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Exit to Entrance  作者: 人儚
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(2)非日常の始まり

 僕が通うのは普通の高校、クラスメイトもいたって普通。何もかもが普通な僕の世界で普通じゃないのは・・・。

「っっ⁉」

 ボーっとしながら教室に入るところで入口に仕掛けられた釣り糸に間一発で気づく。首のあたり。危ない。死ぬところだった。

 後ろから声がする。

「さすが武蔵、引っかかんないな」

 さも優等生であるかのように眼鏡を上げながら近づいてくるクラスメイトの一人。あの・・・。死にかけたんだが⁉と思いつつもこうも毎日続くと突っ込む気も失せる。どうでもいいと今まであしらってきたもののさすがに許せない。「あのなぁ・・・」と眼鏡のほうを向いて文句を言う。

「死ぬわ!ボケぇ!」

「いい突込みだ!」

 眼鏡はまたくいっと眼鏡を挙げて応答する。

「去年までは黒板消しとかだったのに、どうしてレベル上がってんの⁉、これ暗殺だよ⁉」

 教室の前ですごい剣幕な僕。いつまでも怒っていられないので釣り糸をかいくぐって席に着く。と同時にチャイムんも鳴り、朝のHRが始まりを告げた。

 ********************************

 今回釣り糸をよけることができたのは実は夢のおかげでもある。2日前に見た夢がこれを告げていた。

「まったく・・・。この能力なかったら死んでたぞ・・・。」

 そうぼやきながら、僕のななめ前に座る眼鏡をにらみつけ、授業を受けるのだった。

 ********************************

 ―山田太郎(やまだたろう)は眼鏡である―

 なぜか暗殺を企てる眼鏡野郎であり、僕の旧友だ。と言っても今も一応友達だが。山田太郎というよくある名前を彼は気に入っていない。すぐに特徴がないとぼやく。僕にしてみれば特徴がないのが特徴であると某ゆりマンガのように諭してやるが本人は納得がいかないようである。それゆえの眼鏡。実はレンズなし。特徴がほしかったと本人は語る。裸眼視力左右ともに2.0超え。恐ろしい。サバンナに住んでたのでは疑惑が僕の中から消えることはないと思う。そんな眼鏡は僕の大事な友人だ。

 ********************************

 僕は寝ることが嫌いである。必要もない、暗殺に限って言えば別であるが予知夢を見る眠ることが嫌いなのである。それゆえに24:00を過ぎても起きているし眠くなってもなかなか眠らない。ところが、今日は早く眠れそうである。僕はまっすぐと自宅に帰り、シャワーを浴びて夕飯まで少し寝ることにしたのだった。

 ********************************

 僕はひたすらに何かから逃げていた。何かわからない力を使うものによって追いかけられる。ここは・・・。学校への通学路?どうだろうか、とにかく学校に逃げれば誰かが助けてくれるはずである。いつもの通りの道を通っていると十字路に差し掛かったところで右側から槍に貫かれたのだった。

 ********************************

「っっっ!!!」

飛び起きて横腹を確認する。大丈夫だ、無傷。ただ、問題なのはさっきの夢。現実に起こるとすれば・・・・。一週間以内『確実に』起こる。大丈夫。まだ時間はある。そう言い聞かせてベッドから出た、次の瞬間。「ガッシャーン」という大きな音とともに窓ガラスが割れ、黒のマントをまとった一人の男が飛び込んできた。

「ドリーマーはどこだ?」

彼は確かにそういったのだった。

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