いたずら
ヤマメがぐっすりと眠っている間。ケンはまだ起きていた。夕方に飲んだ缶コーヒーがいまだに効いているのだ。目は天井の一点を見つめ。眠ろうとする自分に視覚的情報を送り続ける。目を瞑っても効果は無かった。どうようと考えれば考える程、どんどん目が覚め、頭が冴えてくる。
そして、冴えた頭で考え付いた。
ケン(そうだ、ヤマメにちょっかいかけよう)
寝室からこっそり抜け出して冷蔵庫に入っていたコーヒーを取り出す。冷気と共に差し出すように外に出された缶コーヒー。その冷気は、まるで自分の企みを知っているかのような、知っていて缶コーヒーを差し出しているような感じがした。
心の中で礼を言い、寝室に戻る。可愛い顔をして眠っているヤマメに近づき、缶コーヒーを開ける。一口分を口に含み、ヤマメの頭を持ち上げてそっと口移しをする。少しずつ、慎重にヤマメにコーヒーを飲ませる。
酔って寝ているヤマメがどんな反応をするのか、見てみたくなったのだ。
ケ(これでよし…あと、3回はいけるかな)
その後も上手くヤマメにコーヒーを摂取させつづける。残った半分は自分で飲み干し、横で座って様子を見ることにした。
待つこと10分、ヤマメの表情に変化が現れる。徐々に顔が赤くなり、息遣いも荒くなる。熱いのか体をモジモジさせ、自然と服を脱がそうとしている。
ケ(お、反応でてきた…)
ヤ「ん…。はぁ、はぁ…」
寝間着である水色の薄着のボタンを外し始めるヤマメ。意地悪で、その手を掴んで阻止してみる。
ヤ「んぁ…」
残念そうな声が出る。そんな姿を見る度に、少し顔がニヤけてしまう。
その時、パキパキと音をたてて、ヤマメの蜘蛛の脚が開かれた。普段は消しているのだが、酔っているためか出現したようだ。これはチャンス。
ケ「はっ、む…」
ヤ「ふぁっ」
蜘蛛の脚を舐めてみると、一瞬だけ甘い声が漏れる。その声がもっと聴きたくて執拗に舐める。その度に表情に赤みが増し、より一層自分をその気にさせるのだ。
ケ(ヤマメ…やっぱり可愛いな~)
ヤ「はぁ、はぁ…ふー…ふー…」
脚を舐める度に荒い息は激しくなってくる。絶頂寸前にも似た表情に、こちらも舐める舌を止めない。
両足をクネクネと動かし、悶えるヤマメが可愛く、上着を脱ごうと小さく抵抗する姿が愛らしかった。
ケ「ん…はむ」
ヤ「ひゅぁ!」
蜘蛛の脚の先端を咥えて口の中で舐め回すと、思った以上の反応が見られた。これだけ喘いでいるのに全く起きないのが不思議なくらいだ。
ケ「…起きないな」
ヤ「はぁ…はぁ…」
押さえていた手を離すと、ヤマメはやっと解放された。と言わんばかりに上着のボタンを外し、下着をさらけ出して開放的になる。
それを見届けて、ヤマメの反応に満足して床に就く。
・・・・・・・・・・。
ケ「んん…?」
ピチャピチャという水の音と、頬から伝わる謎の感触で目を覚ます。チラッと横目で確認すると、未だに酔っているヤマメが一心不乱に自分の頬を舐め続けている。
ヤ「あ~。ケン起きた~」
絡むように話しかけるヤマメは、それだけを言うと自分の手を掴んで、親指を加えて舐め続ける。
ヤ「美味しい…。ふふ、私赤ん坊みたい…、もっと、ケンパパに甘えたいない~」
4本の蜘蛛の脚と、二本の人の足で絡みつき、両手で片手を掴んで甘えてくるヤマメ。
ペロペロと舐めていたヤマメをボーっと眺めていると、突然ヤマメが大きく口を開いた。
ケ「?」
ヤ「あーんっ!」
歯をたて、思いっきり親指に噛みついた。突然の激痛に絶叫し逃げようと暴れるが、自分を捕まえている脚がそれを許してはくれなかった。
ケ「うっぎゃあああぁーー!!痛い痛い痛い痛い痛い!!ヤマメ離して!」
ヤ「…はっ。ご、ゴメンなさいパパ…」
謝りながら血が出てしまった指を必死に舐め、自分のしたことに泣きそうになるヤマメ。本当に酔っているようだ。自分もジンジンと痛む指先の感覚を堪える。
舐めても意味は無い。けど、そんなに自分の事を思ってくれているんだと思うと、なんだか嬉しくも思う。そんなヤマメの頭を撫で、もう少しの間同じ布団で時間を過ごした。
第二回、酒乱ヤマメ回でした。いいですね。酔って甘えてくる女性は好きです。そんな女性身近にいませんが…。でも、血が出る程強く噛まれるって、そうとう痛いですよね。
読者様につかの間の安らぎを
「kanisaku」




