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27.神魔レオの最期

う~ん、これで良かったのか……

(天草 時子視点)


「……で、これが神魔レオの屍ですか……」


「そうだなァ……」


「せやな~」


「そうニャンな……」


どうも、天草 時子です。


……最期まで菜々乃コーチと3人の魔法少女に抗い続けた神魔レオは、どうやら菜々乃コーチに意識を刈り取られた直後に事切れたらしいです。


らしいと言うのは、実際のところ私もどう決着したのかよく分かってないからなんですが……


まあ、それはそれとして……


「……前回の神魔タウルスに比べりゃ死体の処理は楽ではあるがァ……いや、今回もラビィリンの奴に丸投げすっかァ……」


「あ、前回も屍の処理はラビィリン様に丸投げしたんですね……」


基本的に、天魔や神魔はアニメの敵みたく浄化されて消滅したりしません。


普通に屍が残りますし、放っておくと腐ります。


……天魔や神魔も、特異な力を持ってるだけで生物には変わりありませんから。


「ってか、テメェ等も帰って良いんだがなァ?」


「あはは……そうは言いますが……」


「……神魔レオの亡骸は、よく見ておくべきだと思ったのだわ……」


「あ、私は付き添いデ~ス!」


現状、この戦場に残っているのは私、王魅ちゃん、レベッカちゃん、菜々乃コーチ、軍破さん、蛍菜さんの6人だけだったりします。


他の魔法少女の方々は、神魔レオ及びその配下の天魔を討伐完了した段階で帰還しちゃいました。


「……今回も、ズルで勝っちゃったのだわ……」


「でもでも、あのままだと私達全滅デシたよ~?」


「そ、それはそうなんですが……レベッカちゃん、事実でも言って良い事と悪い事があって……」


確かに、あのままだと私達は全滅でした。


それこそ、神魔レオの〈神罰〉に対抗出来たのが他の世界から来た人間を自称する菜々乃コーチだけだった時点で、この世界の人間では為す術なく蹂躙される未来しかなかったのでしょう。


と、ここで菜々乃コーチが私の方を向いて……


「……んで、今回の一件で時子の訳分からん力の法則性も分かったんじゃねぇニャンか?」


「え?……あ、多分、はい……」


あの、ズルみたいな奇跡こと私の不可思議な力。


これの法則性を問い詰めて来ました。


……ええ、2回目ともなると法則性だって分かります。


「じゃ、さっさと言えニャン」


「えっと~……神魔との戦闘中に、私と両想いの人がキスをする……ですかね?……後、今回は私に発現しなかった辺り、1回きりの奇跡みたいです」


「……つまり、この方法で神魔全員を倒そうと思ったら、こっから後10人は時子と両想いになる必要があるって言うつもりニャンか?」


「い、一応現時点で分かってる情報だけだとそうなりますね……」


ハーレム願望ありの私にとっては願ったり叶ったりですが、他の方々からすれば絶望的でしょう。


それに……


「……ってか、これ多分魔法少女限定ニャンろ?」


「まあ、そうでしょうけど……」


自動的に、お相手も決定済みという……


この方法で神魔全員討伐とか、魔法少女の内1人でも私を好きにならなければ破綻する大博打な作戦なんですよね……


「ふぅ~……で、これを聞いておたく等はどうするニャン?」


「あァ……やっぱり別の方法を模索すっかァ……」


「ほんま、上手く行かへんもんやな~」


「ま、そうなるニャンよな……」


……勿論、そんな一か八か過ぎる作戦は却下されるのが世の常です。


あ~あ、惜しいですね……


いやまあ、こんな時にそんな呑気な事を考えてる場合ではないでしょうが、山場を越えたんですからこのぐらいは許さr


『愚かな』


「「「「「「……っ!?」」」」」」


へ?


あれ、今の声……


『殺したならば……首を落とすべきだったな……』


ーモゾモゾ……パチリ


「え、まさか……まだ生きてたのだわ!?」


『辛うじて……だがな……否……より正確に……言うならば……息を……吹き返したと……言うべきか……』


「ほォ……じゃ、もう1回殺してやるかァ!」


「第2回戦(ラウンド)の開始かいな!」


まさか、神魔レオが息を吹き返すなんて……


……もう王魅ちゃんに発現した力も効果が切れちゃってますし、あれもしかしなくてもこれ詰んで……


『……そう不安がるな……"王"は負けた……その事実は……覆らぬ……』


「……なら、せめてもの道連れなのだわ?」


『フッ……それを……するだけの……余力もない……』


ーモゾモゾ……


「だったら、本当に何をしたいのだわ!?」


神魔レオは地に伏せたまま体をモゾモゾと動かしつつも、起き上がる気配は一向にありませんでした。


『……ただ……一目見てみたかった……"王"の〈神罰〉を……打ち消した……者を……』


「えっ……」


……神魔レオは、自身の〈神罰〉を無効化した者を見てみたかったと語りました。


現に、その視線は王魅ちゃんを見つめていて……


『……オウミとは……貴様か?』


「そ、そうなのだわ!……で、恨み節でも吐くつもりなのだわ?」


『……否……やはり……聞いていた通り……誇り高き……王らしくは……ないな……』


「ん?……話、噛み合ってないのだわ?」


あれ?


王魅ちゃんと神魔レオの会話、徐々に噛み合わなくなって来た様な……


『……ハハハ……貴様は……王の器に……あらず……されど……"王"は……そんな小娘に……負けた訳か……』


「……こ、小娘で悪かったのだわね!」


神魔レオは、まるで負けた自身を嘲笑う様に……悲しげに語っていました。


……少なくとも、自身の〈神罰〉を無効化した相手が、自身から見て王の器として全く駄目な相手だったらこうもなりますか……


『ハハハ……こんな……現実を……知るぐらいなら……息を……吹き返さずとも……良かったと……いうのに……』


「なっ……そんな事、言うんじゃないのだわ!」


『……黙れ……貴様に……何が分かる……息を吹き返した……ところで……何も……出来ぬのだ……』


「そ、それは……」


王魅ちゃんが言葉に詰まり、何も言えなくなります、


と、ここで……


「……ま、気持ちは分かるニャン。……せっかく生き返ったのに結局命は風前の灯で、しかも臣下の仇すら取れないんニャンからな……」


『そうだ……"王"が……不甲斐ない……ばかりに……』


「〈神罰〉の能力に胡座をかいた上に、臣下も甘やかしまくって……こんなんで王の器云々を語るとか本当に馬鹿ニャンろ」


『返す言葉も……ないな……ハハハ……貴様は……誇り高き……王に……なれなかった……"王"の……最期の敵として……相応しかった……』


「勝手に満足すんなニャン!……ったく、神魔タウルス然り、本当に神魔ってのは敵じゃなければ仲良くなれそうな奴等ばっかニャンね……」


まあ、それは同感です。


……神魔タウルスもやり方はえげつなかったですが、最期は私達のチート染みたズルを受け入れてくれましたし……


ただまあ、生存競争なんで綺麗事なんて言ってられないのは当たり前なんですけどね?


『仲良く……か……確かに……殆んどの……神魔は……そうだろう……しかし……例外は……何処にでも……居るものだ……』


「ニャン?」


ん?


風向き、変わって来ましたよ?


『ゲミニ……奴は……腐った……ドブ川を……体現した様な……奴だ……今だって……何を暗躍してるのか……』


「っ!?……おい、そりゃどういう意味だニャン!?」


『言えぬな……"王"は……ここで死ぬ……数々の……秘密を……抱えたままな……』


「っ……本当に、最期まで勝手な奴ニャンな!」


……どうにも、不穏な感じがします。


まるで、何かを見落とした様な……


……そう感じたところで、既に後の祭り。


『ハハハ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……』


神魔レオは自身を嘲笑う様な高笑いをしながら再び目を閉じ、やがてその声も小さくか細くなっていきました。


……やがて声は完全に聞こえなくなり、神魔レオが再び目を開ける事はなかったのでした……

ご読了ありがとうございます。


ほんと、自分で読んでて伸びないのも分かる作品ではありますが、私は片手間の趣味で書いてるので問題はありません。


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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