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堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第3章魔族の暗躍
39/84

34話濡れ衣

「ハァ、ハァ・・・」

その場でひざまずき肩で息をする。

「グ!!」

終わってすぐに、『力』が暴れだしあらゆる

感情が奔流し始める。

怒りと哀しみ。

飢えと渇望。

ヒトへの恨みと殺意。

『全てを認めよ。感情を受け入れろ。

さすれば、楽になる。』

『力』がおれに、言ってくる。

「だっ・・・黙れ。」

『何を、恐る?何も怖くない。痛みもない。

ただ、受け入れるのみ。』

「黙れ!」

『この世界に何を望む?世界は、お前を

裏切っただろう?』

「黙れ!!」

『知っただろう?自分の愚かさを。見た

だろう?ヒトの醜さを。感じただろう?

世界の残酷を。』

おれは、その言葉に何も返せなかった。

『そんな世界に生きて何の意味がある?

そんなの捨ててコッチに来い。』

「・・・・・・・・」

『さぁ。』

『さぁ、さぁ、さぁ、さぁ、さぁ、さぁ!』

「とっ・・・・とと消えろ!」

『力』を無理矢理、押しこみ奥に追いやる。

おれの中から『力』が薄れていく。

「ククク。」

魔族が、突然笑いだした。腹を刺したのに

まだ、生きていたようだ。

「わっ私を殺した程度で、ゴプ、私達の

すっ崇高たる計画が止められると、思ったら

おお間違いよ。」

「・・・何?」

魔族が、気になることを喋りだした。

「パナウェイだけに首飾りをバラまいたと

おっ思った?・・・」

確かに、パナウェイだけに首飾りをバラまく

理由はわからなかった。

「りっリターナーの内部にも私達の

仲間が入りこんでいるわ・・・」

まさか、もう既に魔族が混じっていようとは

思ってもみなかった。

「もう・・・少しでリターナーが

パナウェイを攻めてくる・・・ぐふっ」

「何!?」

両国を戦をさせて疲弊した国を襲うことが

本来の目的か。

「い・・・今更、気づいてももう遅い!

パナウェイも!リターナーも!お互いに

憎しみ、奪い合いなさい!!」

「まて、おい!!」

最後に、恨み言を吐き捨てて絶命する魔族。

(くそ!今、戦が起きたらあいつらに危険が

およぶ。それだけは、避けなければ。)

「おい!そこで、何をしている!?」

気づくと騎士が集まっていた。

「おっおい・・・あれエリア団長

じゃないか?」

「まさか、あいつが!!エリア団長を!?」

騎士たちに動揺が走る。

「何、怖気づいている!!あの黒騎士を

捕まえろ!!」

隊長の号令に騎士が動く。

(こんな時に!)

ノートゥングを影の中に入れ、おれは

逃げだす。

「追え!!」

騎士たちも、おれを追いかけて来る。

おれは、走りながら詠唱する。

「あらゆる物を無に変えよ。」

『ダークフープ』

『ダークフープ』を使い別の場所に転移

する。見ると騎士たちは、おれを見失い

あちこち探し回っている。おれは、バレない

ように塔を目指した。

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