニャン!……とはいえ、時子に無理強いするつもりもねぇニャンから、好きにしてると良いニャン」
「……は、はい……」
……と、こんな会話を繰り広げた後、菜々乃コーチは何処かへと行ってしまいました。
「と、時子?……大丈夫デ~スか?」
「悩ましい問題なのは理解出来るのだわ」
「……分かってます。……私だって、分かってはいるんです……」
本当に、どうしたものか……
何せこの力、出所も何もかもが不明っていう訳の分からないものなんですよね……
ああ、どうしましょうか……
そんな事を考えながら、私は現実逃避にレベッカちゃんや王魅ちゃんとイチャイチャするのでした……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(俯瞰視点)
箱庭の外、某所にて……
「いや~、残党はもう残ってなさそうっすね~!」
そこでは、鈴宮 昴が神魔レオの臣下残党が居ないかを走りながら確認していた。
が、昴はふと足を止めて……
「……で、あんたは誰っす?」
そう、近くの枯れ木……そこに留まっていた1羽の小鳥型天魔に話しかけた。
『「「ヒヒヒ……アタシ達はゲミニ、そう言えば分かる筈ダ」」』
「……わざわざ小鳥型の天魔を介して話すとか、本当に何が目的っすか?」
その天魔は、〈歪な双子〉の異名を冠する神魔ゲミニを名乗った。
当然、昴は目的を問い詰めるが……
『「「ヒヒヒ……お前は魔法少女に対して良い感情を持ってないナ?」」』
「は?……アタイの質問、聞いてなかったんすか?」
ーザザッ……
昴はいつでも天魔を狩れる体勢になりつつ、苛立ちながら質問を聞いてなかったのかとゲミニを問い詰める。
が……
『「「ヒヒヒ……話を最後まで聞ケ」」』
「……もう今から嫌な予感しかしないんすけど?」
『「「ヒヒヒ……質問は簡単ダ……アタシ達と契約して、聖別巫女になるつもりはないかナ?」」』
「…………………………………は?」
……ゲミニは、昴を聖別巫女というものに勧誘したのだ。
『「「ヒヒヒ……あ、説明は必要だったナ」」』
「そ、そうっすよ!……聖別巫女って何すか?」
昴は、何となく意味を察しつつ聖別巫女について天魔へ問い埋める。
すると、返って来た答えは……
『「「ヒヒヒ……お前に分かる様に言えば、人間版の天魔ダ」」』
……という、案の定なものだった。
「……やっぱりっすか……」
『「「ヒヒヒ……それでどうすル?」」』
「どうするって、まさかアタイが承諾するとでも思ってるんすか?」
『「「ヒヒヒ……お前からは、魔法少女への嫌悪感を感じタ。……その感覚が間違いだとでモ?」」』
「…………………っ……」
昴は、何も言い返せなかった。
彼女は望んで魔法少女になった訳でもないし、何なら魔法少女になったせいで夢を諦める事になった人間だった。
その上で、魔法少女というものへ嫌悪感すら持ち合わせていた。
そんな者が、この悪魔ならぬ神魔の誘いを断れる訳g
「けひゃひゃひゃひゃひゃ!……サプライズ狂人理論でマジ卍~♪!」
ーギュィィィン!……ブシャッ!
『「「ヒブッ!?」」』
ードサッ……
「…………………え?」
……昴が神魔の誘いに乗りかけた、その瞬間。
突如として山茶花が現れ、ゲミニの言葉を介していた小鳥型天魔をチェンソーで両断したのだった。
「裏切り腹切りマジ処刑~♪……そこんとこ昴っちも分かってるでしょ~♪?」
「え、あっ……分かってるっす」
「けひゃひゃひゃひゃ♪……ま~ま~、今回の事は特別に見なかった事にしてあげるけど、2度目はないから賽の河原~♪」
ースタスタスタ……
「……流石は魔法少女随一の処刑人、油断も隙もないっすね……」
昴は、間一髪のところで踏み留まった。
踏み留まざるを得なかった。
仮に裏切れば、山茶花に殺される。
それが分からない程、昴は馬鹿ではなかった。
「……でも、アタイは確かに手を取りかけた……アタイはいったい、どうするべきなんすか?」
……それでも、昴は悩み続けた。
自身が真に幸せを感じられるのが何かを、ひたすら考えながら……
ご読了ありがとうございます。
山茶花、狂ってはいますが馬鹿ではありません。
気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。
後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。




