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氷の様式美に泥をぶちまけろ!  作者: velvetcondor guild


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4/10

4

司会者が声を張り上げる。


「それでは、今回のドラマの共同作家である――

マ・ユミ作家、どうぞステージへ!」


会場がざわつく。


「えっ、私、呼ばれるの!?

聞いてないんだけど!!」


「聞いてましたよ!

わたし昨日言いましたよ!!

“制作発表会は生中継で、ユミせんせも登壇します”って!!」


「聞いてない!!」


「聞いてました!!

寝ながら“うん”って言ってました!!」


「それ聞いてないのと同じよ!!」


ヨギョンは、

ユミの背中を押した。


「行ってください!

せんせの人生の分岐点です!!

ここで逃げたら、

一生“振られた女”のままです!!

今日からは“振られたけど成功した女”になりましょう!!」


「その肩書きも嫌なんだけど!!」


押し出されるようにして、

ユミはステージへ。


ジュニの隣に立つ。


記者たちのフラッシュが、

一斉に光る。


司会者が質問する。


「マ・ユミ作家。

今回、ハ・ジュニ作家との共同脚本制作ということで、

意気込みをお願いします」


ユミは、

深呼吸してから答えた。


「……意気込み、ですか。

そうですね……」


会場が静まり返る。


ユミは、

ジュニを横目で見た。


そして――


「“過去の男”と仕事するのは、

正直、気が重いです」


会場が爆発した。


「ええええええ!!?」


「過去の男!?

過去の男って言ったぞ!!」


「二人、付き合ってたのか!?」


ジュニは、

一瞬だけ目を見開いたが、

すぐに微笑んだ。


「……まあ、否定はしません」


「肯定したぁぁぁ!!」


ヨギョンは、

会場の隅で倒れそうになっている。


「ユミせんせ、

なんでそんな爆弾を……

いや、最高ですけど!!

視聴率爆上がりですけど!!

でも心臓に悪いです!!」


ユミは続けた。


「でも、

作家としては、

彼の才能を認めています。

だから――

仕事は、ちゃんとやります」


ジュニは、

その言葉に、

ほんの少しだけ目を伏せた。


「……ありがとう」


その声は、

誰にも聞こえないほど小さかった。



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