表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

「エンド(テロス)」のある人達

良くも悪くもおおらかだった昭和末期から平成初期にかけての時代、「育ちの良い」という言葉が発明される前の遥か昔の時代は、些末な事で小うるさい事は、その辺のおっさんにとってはびっくり仰天するばかりの事だったに違いない。


私が密着して観察する機会があった「育ちの良い」人達は、エンド(テロス)がある人達だった。


それはSFディストピアという「神の国」の実現だ。


超高度に発展した科学技術を持つ時代に比べると、現代の科学技術はあまりに粗暴過ぎる。今の監視社会のレベルですら、大災害が起きるとポシャるような粗雑な技術にしか過ぎない。機械が自己メンテナンスして何万年も持続するなんてまだまだ夢のまた夢。


いつか科学技術が、神の奇跡よろしく完成されたその日には、完全な人間管理社会が到来する。その最後の日に焦がれるような思いを持っていたわけ。


今の時代の昭和の時代からするとヒステリーと見えるような些末な事での炎上騒動を見てると、わけのわからない人間どもを管理してクレンジングされたSFディストピアのような理想郷に対する焦がれるような思いを感じる事ができる。


つい一般の日本人は、SFディストピア小説などはこうなって欲しくないアンチテーゼとして描かれてるものだと思い込む。


英国の探偵ものは、つい犯人ではなくて、探偵側に自然に感情移入してしまうのだが、元々英国の推理小説というものは、如何にして完全犯罪を実現するか?というシュミレーションが前提に描かれてるという話があるようだ。


そういう「反自然的」とも言えるような精神文化の、それを焦がれるような思いで実現する人達の事は、雲を掴むような話なのだ。


一般の日本人は時流に乗る以外の「思想」がない。ついでに最後の日を想定した「直線的時間感覚」もない。


ドラえもんや21えもんのライトSFアニメしかしか知らないその当時の私は、SFこそ彼らの精神文化という事がわかるまでにかなりの時間がかかった。


「育ちの良い」宗教が目指す理想郷は、ネットで可視化された有象無象のわけのわならない人間がわけのわからない言動を繰り返さない、人間管理が完成した社会なのだ。


そして、そんな彼らは「2001年宇宙の旅」に出てくる、宇宙旅行をしてモノリスに到達する人類ではなくて、モノリス側の思考回路をしてる。


そんな壮大な時間感覚などを見ると、西洋文明が中世以降のキリスト教文明がどうこうなんて、そんなぽっと出の話ではない。


むしろ、地中海沿岸地域で生まれたローマ帝国は、イラン文化圏などの中央アジア地域から流れてきたかどうか知らないが、アルプス以北のヨーロッパの彼らの精神文化を、ローマ帝国の国家イデオロギーなどで弾圧したわけ。


ローマ帝国の末裔は、キリスト教勢力となって現代に至るまで執拗に彼らの精神文化に攻撃をし続けている。


彼らには、キリスト教によって自分たちのアイデンティティや精神文化が抑圧されたという恨みつらみがある。


精々4世紀までに成立したローマ教皇が何だ。元々は、ローマ司教区の大司教で、コンスタンティノープル、アンティオキア、アレクサンドリア、エルサレムの5つの大司教(主教)区の五本山のうちのひとつではないか。


聖書の権威が何だ。精々、紀元前10世紀頃にしか遡れないユダヤ人の聖書文学じゃないか。


キリスト教はカトリックだけでなく、万人司祭説を謳うプロテスタントですら大概偉そうだ。


自分たちの精神文化のルーツであるイラン系宗教は、救世主や最後の審判など、キリスト教だけでなく、ユダヤ教にも多大な影響を与えた、世界中の宗教のオリジナルなのにも関わらず、大変偉そうだと。


世界中のすべての宗教の権威が束になってかかってきても足りないほど、自分たちは偉いんだ。


そういう絶叫が聴こえてきたのです。


そういうユーラシアをまたぐ壮大な物語を持つ、「育ちの良さ」と西洋文明のルーツを探しに行こう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ