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『灰』の新人警察官

 警察新人の能力者の四人は特別な部屋を用意されていた。式典の際には制服を着用していたが今は各々好きな服装に着替えていた。






 「はーい☆それじゃあ改めて自己紹介しちゃいまーす☆あーしの名前は伽羅(きゃら) 愛琉(める)☆気軽に伽羅ちゃんとか愛琉ちゃんって呼んで下さーい☆アビリティーは『停止』☆パッチリお目々で見えてるものの動きを止められまーす☆銃弾みたいに目に見えない速度だと無理でーす☆」


 明るく口火を切ったのは伽羅。若干日焼けしてる伽羅色髪の陽キャ女子。緋色の軍帽を上に投げると双眸で見ると、軍帽が空中に固定される。


「瞬(まばた)きとか一瞬だけ視界から消えたりしてもリセットされないけど、完全に視界から消えちゃうとリセットされまーす☆」


 視界から軍帽を消すと時間差で落ちてきた。パッとキャッチすると軍帽を被り直す。


「ほらほらー☆次々ー☆」




「私は露草(つゆくさ)。能力は『転移』。私自身と物体の移動が可能。分かりやすく言うとテレポートね。制限があって私自身が訪れた場所にしか行けないし送れない。私が素手で触れた事があって、物理的に移動が可能なものしか送れない」


 被っていた軍帽が消えるとドアノブに掛かる。直ぐにドアノブから自身の頭へと転移される。



 根岸が喋ろうかと思ったら灰川に遮られる。


「俺は灰川(はいかわ) 陣(じん)。能力は『灰燼』。俺が素手で触れた物体を灰にする。物体にしか使えないって記憶に刻まれてるが、一応虫には試したがやっぱり無理だった」


 財布から要らないレシートを取り出すとあっさり灰にしてみせる。




 トリになってしまい緊張と焦りで冷や汗をかきながら根岸が続く。


「ね……根岸(ねぎし) 紗千(さち)……です。能力は『把握』……。建物の構造や人の配置……とか……分かります……。……あ、常磐さんが……来ます……」




 コンコンコーン♪


 軽快なノックで常磐が入ってくる。


「やっほー♪キミ達には伝えておこうと思ってネー?」


 四人に緊張が走る。


「早速の大仕事ダヨー!今夜、繁華街のクラブオリーブとクラブライムを摘発しマース!」


「えぇーーー!?繁華街の二大クラブですよねー!?」


 誰でも知っているクラブ。バックにはヤクザが居るとか……。


「そーそーソレソレ!で、キミ達に中心となってヤッて貰いマース♪」


「……私達に出来ますか?未だ初対面で連携なんて……」


「ヒヒヒ、ダイジョーブ♪キミ達にはクラブライムの方を摘発して貰うンだけど、No.1ホストのハイドの能力は既に知ってるから♪」


 常磐は灰川を見ながら続ける。


「ハイド、本名は灰土(はいど)。能力は「火葬」。相手の顔面を鷲掴みしたら、白骨死体にされちゃう。骨以外は全て、『灰』になるんだ」


「――!!」


 灰川は目を見開く。伽羅は灰川を覗き込みながら満面の笑みで。


「えー?灰川君と似てるねー☆」


 常磐は灰川の反応を確認していたが、驚いた様子は見せたものの不審さは確認出来なかった。とはいえ踏み込むべきでは無いと判断し言及は避けた。


「チームの能力も考えて、このチームのリーダーは灰川、キミだ!ヒヒヒ、今後灰川班と呼称するからサー、平和の為に精々尽くしてくれたまえ♪」


「はっ!!!!」


 四人が敬礼をする。常磐は扉へ歩きながら背中越しに手を振り退室した。




「でもヤバくなーい?『転移』も『把握』も便利だけど直接的な攻撃能力は無いんだよねー?敵が多過ぎたらあーしもハイド?の動き止められるか分からないし、触られたら一発アウトってー。灰川君はハイドを灰に出来ないのに―」


「私の『転移』は結構便利な使い方も出来るから普通に戦えるわ」


「俺も能力に頼らずとも戦える自信は有るぞ。『灰燼』は凶器の無力化用だ。ハイドも素手で触る必要が有るなら接近戦って事になる。それにフルフェイスのマスクをすれば問題無いだろう」


「……確かに……灰川さん……凄いです……」


 根岸が尊敬の眼差しを灰川に向けている。


「俺はやれる事をやるだけだ」




 灰川班としての初任務が刻々と迫る。同時に能力を公にした後の大規模な警察による外部との武力の衝突は初の事。今夜、繁華街で大規模な殺し合いが始まろうとしていた――。

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 灰川班

 警視正直属の為全員が緋色の軍帽とジャケットを着用。


 灰川(はいかわ) 陣(じん)

 灰色の髪を少し立たせている。垂れ目で瞳も灰色。無表情がデフォ。灰色のシャツに黒スラックス。能力者として能力者を葬る部隊への配属が決まった時から黒ネクタイを着用している。能力は『灰燼(かいじん)』。生物以外に素手で触れて念じる・念じて触れると灰にする……と自称しているが常磐の『分析』で分析不可能な『灰』の為判断不可。


 露草(つゆくさ) 澪(みお)

 露草色のポニーテール。黒シャツ黒スラックス黒ヒールブーツに露草色のネクタイとソックス。クールな見た目の恋愛脳。能力は『転移』。生物は自分自身を訪れた事のある場所へ。物体は物理的に移動可能で触れた事のある物を転移させられる。日本刀等、数多くの武器に触れていて、それらを転移で呼び出して戦う。


 根岸(ねぎし) 千紗(さち)

 根岸色のボブ。髪先はぱっつん。猫背気味。ネクタイだけ根岸色の白シャツ黒スーツのパンツ。能力は『把握』。一瞬で建物の構造や人間・動物等の配置も把握出来る。建物にだけ有効な透視に近い。耳や鼻からも情報を得ている。自信が無く内向的。戦闘は出来ないと卑下(ひげ)しているが、戦闘系の能力持ちには敵わないだけで常人相手なら勝てる程度には戦える。

 

 伽羅(きゃら) 愛琉(める)

 伽羅色の髪を巻いてるロング。褐色肌は日焼け。白シャツにネクタイ等はせずボタンを開けてる。伽羅色のヒールブーツ、白のニーハイ。能力は『停止』、視界に入っている人、モノを停止させる。

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