謝罪
昼下がり。ケンは何時もの居間で横になり、ボーっと天井を見つめている。
ヤ「どうしたの?」
ケ「いやぁ…なんか、やる気が出ないんだ。きっと、復活したはいいものの、出血のせいで血が足りてないからだと思う」
ヤ「そう…」
原因を聞いたヤマメは少し落ち込んだ表情をする。なにせ、血が足りなくなった原因はヤマメにあるのだから。ゴロンと身体を回転させ、横に座るヤマメの方に体を向ける。
ケ「大丈夫だよ。あと2日もこうジッとしてれば、元に戻るから」
頭には手が届かなかったので、代わりに太ももを優しく撫でる。
ヤ「そこを撫でられると、誘ってるみたいに見えるわね」
ケ「そうなのか。じゃあ他の場所…いいや」
ヤ「いいの?じゃあ代わりに私が」
ヤマメは面倒になって諦めたケンの頭を撫でる。どこか嬉しそうな表情をするケンに、自然とヤマメも笑顔になる。
ケ「死ぬかと思った…ていうか死んじゃったんだけど、向こう側にも美人はいるんだね」
ヤ「はい?」
ケ「赤い髪の毛の死神の女の人とか、閻魔様?何か、そんな感じの女の子とか…」
ヤ「………」
チラッとヤマメの顔を覗き込む。そして、自分が言ってはいけないことを言ってしまったのだと後悔した。
貧血で動こうとしない身体を無理矢理動かし、逃げようと這ってヤマメから離れる。
が、すぐに上から押さえつけられ、頭を床に押し付けられる。こうなってしまってはもう脱出は不可能だ。
ヤ「詳しく、聞かせてもらうわよ?」
ケ「い、痛い…です…話すなら、まず退い…」
ヤ「このまま。話してもらうわ」
ケ「は、はい」
ヤマメの「殺す」と言わんばかりの表情に、恐ろしくなって抵抗を止める。
そして、死んでからの事を、洗いざらい吐かされる。ヤマメは表情一つ変えず聞き続けているが、それがよりプレッシャーになって恐ろしく感じられる。
そして、話を全て言い終えると、ヤマメは一言だけ質問した。
ヤ「したの?」
ケ「はい?」
ヤ「その女とは、したの?」
ケ「いえいえ、めっそうもございません!ヤマメ様以外の女性と性行為をしようなどという考えは毛頭ございませぬ、深く反省しております、本当に…もうしわけございませんでした。以降、ヤマメ様以外の女性と関わらぬよう、昇進いたします…」
深々と頭を下げヤマメに土下座する。家畜を見るような冷たい目でジッとケンを見つめるヤマメは、ため息を漏らした。
ヤ「…分かったわ。反省してるみたいだし。これ以上責めないわ」
顔を上げて確認すると、何時ものヤマメに戻っていた。さっきまでは、今にも角が生えそうな程怒っている表情だったというのに…。それは、まるで豪雨が去り、空から無数の光の筋が差し込んでいるような感じ、そう…助かったのだと実感できる感覚だった。
ケ「あ、ありがとうございます!」
ヤ「もう謝らなくていいわ。ケンが私以外の女とする筈ないって、確認できたし。それだけで満足よ」
ケ「ありがとう!ヤマメ!大好きだ!」
感無量と言った声でヤマメに抱き着きつくと、ヤマメもギュッと抱き返してくる。
ヤ「ふふ、やっぱり可愛いわ。アナタの反応が、アナタの全てが…」
ケ「そこまで言っちゃうんだ」
ヤ「ええ、そこまで言い切れるのよ」
なんとかヤマメの怒りを鎮めることができたケンは、その後もしばらくヤマメに抱き着いていた…。
一方、別の場所…あの世にある一軒家では。鏡越しにケンを監視している映姫がいた。
映「未婚の女性に抱き着くなんて…しかも、あれじゃ胸に顔が当たってるじゃない…また地獄に戻さないと…」
シ「まぁまぁ、昨日の俺だって、映姫にしてたじゃないか…。映姫のは、その…無いけど」
映「何が無いって言うんですか!?もしてかして胸ですか!私だって気にしてるんです!」
シ「ご、ゴメンゴメン…」
悔し涙を流しながら、映姫はシュンに怒りをぶつける。
映姫様…Aカップですね。 毎日毎日投稿していますが、最近は謎の使命感すら感じ始めましたよ。まぁ、「毎日投稿する」って言っちゃったので、使命感というより、責任ですねぇ…。
読者様につかの間の安らぎを
「kanisaku」




