↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕ちた英雄騎士  作者: CSS
第3章魔族の暗躍
PR
31/84

25話動けずの英雄

「んじゃあー。エリちゃん。もう帰って

いいよー。」

「え!いや、しかし・・・」

エリアが、おれを見る。

「大丈夫だってー。彼は何も

しないからー。」

「・・・わかりました。失礼します。」

納得しない顔をしながら部屋を退出する。

「バイバイー。」

エリアが、退出してすぐに扉が勝手に

閉じた。

「『ムーブルハンド』を無詠唱か。

相変わらずだな。魔術の腕は衰えてい

ないようだ。」

『ムーブルハンド』は光系統の上位魔術で

見えない手を作り攻撃する魔術だ。

この魔術を使って扉を閉じていた。

「えへへ。そういうグレンは、結構

変わったね。主に見た目が。」

「余計なお世話だ。ところでどうして

おれが、パナウェイにいることが

わかった?」

「愛ゆえに?」

「冗談はいい。」

「連れないなー。どうしてわかっただっけ?

門のところでひと悶着あったでしょ。そこで

グレンの魔力を感知したの。」

つまり、来た時にはとっくにバレて

いたわけか。

「まったく。真っ先にグレンが来てくれると

思って待っていたのにすぐに来てくれない

じゃん!もう酷いんだから!」

「いや。きさまみたいにおれは魔力を感知

出来ないからな。」

ここにいるとは思っていたが、まさか

塔の最上階にいるとは誰も思わないだろう。

「それで、手紙を書いてエリちゃんに

届けてもらったの。」

「そんなことで、騎士団長を使うな。

あいつだって忙しいだろう?」

「いいの。いいの。エリちゃんだから。

よく、言うこと聞いてくれるし。」

いいのか?国の最高戦力がこんな風で。

脳内で、不安がよぎるが本題に入る。

「それで?呼んだ理由は何だ?」

「あなたに会いたくて。」

「・・・いい加減にしろよ。」

「そんなに怒らなくていいじゃない。

冗談が、通じないところは変わってないのね

あなた。」

「早く話せ。」

「そんなに急かさない。お茶でも飲む?」

『ムーブルハンド』で

ポットとティーカップを運んでくる。

「いや、おれはいらん。」

「そう。じゃあ、私はいただくわ。」

カップに紅茶を淹れてレイがひと息つく。

「あなたを呼んだ理由ね。あなたに

やってほしいことがあるの。」

「やってほしいことだと?」

「えぇ。この国に魔族が潜んでいるかも

しれない。」

「・・・何?」

冗談かと思ったが、こいつが真剣な顔を

しているところを見ると冗談

ではないらしい。

「・・・確かなのか?」

「あくまで、可能性の話ね。」

「珍しいな。魔力感知はしているだろう?」

「しているけど、それが曖昧なの。」

ため息をつきながら言う。

「どういうことだ?」

「魔族の反応が、あるけどすぐに消えるの。

出たり消えたり、わけわかんない。」

「新しい魔術か?」

「多分ね。そこらへんは、私達より

あちらさんの方が得意だから。」

新しい魔術となるといろいろと厄介だな。

「どうして、おれ何だ?自分でやれば

いいだろう?」

「そうしたいんだけど、私、この塔から

出れないの。」

「・・・何?」

「まぁ、こちらもいろいろ大変なのよ。」

「・・・王が、お前を?」

「王も、また同じ亜人だったというわけ。

魔王を、倒した褒美としてこの塔を

くれたけど実質、軟禁よね。」

苦笑いをしながら何てこと無いように話す。

「どこの国も、同じだな。」

「え?」

「いや、何でもない。で、その魔族を殺せば

いいのか?」

レイに確認をとる。

「・・・やってくれるの?」

驚いた顔して、聞いてくる。

「お前が、動けないなら仕方ない。それに、

この国に仲間もいるしな。」

「・・・ありがとう。」

「気にするな。報酬は、借り1つだ。」

「えぇー。高いなー。」

「安い方さ。」

席から、立ち上がり宿に帰ろうとする。

「まって。」

しかし、レイの声に遮られる。

「何だ?もう、何もないだろう?」

「実は、本当に聞きたいことがあるの。

・・・どうして、生きているの?」

「!!!」

聞かれたくなかったことを聞かれてしまい

言葉が、出なくなる。

「私みたいに、亜人ならありえる。でも、

あなたは、ヒト。普通ならとっくに

死んでいるはず。どうして?」

「・・・・・」

レイの質問に答えられない。

「それに、魔力の量はあまり変わってない

・・・けど魔力の質が『魔物』に近い。

これは、どういうことなの?」

「!!?」

迂闊だった。まさか、こいつの魔力感知が

ここまでとは思ってなかった。

「ねぇ。私にも言えないことなの?」

「・・・すまない。答えることは出来ん。」

「ともに、戦った仲間でも言えないこと?」

「・・・あぁ。」

「・・・そう。わかった。」

おれは、そこから逃げるように歩きだした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。