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「女子寮にゆゆゆゆゆうれいが出るらしいですわっ!?」
泣きそうな声で叫ぶセーラの言葉に落ち着いて「幽霊なんていませんわ。風か妖精の悪戯でしょう?」と微笑んだ。
うん。だって公爵令嬢がビビっては貫禄なさすぎでしょう?セーラはさすがフィーネ様って言ってくれたし面目は保てたと思う。
まぁ、実際は私が一番怯えているのですけどね!!
なんでクリス様そこでイキイキとホラー小説の話とか七不思議系の話をしてしまったの。辛い。怖い。無理。
夜に怯えて膝を抱えていると、ガタガタと窓枠が揺れた。風だとは分かっていても、ちょっと怖くて「ひ……」と声が漏れる。
咄嗟に口を覆って、少ししてから溜息を吐いた。
(怖いものは怖い!)
元々前世というか、そういう時からホラー耐性は低い。夏だから肝試しに行こうなんて言う友人に「連れていかれるくらいならここで死ぬ」と言ってしまう程度には怖がりだ。幸いにも無理矢理連れていくような人でなしは友人にはいなかったけれど。
心配そうなベルには悪いのだけれど、もう今から頑張って結界を張るのが一番精神的にいい気すらしてきた。闇の魔法使いならば浄化使えたのに。
準備をしようとしたら、コツンコツンと窓を叩く音が聞こえて外を見ると人魂のようなものが見えて驚いてベッドから落ちた。
結構大きな音が聞こえたからか隣から「フィーネ様?」と気遣うような声が聞こえてカーテンを開けた。
「外に不審な人魂が!!」
「人魂…?……なるほど」
「わたくしセーラ様にはああ言いましたが怖いのダメなんですの!!」
足に抱きついてピィピィ泣いていると、クリス様はふっかーい溜め息を吐いて私を抱き上げた。え。なんで抱き上げるの?
「落ち着いて。わたくしが側に居ります」
ベッドに一緒に座ると、そう言って背中を摩ってくれた。
抱き着いていると、だんだん眠たくなってきて、「おやすみ」という声と共に眠りに落ちた。
「怖がって余裕がなかったとは言え無防備っつーか鈍いっつーか」
「セシル、黙って」
「まぁ、でもこういうのは利用はできるよな」
「おい」




