第18章:規格外の『グレード4』ドラゴブリンが無双する件! 200体の感染軍団を単騎で消滅させ、深淵の地下迷宮で石雲の巡礼者が【ゴーレム】へと超進化を果たす!
浮遊大陸の上空は、嵐と暗闇を孕んだ分厚い雲のタペストリーだった。
エルヴィン、エララ、そしてジンがノトリウスと対峙するために天空の世界樹の根へと行軍する一方、マーカス率いるグループは反対方向へと進んでいた。
彼らの目的地は北にある構造物――二つの世界の巨大な根が絡み合う真の深淵、地下ダンジョンへの入り口だ。
そこに到達するため、マーカス、カルダー、石雲の巡礼者、そしてドラゴブリンは、まず地表の長い道のりを横断しなければならなかった。そして地表は、依然として地獄の様相を呈していた。
空気は重く、『黒檀の疫病』の吐き気を催すような腐臭で飽和していた。吊り橋の純白の大理石には脈打つ黒い静脈がこびりつき、風景全体がその寄生魔法の重みの下でうめき声を上げているようだった。
腐敗したクリスタルの階段の頂上に達した時、グループはピタリと足を止めた。北の深淵へと続く道を塞いでいたのは、巨大な検問所だった。
彼らはシステムが生み出した魔物ではなかった。人間だ。少なくとも200人の、堕ちた冒険者たちだった。
それは凄惨な光景だった。片腕を失っている者もいれば、砕けた鎧や皮を剥がれた顔を晒している者もおり、分厚い暗黒物質の糸によって繋ぎ止められ、操り人形のように動かされていた。首を刎ねられ、打ち据えられ、四肢を切断された200人の感染した戦士たちが、錆びた武器を大理石に擦りつけながらエリアを巡回していたのだ。
カルダーは唸り、歯を食いしばった。腕の筋肉が巨大に膨れ上がり、息苦しいほどの赤いオーラが彼の体から放射され始めた。
金属的なシューという音と共に、地獄の解体者は巨大な鋼の双包丁を実体化させ、その刃は瞬時に発火し、破壊的なオレンジ色の炎で燃え上がった。
その傍らにいるマーカスも、劣らず獰猛だった。彼が『ナイトファング』を抜くと、黄金の目は鋭いスリットへと細められた。アビサル・アズライトがハム音を立て、闇を切り裂く準備を整える。
忍者は空いた手を上げ、大群を攪乱するためにクローンを召喚しようとした。
「カルダー、俺が側面を叩く。あんたは中央から道を――」
だが、彼は文を最後まで言い終えることができなかった。
小さく鱗に覆われた緑色の手が、マーカスの手首にそっと置かれ、彼の剣を下げさせたのだ。
忍者は困惑して瞬きをした。ドラゴブリンが、彼とカルダーのすぐ目の前に陣取ったのだ。
使い魔はダイヤモンドの鱗に覆われた胸の前で、小さな腕を組んだ。そして、主人に勝るとも劣らない冷静さと傲慢さで、鉤爪のある手で分厚い金髪の房を梳き、髪型を整えた。
カルダーは包丁を燃え上がらせたまま、片眉を上げた。
「あいつ、一体何をやってるんだ?」
グレード4の魔物は振り返って彼らを見ると、32本のギザギザの歯を見せる笑顔を浮かべ、背中から生える力強い革のようなドラゴンの翼を親指で指した。
マーカスは瞬時に理解した。生意気な笑みが彼の唇を歪める。彼は一歩下がり、鋭いクリック音と共に剣を鞘に収めた。
「新しい力を試したいみたいだぜ、シェフ。やらせてやろう」
ドラゴブリンは200人のアンデッドの軍勢に向き直った。咆哮を上げることもなく、ただ膝を曲げた。
≪システムハブ:使い魔スキル発動≫
【スキル:竜の飛翔】
離陸と同時にソニックブームが発生した。衝撃波が地面から大理石の板を浮き上がらせ、カルダーは後方へ吹き飛ばされないように足を踏ん張らなければならなかった。ドラゴブリンは常軌を逸した速度で空へとロケットのように飛び上がり、肉眼ではほとんど見えない緑と黒の弾丸となった。
武器を掲げる混乱した感染戦士たちの頭上、その軌道の頂点に達した時、使い魔は顎を大きく開いた。小さな胸が巨大に膨れ上がる。
≪システムハブ:スキル発動≫
【スキル:影炎の息吹】
それは単なる炎の塊ではなかった。純粋な黒と金の炎の奔流が、悪魔の喉から噴出したのだ。
爆風は腐敗した歩兵の最前線を水平に薙ぎ払った。ドラゴニックな熱量はあまりにも絶対的で、黒檀の疫病は反応する時間すらなかった。50人の腐敗した冒険者たちが瞬時に分解され、悲鳴を上げる前に煙を上げる灰の山へと還元されたのだ。
マーカスは腕を組み、満足げに頷いた。
「悪くないね」
上空数十フィートに浮かびながら、ドラゴブリンは残る150人の敵を見下ろした。使い魔は邪悪な笑みを浮かべ、その黄金の目は捕食者の知性で輝いていた。
それは片手を上げた。『影の契約』によってマーカスと結ばれている悪魔は、主人のすべての技術を完全に把握していた。使い魔の霊的マナが、忍者のマナと完璧に同期する。
≪システムハブ:共有スキル発動≫
【スキル:精霊の呼び声(氷結注入)】
しかし、氷をトゲ付き棍棒に注入する代わりに、ドラゴブリンは考えられないことを行った。スキルを自身の新しいドラゴンの器官に直接融合させたのだ。魔物は再び息を吸い込んだが、今度は周囲の空気が絶対零度以下に急降下した。
凍てつくようなシューという音と共に、それは第二のブレスを解き放った。今回は炎ではなく、プラズマとスペクトラル・ブルーの氷が織りなす黙示録的な猛吹雪だった。
嵐は残る軍勢に激突した。150人の冒険者たちはその場で凍りつき、絶対氷の彫刻と化した。彼らの武器、切断された四肢、そして彼らを立たせていた暗黒物質は、致死的な拘束の中で瞬時に結晶化した。
だが、黒檀の疫病はしぶとい寄生虫だった。スペクトラル・アイスの塊の中で、死体の不自然な黒い目はまだギョロギョロと動いていた。彼らはまだ生きており、氷の牢獄をゆっくりとひび割れさせようとする腐敗の力によって繋ぎ止められていたのだ。
ドラゴブリンは鼻孔から蒸気を噴き出した。まだ終わってはいない。
それはさらに高く飛び上がり、暗い嵐雲をかすめた。その星々に届くような高度から、左腕の信頼する星の金属の盾を外し、両手でしっかりと握りしめた。
≪システムハブ:複合スキル発動≫
【スキル:影の領域 + 金剛鱗装甲】
エリア内に存在するすべての暗闇が文字通り空へと吸い上げられ、小さな星の金属のバックラーへと凝縮されていった。盾は超高密度の黒いオーラに飲み込まれ、家一軒分ほどの幅がある、巨大で致死的な『影の盾』の霊的なイメージを投影するまで巨大に膨張した。
そして、翼を折りたたむと、ドラゴブリンは身を任せて落下した。
暗い小惑星のように真っ逆さまに急降下し、1フィート進むごとに速度を上げていく。巨大な盾の狙いは、凍りついた広場の正確な中心地に定められていた。
着弾の瞬間は、まさに黙示録だった。
――ドガァァァァン!!
影の盾が、地殻を揺るがすような暴力性で大理石の床に激突した。運動エネルギーの衝撃波は、ただ石を砕いただけではなかった。軍勢全体を瞬時に原子レベルまで粉砕したのだ。150人の凍りついた冒険者たちは同時に爆発し、氷の粉塵と凝固した血の巨大な雲となって、たった一度の壊滅的な衝突で文字通り存在から消し去られた。
死のような沈黙が検問所に落ちた。青い雪と大理石の粉塵の雲が、ゆっくりと落ち着いていく。
新たにえぐられた巨大なクレーターの中心で、ドラゴブリンは再び立ち上がった。ダイヤモンドの鱗についたわずかな埃を払い、盾を再び腕に固定すると、パーティーの方を向いてウインクしてみせた。
数十フィート離れた場所で、カルダーは巨大な肉切り包丁の切っ先を床へと下げた。刃の炎が自然に消えていく。シェフは目を丸くし、完全かつ絶対的な困惑の中でクレーターを見つめていた。
彼の隣では、あの無表情な石雲の巡礼者でさえ鈍いうめき声を漏らし、小さな悪魔の純粋な力に怯えたかのように一歩後ずさりしていた。
マーカスは満足げな笑顔で腕を組んだ。
「グレード4のシステム・アノマリー、か……」
忍者は感嘆して首を振りながら呟いた。
「さて、道は開かれた。地獄へ降りようぜ」
◇ ◆ ◇
彼らはクレーターを背後に残し、北の構造物の入り口をくぐった。巨大な石の扉は、暗闇へと沈み込む螺旋階段へと続いていた。そしてその瞬間から、雰囲気は劇的に変化した。
それは単なる暗闇ではなかった。最初の数段を下りると、光が黒い石壁に文字通り飲み込まれていくように見えた。空気は濃く、肺の中でタールのように粘り気を帯びていく。マーカスは即座に、こめかみを締め付けるような不自然な圧力、心の中に疑念と恐怖を這わせようとする不気味な囁きを感じた。ここの黒檀の疫病は、単なる植物の病気ではない。思考する、悪意に満ちた実体だった。
「精神のガードを高く保て」
マーカスは緊張した囁き声で命じた。
「こいつは俺たちの頭の中に入り込もうとしてるぞ」
カルダーは唸り、瘴気を押し返して普通に呼吸するためだけに、息苦しいほど赤い地獄の解体者のオーラを常に展開することを余儀なくされた。
「手探りで一歩たりとも進むつもりはない」
幻影の君主は宣言した。彼は素早く両手を合わせて印を結んだ。
≪システムハブ:スキル発動≫
【スキル:分身の術】
忍者と全く同じ姿をした6体の実体を持つ影のクローンが、彼の周囲に実体化した。言葉による命令を必要とせず、コピーたちは前方へダッシュし、階段の圧迫感のある暗闇へと飛び込んでいった。
彼らの仕事は、盾および先鋒として機能することだった。続く18階層の間、マーカスの戦術は不可欠だった。クローンたちは先を走り、致死的で隠された罠――鎧を溶かす壊死性のガスを放出する感圧板、幻影の床、狂気を誘発するダーツの雨――をわざと作動させたのだ。クローンは絶えず破壊されては黒煙のパフとなって爆発し、本物のマーカスはかなりの量のマナを消費して彼らを再召喚し続けなければならなかった。
それは凱旋行進ではなかった。その深淵での一歩の踏み外しが即座の感染を意味する、緊張に満ちた閉所恐怖症的な前進だった。
先鋒が罠を見つけなかった時、彼らは敵を見つけた。地下ダンジョンのモンスターは、黒檀の疫病によって形作られたグロテスクな異形――肉と闇の形のない塊だった。
マーカスのコピーたちは露出を最小限に抑えるために迅速な暗殺を実行した。ドラゴブリンは暗い炎で波全体を殲滅し、ただでさえ少ない酸素を消費した。
しかし、石雲の巡礼者が不可欠な存在であることを証明した。『マントラ』を使用することで、ゴーレムは濃密な空気の中の死の振動を知覚し、絶対的な暗闇から来る攻撃を予測して、モンスターが影から現れる前にその腐敗したコアを粉砕したのだ。
何時間にも及ぶ過酷な降下の末、彼らは第19階層に到達した。
ここで狭い階段は、いくつかの黒い結晶脈の病的な燐光によってのみ照らされた、広大な地下墓地へと開けた。
部屋の中央で、一つの異形が彼らを待っていた。
≪システムハブ:ボスを検知≫
【正体:腐敗した鼠の天使】
【グレード:エリートモンスター – グレード1】
それは神聖という概念そのものを冒涜する生き物だった。6枚の雄大な天使の翼を持っていたが、その羽は腐り、黒いスライムにまみれていた。体は人型で猫背だったが、頭部は巨大なネズミのそれで、致死的な前歯と純粋な黒檀の疫病で燃える目を持っていた。鉤爪のある手には、長い鉤付きの槍を握っている。
ドラゴブリンは身を固くし、素早く終わらせるために飛び出して焼却する準備をしたが、石の手がそれを止めた。
石雲の巡礼者が一歩前に出た。構造物の胸の緑色のルーンが強烈に脈打ち、影を照らし出す。ゴーレムは拳を打ち合わせ、決意を滲ませる戦闘態勢をとった。一人で立ち向かいたがっていた。
「やってやれ、相棒」
カルダーは腕を組んで呟いた。
「お前が何でできているか、あいつに見せてやれ」
鼠の天使が金切り声を上げた――耳鳴りがするほどの甲高い音だ――そして攻撃を開始した。
腐敗した翼を羽ばたかせ、ボスは予測不可能な弾丸となった。上空から攻撃し、電光石火の凶暴さで鉤付きの槍を振り回す。だが、石雲の巡礼者は退かなかった。『マントラ』を発動させ、ゴーレムはまるで蒸気でできているかのように攻撃の間を流れるように動いた。
頭への斬撃を1ミリしゃがんでかわし、石の踵を軸に回転して胸への突きを避け、喉から髪の毛一本分のところで槍が空気を切り裂く中、上体を反らせた。それは壮大なダンスであり、超自然的な反射神経の誇示だった。
しかし、問題があった。巡礼者はすべての打撃をかわしていたが、決して反撃を当てることができなかったのだ。鼠の天使は速すぎ、不規則に飛び回り、空中で軌道を変えていた。ゴーレムがパンチを繰り出すたびにボスは飛び退き、戦いは過酷な膠着状態へと変わっていった。
激怒した鼠の天使は戦略を変えた。天井に向かって飛び上がり、ゴーレムに対して範囲攻撃を試みようと、壊死性の毒素で飽和した感染した羽の針を雨のように降らせ始めたのだ。
石雲の巡礼者は包囲され、凍りついた。そして、石の目を閉じた。
その体はモンスターを追いかけるのをやめ、完全にリラックスし、部屋のマナとの絶対的な共鳴に入った。
その時、システムが反応した。
≪システムハブ:隠し条件達成≫
【要件:戦闘において『空のマントラ』スキルを完全に制御した。】
【構造物進化進行中……】
【現在の正体:石雲の巡礼者 → 新たな正体:石雲のゴーレム(ストーンクラウド・ゴーレム)】
【新パッシブスキル:絶対毒素免疫】
【新アクティブスキル:エメラルド・ビーム】
緑色の光の柱が構造物の胸から噴出した。石の体が再編成され、さらに巨大で威圧的な姿になると同時に、岩に刻まれたルーンが目を眩ませるような光で輝き、地下墓地の腐った空気を一掃した。
感染した針が新しい体に降り注いだが、何の効果もなく砕け散り、新しいパッシブ免疫によって瞬時に無効化された。
新たに誕生した石雲のゴーレムは再び目を開けた。そして今回、敵が近づいてくるのを待たなかった。
その巨大な石の体躯にもかかわらず、新しいゴーレムは膝を曲げ、驚くべき速度で上へと跳躍した。床から天井までの距離を一瞬で詰め、鼠の天使のグロテスクな顔のすぐ目の前に現れたのだ。
巨人の突然の出現に麻痺し、モンスターは恐怖でチューと鳴いた。
石雲のゴーレムの胸のルーンが、純粋な凝縮されたエネルギーの渦を集めた。
≪システムハブ:スキル発動≫
【スキル:エメラルド・ビーム】
純粋な緑色のマナのレーザービームが、構造物のコアから真っ直ぐに放たれた。エネルギーの爆発は至近距離から鼠の天使を直撃し、その胸を完全に貫通した。
グレード1のボスは床に落ちる時間すらなかった。『エメラルド・ビーム』の衝撃がそれを空中で気化させ、黒檀の疫病を焼却し、異形を無害な白い灰の雨へと還元したのだ。
石雲のゴーレムは地下墓地の中央に重く着地し、床の基礎を揺らした。それはゆっくりと立ち上がり、輝くルーンの目でカルダーとマーカスの方を向いた。淀んだダンジョンの空気の中で、止めることのできない力のオーラが振動していた。
地獄の解体者は微笑み、頷いた。
「進化クラブへようこそ、我が友よ」
マーカスは再びアビサル・アズライトを鞘に収めた。簡単な手の振りで6体のクローンを煙のパフへと溶解させ、額から冷や汗の雫を拭った。マナの消費が負担になり始めていた。
「素晴らしい仕事だ。だが、俺たちはまだ第19階層にいる。進み続けよう」
幻影の君主は宣言した。そして彼は構造物の広い石の肩を指差した。
「ゴーレム、ここからはお前が先導しろ。俺たちが足を踏み入れる前に、マントラを使って瘴気の溜まり場を見つけるんだ」
岩の巨人は無言で頷き、世界の腸へと沈み込む新しい螺旋階段の入り口に向かって歩き始めた。
◇ ◆ ◇
彼らが第20階層に向かって下りていくにつれ、周囲の何かが変化し始めた。圧迫感のある雰囲気が、一瞬だけその拘束を緩めたように見えたのだ。
壁に沿って岩から突き出ている天空の世界樹の太くグロテスクな根――その瞬間まで黒ずみ、病魔で脈打っていた根が、激しく震え始めた。木の毛穴から、黒檀の疫病の黒く粘り気のある物質が文字通り排出されたのだ。悪臭を放つ物質は空中でジュージューと音を立て、灰になってから溶解し、アイテラスの純白と自然なエメラルドの静脈へと道を譲った。
木全体の免疫システムが、自身の生命線のコントロールを取り戻しつつあった。
マーカスは階段の途中で立ち止まり、その浄化のプロセスを見守った。彼はカルダーの方を向き、その呼吸は少しだけ軽くなっていた。
二人は視線を交わし、誇りと安堵に満ちた笑顔を浮かべた。
「エララ、ジン、そしてエルヴィンがやったんだ」
シェフは呟き、肩から一瞬だけ緊張が抜けた。
「奴らがノトリウスを殲滅した。頂上は安全だ」
「あいつら、最高によくやったよ」
マーカスも同意した。
「さあ、今度は俺たちがこの疫病を根元から破壊する番だ」
その静かな勝利に鼓舞され、彼らは新たな活力を感じながら歩調を速めた。
しかし、第20階層へと続く石のアーチをくぐった時、簡単な道のりという幻想は打ち砕かれた。洞窟には獣もいなければ、爆発の罠もなかった。空気は不自然で恐ろしい真空状態に閉じ込められていた。
広間の最奥、黒い血で描かれた複雑な錬金術の陣に囲まれて、二つの完全に明晰な人型の姿が立っていた。彼らの体は細身で、エレガントだが腐敗にまみれた衣服をまとい、その肌は死体のように青白かった。彼らはモンスターのようには見えなかった。悪夢の科学者のように見えた。
「興味深い」
男の声が囁いた。怒りは含まれていなかったが、外科用のメスのように冷たく鋭かった。
「頂上からの生命の流れが、たった今止まったぞ」
「感じます」
中性的で単調な二つ目の声が答えた。
「誰かが将軍を討ち取りました。マスターは『合成』のパラメータを再調整せざるを得なくなるでしょう。実験にはさらに時間がかかりますね」
二つの姿はゆっくりと入り口の方を向いた。彼らの目には瞳孔がなく、絶対的な黒の二つの深淵だけがマーカス、カルダー、そして彼らの使い魔をロックオンした。その視線に憎しみはなかった。ただ臨床的で、冷酷な好奇心だけがあった。
「問題ない」
最初の姿が首を横に傾げながら再開した。剣のように長い解剖針のような双剣が、その袖から滑り出た。
「ダンジョンが、極上のバイオマスを我々に届けてくれたところだからな」
「ええ……」
二つ目のクリーチャーが囁くと、その肉体が変異し始め、手の骨がカミソリのように鋭い鉤爪へと伸びていった。
「マナに満ち溢れた、濃密な魂です。根を再起動させるための完璧な代替品になるでしょう。収穫を開始しましょう」
マーカスとカルダーは武器を構え、並んで一歩前に出た。その二つの生き物の冷たい超然とした態度は、これまで直面してきたどの唸り声を上げるモンスターよりも無限に恐ろしかった。地獄は、まだ始まったばかりだった。




