本格的 続
今回もちょっと文章の書き方を変えてみました。台詞と台詞以外の文章を分けて書いてみました。前の方が良いと思った方は、ご返事ください。
自分を眠らせていた感覚の糸がプツリと途切れ、ジワジワと意識が戻っていく。ゆっくりと目を開けるとそこは見慣れた寝室だった。自分は白い蜘蛛の糸で大の字に部屋中に張り巡らされた糸で捕まっている。この部屋で何度もヤマメと一緒に寝て、何度もヤマメをくすぐった記憶がよみがえる。そんな事を思い出していると、部屋の奥…居間に繋がる襖を開けてヤマメが入ってきた。そして、気絶する前の事も思い出す。
ケ「や、ヤマメ…」
ヤ「おはよう、ケン。随分ぐっすり眠ってたわね…可愛かったわよ?」
そう、ヤマメは突然束縛的になってしまった。ヤマメ本人に何があったのかは分からないが、兎に角自分をここから逃がさない気だ。
ケ「なぁ、本当にこんな生活続けるのか?」
ヤ「何ってるの?当たり前じゃない。私の病気を操る能力も効かない。でもアナタをこれ以上放っておくと、絶対に他の女に取られちゃうわ」
ケ「いやいや取られないって。俺も断るし…」
ヤ「そんなこと言って、私がここから出したら一目散にどこかの女の場所に逃げるんでしょ?ケンは私だけのものだもん。絶対に逃がしたりしないわ」
弱った。完全に何かのスイッチが入ってしまっている。逃がすこともしない。部屋に閉じ込めっきり。今までヤマメと15mも離れたことのない生活をしてたから分かる。ヤマメは自分が死なない限り、絶対にこの部屋から出ない。自分が死ぬまでずっと愛で続けるつもるなんだ、と…。
ヤマメの両目は相変わらず濁ったままだ。自分の姿だけを取り入れる為に黒くなっているような。他の物を視界に映さないような黒だ。
ヤ「うふふ、やっぱりケンは可愛いし、かっこいいわ。何時みても飽きないっていうのはアナタの事を言うのね…」
ケ「可愛いは言われたくないな…それは俺が言う言葉だぜ…?」
ヤ「そう…じゃあ言ってくれないかしら?『ヤマメは可愛い』って…ね?」
何とか平静を保ち、心の揺らぎを悟られまいと今まで同じように接する。そうしなければ、今のヤマメに飲まれてしまいそうな気がしたからだ。
ケ「逃げないから…これ外してくれないか?流石にずっとこの体勢ってのも疲れてくるからさ。この部屋から逃げたりしなかったら、いいだろ?それだけは約束するから」
ヤ「…」
ケ「」
実際に、両腕を伸ばし、腕先だけをダラリと降ろしている。両足は地面に着かないように糸で固定され、動かせるのは手や頭だけの状態だ。その様子をジロジロと見ていたヤマメは、近づいて来て糸をほどき始めた。どうやら拘束だけでも解いてくれるようだ。手際よく糸を外していき、最後の一本をヒョイと捨てると同時に自分の体が地面に着地できた。
ケ「ふぅ…やっと離してくれた…っ」
突然自分に抱き着いたヤマメは、敷きっぱなしになっていた布団の上に自分を押し倒した。丁度頭の位置に枕があり、直撃の痛みは避けることができたが、押し倒された勢いで肺が圧迫されて少し痛む。
ヤ「ねぇ、久々に…しましょう?ケンも溜まってるんでしょ?」
ケ「い、いや…俺はそんなに…ヤマメと居れるだけで満足だから」
ヤ「嬉しいわ、けど…私が満足じゃないの、ケン…。アナタなら私を満足させてくれるでしょ?」
逃げようと腕に力を入れるが、それを察したヤマメに無理矢理押さえつけられてしまっている。腕の力を抜くと、ヤマメも押さえつけていた手を離す。そして、ニッコリと妖艶な笑みを浮かべて、上着を脱ぎ捨てる。
ヤ「ふふ、久々だから楽しみだわ…アナタも…そうでしょ?」
抵抗する気力も無く、ただ突然おかしくなったヤマメを見つめるだけしかできない。こんどはスカートも外し、下着だけになったヤマメ。
その後、散々に交わった二人は、敷いてある布団に埋まるように眠った…。
ヤマメの本格的ヤンデレは止まらない。彼女は、本当にヤマメなのだろうか…?続く。
読者様につかの間の安らぎを
「kanisaku」




