受けと攻め
何時もの昼。何時もの居間、そんな中で、ケンは蜘蛛の糸で両手を縛られていた。張り巡らされた蜘蛛の糸によりかかるように立ちつくし、その前にヤマメも立っている。
ケ「?」
ヤ「ねぇ、ケン…。私をもっと安心させて?」
ケ「え、どういうこと?」
ヤ「アナタをこうして、私の傍でずっと居させるの。そうすると、なんだか安心するの。アナタが居るだけで、心が落ち着くのよ」
ケ「麻薬中毒者かよ…」
ヤマメはこうなると止まらない。一日中愛を囁き、眠るときにやっと糸を外して一緒に寝る。数日に一回は必ずこんなことになる。恍惚の表情で微笑みながら手を伸ばし、静かに頬を撫でてくる。綺麗な手が目の前で見れて少し嬉しい気もするが、状況が状況なだけにそれほど喜べない。
ケ「抱き着いたりしてもいいから、せめて拘束するのはやめてくれないか?」
ヤ「嫌よ、逃げそうだもん。それに最近…ケンが私のこと、そんなに見てくれてない気がするもん…」
ケ「そうなのかなぁ…」
色々と考えてみるが、特にヤマメを冷たくあしらったり、無視したりしたような覚えはない。それをヤマメに聞いてみても、ヤマメもそんなことは無かったという。
ケ「じゃあどうして?俺ヤマメになんかしたっけ?」
ヤ「何もしてないわ。けど…なんだか寂しいの。アナタと一緒に過ごせてうれしいけど…。でも物足りないの。もっとアナタと愛しあいたいわ…」
動けないケンに寄り添い、心臓に手を当てる。ケンのドクン、ドクンという音が小さく聞こえ、その聴き心地の良い音を堪能した後は、ケンに頭を掴んで無理矢理キスをする。口を舌でこじあけ、ケンの舌と自分の舌を何度も絡ませる。舌先を合わせたり、互いの舌の裏部分を舐め合ったりと、いつもよりも、いつにない程熱いキスだ
ヤ「んふ…ふぅ…ふぁっ。はぁ…はぁ…ふふ、美味しいわ」
互いの口から愛の糸が垂れる。ヤマメはそれを指で軽く拭き取って満足そうな表情をする。
ケ「なんか、何時もよりノリノリだな」
ヤ「だってケンが相手だもの…張り切っちゃうわ」
ケンの上着を半分だけめくり、日頃の筋トレで維持されている身体は良い具合の肉付きで、ヤマメの理想の姿を反映させたような胴体だった。
ヤ「素敵な身体…」
撫でるように手を這わせ、ペロリとその身体を舐める。
ケ「うぅぅっ…なんかゾッとした…」
腕や脚に鳥肌が立ったケンは、ヤマメの攻めにひたすら耐えるしかなかった。
ペロペロと腹部を舐めたりキスをしたりとヤマメはやりたい放題だった。何時もはケンにくすぐりだの脚を舐められたりだので攻められているだけあって、かなり執拗にねちっこく攻めていく。
ケ「うぅ…ふーふー」
ヤ「あら?我慢してるの?いいのよ、我慢なん…ケンの声、もっと聞きたいわ…」
首筋や指先を丹念に、何度も舌を這わせた。何時も自分が攻めているだけあって、守るのには慣れていないケンは、小さく声を漏らす。それを堪能するようにヤマメも動かす舌を止めようとはしなかった。
ヤ「はむ…んふぅ…はぁ、ん…」
ケ「く…ちょ、止め…もういいだろ…」
ヤ「ダメよ、もっとこうしてたいの」
ケンはまいったな、と思いながらもヤマメの満足いくまでに身体の隅々を舐められた。
・・・・・・・・・・・・・・。
ヤ「ふぅ…舌が疲れちゃったわ…」
ケ「こっちは緊張して全身疲れてるよ」
時間ももう夜になり、ヤマメはケンを糸から外している最中だった。
ケ「まぁ…ヤマメが満足してくれたなら、良いかなとは思ってるよ。どうだった?」
ヤ「うふふ…良かったわ、ケンすっごく美味しい…。ご飯3杯はいけるわ」
ケ「そんなに食べたら太るぞ」
ヤ「たとえ話よ…けど…さすがにお腹は空いたわね…」
ケ「そうだな…何か食うか?」
それを聞いて、ヤマメはニコっとほほ笑む。
ヤ「そうねぇ…食べようかしら…」
ケンを乱暴につかみ、寝室に敷かれている布団の上に突き飛ばす。
ケ「痛っ!?ちょっと何!?」
ヤ「食べるのよ?私が、舐めるだけで満足できるわけないでしょ?それに…アナタも満足、できてないと思うけど…」
服を脱ぎ、スカートを降ろすとあっというまに下着だけになり、ケンの上にまたがる。誘うように身体をクネクネと動かし、上から獲物を狩る目で舌なめずりをする。
ケ「え、ちょっと…まって食うってそういう」
ヤ「そりゃもちろん…食べるのよ?ケン…いただきます…」
ケンを襲いにかかったヤマメは、さっき以上に満足するまでケンの上で快楽を貪り続けたという。
珍しくヤマメが攻めのお話です。
俺「ふぅ…明日で、最終回か…。しかし、100話まで行きたかったけど、仕方ないよね」
兄「諦めんなよ」
俺「?!」
兄「諦めんなよ!どうしてそこで諦めるんだそこで!周りの読んでくれてる読者の気持ちも考えてみろよ!」
俺「いやでももう最終回って言っちゃったし…」
兄「ダメダメダメ諦めたら、俺だってこの忙しいテスト期間、イラストを描くって頑張ってんだよ、お前なら絶対にできる、周りと俺を信じるんだ!だからこそ、ネバーギブアップ!」キュピーン
というイラスト練習中の兄から、謎の熱い応援を受けて100話まで続くことになりました。終わる終わる詐欺っぽいですが、どうせあと数話です。本当の最後まで、お付き合いくださってくれれば幸いです。
読者様につかの間の安らぎを
「kanisaku」




