表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
70/96

≪本論・ラストダンジョン2≫

ラストダンジョンの正式名称は


【ギガアの大穴】


といった。


入口の直径が100キロにも及ぶ超巨大な縦穴式ダンジョンで、外縁から見た限りでは、内部は真っ暗であり、その深さは不明である。


ギガアの大穴に大魔王が潜んでいる事は間違いないのだが、では六体いるうちのどれがいるのかは未確認であった。

最悪、全部いる可能性もあったのである。

僅か三日で、ジスモード大陸の全人型知的生命体の一割近くを殺害した無限の個体保有魔力量を有する大量破壊兵器六体すべてを、たったの四人で相手にしなければならないかもしれないのであった。


もしそうなってしまったら絶望的である。


けれども私達は、イェンの、


「我ら十傑集が揃えば大魔王の一つや二つ!」


という掛け声と共に、臆せずポンポンと大穴へ飛び込んでいったのであった。



ちなみにイェンは「十傑集」と言ったが、懲罰パーティは固有名を持てずナンバリングされるだけなので、正しい名称は【パーティ424】であった。



飛び込んだ私達は15秒間ほど自由落下した後、魔法で落下速度を減速させ、地面へと降り立った。


しかし、そこはギガアの大穴の底ではなかった。


落下中に視認したのだが、ギガアの大穴の中心部には、また一回り小さな大穴が口を開いていたのである。


私達はその一回り小さな大穴を目指して移動を開始した。


そしてエンカウントしてしまったのである。


大魔王と。


しかも二体同時に。


更に、挟み撃ちで。


大穴内には地上と同様の様々な地形が広がっていた。


私達が森林地帯と山岳地帯の境目を進んでいた時、森林地帯に


大魔王【無頭無尾[むとうむび]】


が、そして山岳地帯に


大魔王【クリボー】


が出現したのである。



無頭無尾、その姿は途方もないサイズの大蛇であった。


胴の太さは直径14メートルにも及び、長さに至っては計測不能である。


無頭無尾の襲撃を受けた国の人間は、最初、大蛇型魔物の大軍が攻めてきたのだと思った。

そこで、高所へ上がって、その総数を確認しようとしたのである。

高所にて、その者が目撃したのは、視界一杯に広がる蛇の胴体の海原であった。

右も左も、さらには地平線の彼方まで蛇胴体に埋め尽くされていたのである。

そして、どこをどう見渡しても、有るはずの大蛇の頭部と尾部が確認できなかったのである。


そこで、その者は気づいた。

これは大量の大蛇の群れなどではなく、超巨大な蛇が一匹いるだけなのだと。

だから、余りにも胴体が在り過ぎるため、頭と尾を発見する事ができなのだと。


こうした経緯から、無頭無尾という名が付けられたのである。


無頭無尾の攻撃手段は、物量、であった。


無限の個体保有魔力量に物を言わせ、魔法でその体を無制限に長大化し続けて大地を埋め尽くし、押し寄せ、すべてを蹂躙するのである。


まさに大量破壊兵器であった。


迫り来る蛇体を攻撃によって排除しようとしても、その悪夢的物量に圧倒されてしまうのである。



クリボー、その姿は不明であった。


なぜなら、その攻撃手段の特性ゆえ、視認不可なのである。


クリボーの攻撃手段は、自爆、であった。


魔法で、自身を爆発させるのである。


その爆発力は大規模活火山の噴火レベルであった。


そして自爆しても己の身が滅する事は無いのである。


加えて、個体保有魔力量が無限のため、一歩進む毎に自爆するのであった。


よって、その姿は常に爆炎と爆煙に覆われて見る事ができないのである。


クリボーが進んだ後には、上空まで達するキノコ雲が立ち並び、天候にも影響を与えてしまう程である。


襲撃された国の者達は、刻一刻とキノコ雲が迫ってくる光景に震撼させられたのであった。


大量破壊兵器の名に違わぬ脅威である。


クリボーという名の由来は、我々の世界ではキノコの別名をクリボーというので、巻き起こされるキノコ雲に因んで、それがそのままこの大魔王の名称となったのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ