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堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第3章魔族の暗躍
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26話謎の魔族

おれは、店通りを歩いていた。

とても、いい気分とは言えない。

ともに戦った仲間に隠し事をしている。

さすがにレイを怒っただろうな。

正直、全て話したいと思う自分がいる。

全部話して楽になりたいとそんな風に思って

しまう。

(だが、それでも言えない。言っては

ならない。こんな風になるのは、おれだけで

十分だ。)

朝早くに塔に行っていたからまだ、昼前だ。

おれは、宿には戻らずレイに頼まれていた

魔族について調べることにする。

レイほどではないが魔力感知は、出来る。だが、亜人に化けているとなると魔力の方は期待しない方がいいだろう。おれは、魔力ではなく魔族の気配で探すことにする。魔族の気配は独特なものだ。おれは見つけるために街を歩きまわる。

貴族通り、娼館通りを歩いて探ってみたが

何も得るものは無かった。

まだ、行ってないところは、スラムと王城の

2つだ。消去法で、スラムへと足を運ぶ。

貴族通りと違い壊れている家を

見つける方が難しいくらいに荒れていた。

とりあえず、スラムを歩きまわる。

スラムのヒトたちは、おれの姿に怯えて

物陰から、出てこない。

(まぁ、こちらとしても都合がいいが。)

スラムを長々と歩き扉の壊れた廃屋を

通り過ぎようとした時、背中に小さく寒気が

通った。

(・・・感じた。この気配は間違いない。)

気配を感じた廃屋の中に入る。

中には、白い髪の虎獣人が1人、髪が短髪、

長髪、ヒゲを生やした犬獣人の3人に丸刈り

しているのと目が青い兎獣人の2人の男が

床に座っていた。

魔族の気配がするのは短髪の犬獣人からだ。

「こんなところに何の用だ騎士様よ?」

怒りを隠さずに虎獣人の男が言ってくる。

「きさまに用はない。用が、あるのは

そこの、短髪の犬獣人だけだ。残りは

さっさと失せろ。」

「何だと!?」

「おっおいやめろって。騎士様に逆らったら

殺されるぞ。」

虎獣人が、殴りかかろうとする前に目が青い

兎獣人が止める。

「うるせぇ!口出すな!騎士が何だってんだ

スラムを助けようとしない奴なんぞ

このおれが、ぶっ殺してやる!!」

仲間の忠告を無視しておれに殴りにくる。

おれは、殴りにきた右腕を避ける瞬間に

虎獣人の肘を殴り腕をへし折る。

「あっが!腕が〜おれの腕が〜。」

折れた右腕に触りながらうずくまる虎獣人に

仲間が、集まる。

「もう一度、言うぞ。さっさと失せろ。」

それを聞くと、虎獣人を運びながら廃屋から

出て行く。残っているのは短髪の犬獣人と

おれだけだ。

「騎士様はおれに何の用ですか?」

「それは、自分がよくわかっているだろう?

魔族。」

「チィ!死ね!!」

隠し持っていた短剣をおれに斬りつける。

それを、後ろに少し飛び回避する。

おれと、魔族の間に距離ができた。

「どうやって、犬獣人に化けた?」

「ククク。これから死ぬ奴に言うことは

ない!」

今度は短剣で喉めがけて突き出してくる。

「・・・そうか。ならば死ね。」

頭を横にズラして避け取り出した

ノートゥングを逆手に持ち横薙ぎする。

「ギャバ!!!」

上半身と下半身が別れて魔族は犬獣人のまま死体になる。

「変身が解けない?変身系の魔術では

無いのか?」

変身系の魔術だと踏んでいたが間違っていた

らしい。

(一体、どうやって亜人に化けている?

・・・ん?)

首下に光る物を見つけた。取り出すと

赤い色をした首飾りだった。

(もしやこれが?・・・とりあえず。

レイに渡して調べてもらうか。)

ノートゥングと一緒に影にしまい廃屋を

後にする。いつの間にか日が暮れていた。

(いつの間にか、けっこう時間がたって

いたようだ。レイのところに行くのは明日に

して宿に戻るか。)

宿の方に向かおうとした時にさっきの魔族

よりもより強くそして濃い気配を一瞬

感じた。咄嗟にその方を見る。

(今、城から気配が出たと思ったが・・・。

気のせいか?)

それから何度か探ったが特に気配を感じず。

宿に帰宅した。



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