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 193 交わらない視線

『ベリウス オタクとヤンキーが異世界に行くとだいたいこんな感じになった』は、本日掲載した193話と外伝を合わせて、今回で200話目となりました。

 ここまで読んでくださっている皆さま、本当にありがとうございます。

 物語はまだまだ続きますので、引き続きお付き合いいただけたら嬉しいです。






 薄い朝靄がまだ院内に漂っている中、集合場所に雑務担当の者たちが次々と顔を揃えていた。

 

「寒いな、おい」


「本当、今日は寒い」


「さっさと終わらせて温かいスープ飲みたい」


 ぼやき声が飛び交う中、オニスは周囲を見回した。


 あの顔だけの馬鹿がいない…… 遅刻か? ここは先輩として、こってり絞ってやるか。 


 そう思うと、自然と口元が緩んでいた。


「オニス」


 エルドの声に、オニスは振り返った。


「今日の作業だが、先に中庭の落ち葉を頼む」  


「……はい? あそこはあいつらの……」


「あのふたりは、研究室からの要請でそちらにまわっている」


「けっ、研究室!? どこですか!?」


「たしか……」


 エルドは書類に目を通した。


精神感応(せいかん)だ」


 せっ、精感…… どっ、どうしてあいつらが!? しかも、よりによってあの(・・)研究室へ……


「頼むぞ」


 エルドはそう言い残して、その場を後にした。


「くっ、くっ、あの糞野郎どもがぁ!」


 悔しさと怒りが入り混じり、オニスの身体は小刻みに震えていた。


   

 そのころ、シンとユウは昨日衛兵に止められていた場所にいた。


「お名前を」


 同じ衛兵が、ふたりに視線を向けた。


「あ、はい。ユウ。ウースです」

「シン・ウースです」  


 ふたりが名を告げると、衛兵は僅かに頷いた。


「伺っております。どうぞ」


 シンとユウは顔を見合わせ、ふっと表情を和らげると、奥へと足を踏み入れた。



 

 中庭に着いたオニスは、地面に散らばる無数の石を見て、思わず立ち止まった。


「……なっ、なんだよこれ」


 オニスの魔法は、落ち葉を集めることはできても、石までは動かせない。

 

 や、やりやがったな、あいつら。下水の仕返しか……


 その答えに思い至った瞬間、オニスはぎりぎりと歯を食いしばった。

 

 絶対に、絶対にゆるさねぇからな……




「コンコン」


 シンが扉をノックすると、中からウノウが顔を出した。


「あー、おはようー」


「おはようございます」

「おはようございます」  


 中に入ると、セリンがすでに机に向かっていた。


「おはようございます」


 シンとユウが揃って挨拶すると、セリンは顔を上げ、小さく頷いた。


「シレリ教授は?」


「いないよー。今は二人だけ~」


「そうなんですね。あのー、掃除をすればいいんですか?」


 魔法で掃除ができないシンとユウは、ホウキや雑巾など一通りの道具を持って来ていた。


「うん。お願いねー」


「はい!」


 ふたりが元気よく返事をして動き出そうとした瞬間、論文に目を落としたままのセリンから声が飛んできた。


「物に触る時は、十分気をつけてね。昨日みたいになるのは嫌よ」


「は、はい。すみません」


 ふたりは申し訳なさそうに頭をかいた。 


「えー、期待してたのに~。チェッ」


 そう言って、ウノウは唇を尖らせた。


 さっそくふたりは、掃除と片付けに取りかかった。

 

 研究室は全体的に片付いていたが、奥の一角に至っては、どこから手をつければいいかわからないほどの有様だった。


「とりあえず、あそこからやるか」


「うん。そうだね」

 

 積み上げられた論文の山、棚からはみ出した文献の数々。それをふたりで、整頓してゆく。


「精神感応と魔法の歴史」

「魔法における意識の境界」

「精神干渉の倫理と限界」


 なんだか難しそうな本ばかりだ。もしかして、高度な魔法を使うには、こんな勉強をしないといけないのかな……


 そう思うと、ユウは無意識に小さくため息をついていた。


 特に散らかっていた奥の一角を片付け終えると、ふたりは手分けして残りの掃除に取りかかった。シンが床を掃き、ユウが棚や机を拭いていく。


「んっ、なんだこれ?」


 シンが視線を向けた棚には、水槽のような容器がいくつか置かれていた。その一つの中で、アリに似た小さな生き物が群れを作って動いている。


 おー、アリを飼ってるのか。横から見ると巣の構造まで見える。こういうのって、心くすぐられるなぁ。

 こっちは何の虫が入ってるのかな?


 シンが夢中になっていたそのとき、ユウはある棚の前で立ち尽くしていた。


 えーと…… たぶんこの棚、危ない物ばかり置いてある気がする。


 ユウの目の前の棚には、あのナイオニの瓶をはじめ、毒々しい色をした液体の瓶が並んでいた。


「シン」


「うん?」


 容器を眺めていたシンは振り向いた。


「ここ手伝ってくれる?」


「もちろん」


 ふたりが慎重に瓶へ手を伸ばした瞬間、論文から目を離さなかったセリンの首が、すっとそちらを向いた。


「そうっと。そっとな……」

「……うん」


 丁寧に瓶を扱うのを確認すると、セリンの視線は静かに論文へと戻っていった。


 手際よく掃除を進める二人のおかげで、広い研究室も思ったより早く片付いていった。およそ2時間ほどで、ひととおりの作業を終えた。

   

「うわ~、すごい片付いたじゃん。早かったね」


「散らかっていたのは、奥の方だけだったので」


 ユウの言葉に、ウノウは小さく縮こまって呟いた。 


「ご、ごめんなさい」


 しまった。ウノウさんの場所だったんだ。どうしよう……


 困っているユウを見て、シンが助け舟を出す。


「片付けできない人って、天才肌が多いっていいますよね」


 その言葉を聞いて、ウノウの瞳がキラリと輝いた。


「そう! そうなの! うひゃ、うひゃひゃ」


 ウノウの機嫌はすぐに良くなった。


 安堵したシンは、あることに気づいた。


「あれ? セリンさんがいなくなってますね」


「あー、講義に行ったんだよー。アトリアも助手も、みんな講義とそのお手伝い」


「ウノウさんもこのあと講義ですか?」


 ユウの何気ない質問であったが、ウノウは肩を落とした。


「……あーし、講義ないの」


 えっ!?


「ちゃんとしてるつもりだけど、あーしの講義は人気がないみたいなのー」


 ウノウはションボリしていた。


 しまった。また余計なことを言ってしまった……


 そう思ったユウは、目を伏せた。


「生徒から沢山苦情きて、それで……」


「あー…… けど、講義できなくても補佐教授だなんて、それもすごいですね!」


 シンが再び助け舟を出した。


「……そっ、そうかな?」


 ウノウは顔をあげて、ふたりを見つめた。


「そうですよー。補う何かすごい実力があるってことですよ。なぁ、ユウ」


「あ、うん! そ、そうだよね」


「う~ん……」


 それでも、ウノウの表情はさえなかった。

  

「俺はウノウさんの講義受けてみたいけどね。なぁ、ユウ」


「うん! 僕もそう思っていたよ」


「……本当!?」


 ウノウの瞳は、再び輝きを取り戻した。


「じゃっ、じゃあね、今から講義の練習していいのー?」


「俺たちで良ければぜんぜんいいですよ。なぁ、ユウ」


「うん!」


 これは、逆に良い流れになった。魔法について何か学べるかも……


 そう思ったユウの瞳も、自然と輝いた。


「ふたりとも、そこに座ってて」


「はい」

「はい!」


 うー、ドキドキする。


 ユウは期待に胸を膨らませていた。


 奥の見えない場所で、短めのマントを身に付け、手には分厚い教科書を持ったウノウが二人の前で立ち止まった。


 すごーい! まさに異世界の講師って感じの格好だ!


「コホン」


 ウノウは咳ばらいを一つしたあと、突然鐘の音の真似をした。


「カララーン、カララーン」


 そこからなんだ……


 ユウはそう思っていた。


「では、ウノウ・カイコーエが今から講義を始めまーす」


 シンとユウは、そろってペコリと頭を下げた。


「今日の講義は、精神と魔法の関係についてです」


 うぉ! これは興味深いぞ!


「精神と魔法の結びつきは、単なる魔素量の話ではありませーん」


 おおお! 


「心の状態が、魔法の精度に直接影響するのでーす」


 やったぁ! すごい話が聞けそうだ!


 ユウの体は、無意識に前のめりになっていた。


「だからね、心がぐんわわわわーってなった時の魔法は、バンバババンバラァーってなるわけー」


「……え?」


「だけど、魔法がドブカドカドカブァーってなってる時でも、精神をムウスススムムムゥってすると、制御が可能になったりするのー」


 ……うん。これは…… 苦情出るよね。


 そう心でつぶやいたユウの視線は、自然と床に向けられていた


「でね、シュンシュンシューなっても、ブンザザザザァーって返せば、問題無かったりするから。それについては、43ページ開いてみてー」


 いや、教科書持ってないです。  

 ウノウ先生。僕たち教科書持ってないです。


 シンとユウは同じことを思っていたが、ふたりとも教科書を開いているような仕草をした。


「ここに書いてある通り、精神には自分で気づけない未知の部分があったりします。ちなみにー、ひとりでその部分を探るのは大変危険と言われていたりしまーす。そしてー! そこが魔法にホムホムしてるという仮説があるのでーす」


 あのー、ホムホムってなんですか!?


 そう質問したかったユウは、軽い眩暈を感じていた。 


 ウノウの意味不明な講義は、このあと、セリンが戻って来て止めるまで続いた。




「くそったれが! どうして俺がこんなことを」


 オニスは怒りに震えながら、中庭にバラまかれた石を拾い集めていた。


 あの野郎ども…… 俺には別の仕事もあるのによ!!


 不機嫌なオニスに、声をかける者が現れた。


「お仕事中に申し訳ありませんが、庶務課のオニスさんでしょうか?」

  

 チッ、このくそ大変な時に。誰だよ!?


 振り向いたオニスの前に、アトリアが立っていた。


 あっ…… あ、あぁ。  

       

「私、補佐教授(ほさ)のアトリアと申します。エルドさんからお聞きしてこちらに来ました。お時間よろしいでしょうか?」         

 オニスは目を見開いて、呆然としていた。


「……あの~」  


「あ、はっ、はい! ぼっ、僕がオニスです! 時間はぜんぜん大丈夫です!」


「内密にお聞きしたい事がありまして」


「なん!」


「え?」


「あ、いえ。なんでも、何でも聞いて下さい!」


「では、シン・ウースさんと、ユウ・ウースさんのことなんですが……」 


 あ、あのふたりのこと……




 その頃、研究室ではセリンとシンが話していた。


「ごめんなさいね」


「いえ、ぜんぜんです」


「ウノウの講義、意味が分からなかったでしょ」 


「とても個性的で、楽しかったです」


 フフ、この子。当然建前なんでしょうけど、そう感じさせないわね。上手いわ。心を隠すのが。


 ……いえ。事実も混ざっている。だからこそ……


 シンの言動に、セリンはふっと微笑んだ。


「でも、これもあなたたちの役割だと思って」


「はい」


シレリ(教授)は、別に掃除をさせるためだけに、あなたたちをここに呼んだわけではないの」


「……はい。わかりました」


 セリンは、自分に講義の練習を止められてふてくされてるウノウに一瞬だけ視線を向けて、すぐに戻した。


「教授は、少し変わった人でね」


「そうなんですか?」


「ええ。いえ、研究熱心というべきかしら。おかしな人ばかり補佐や助手に選ぶの」


「え? じゃあ、失礼ですけど、セリンさんも?」


「私が? そう見える?」


「いいえ。そんな感じには見えないので聞いてみました」


 フフ。この子ってほんと……


「そう、唯一普通って感じかしら。自分で言うのもなんだけど」


「って、ことは。あの~……」


「そう。あなたの思っている通り」


 セリンは、ウノウの機嫌を直そうと頑張っているユウに視線を向けた。


「ユウ君。こちらに来てくれる」


「あ、はい」


 ユウが来るのを待ってから、セリンは口を開いた。


「あなたたちがショックを受けないように先に言っておくけど、実はアトリアはね……」


 シンとユウは、視線を合わせた。




「そういうわけでして、あのふたりは落ち葉を集める程度の魔法も使えなくて」


「そうなの……」


「それにシンは……」


 ちょっと待てよ。これを言ったら、俺が嫉妬しているみたいに思われないか……


 言葉を途中で止めたオニスに、アトリアは問いかける。


「どうしました?」

 

「あ、いえ。あのー…… シンは、生徒からティーソワレに誘われたらしくて」


「それは、珍しいですね」


「そうなんですよね。僕たち(・・・)の仲間が誘われるなんて、聞いたことありません。とても名誉なことです。だから、自慢したい気持ちもわかります」


 こう言えば、俺が嫉妬してるなんて思われないよな。


「ですけど、何度も何度も誘われたことを僕や他の者にも聞かせるんですよ」


「あー、そんな感じなのね?」


「そうなんですよ。少々困った奴でして。おれ、いや僕は、何度聞いてても、初めて聞いた風に接してましたけど」


 どうだ。これで俺の印象が上がって、シンは下っただろ……


「普通に話せば問題ないですけど、あきらかに自慢してる感じで、ニヤニヤしながら同じことを何度も話すので、同僚たちは、みんな呆れてしまったんですよね」


「そうですか……」


 アトリアは、小さく何度も頷きながら視線を落とした。


「ですけど、僕が仲間との間を取り持って、それで今も良い感じの雰囲気で仕事ができています」


「そうなんですね」


「はい。魔法が使えないからといっても、あのふたりは、僕たちの仲間なので」


「それは、良い心得ですね」


 アトリアは、優しい笑みをオニスに向けた。


「は、はい!」


 やったぁ! 俺に微笑んでくれた!


「い、今も、この面倒な石拾いも、本来ならあのふたりの仕事なんですけど、研究室の方に呼ばれていると聞いたので、俺、いえ、僕が自ら上司に頼んで代わりに拾っているんですよ」


「お優しいんですね」


 その言葉に、オニスは頬を赤く染めて俯いた。 


「そっ、それほどでも…… ま、まいったなぁ~」


 アトリアは、聞いた話を魔法でメモしていた。


「それと、ユウ・ウースさんについては……」


「あ、あいつ。いえ、あの子はですね、素直でとても良い子です」


「そうなんですね」


「ぼ、僕が、仕事を教えたんですけど、不器用ながらも、一生懸命覚えようとしていました」


「ふむふむ」


 ふ、ふむふむだって。なんて可愛いんだ……


「他に何かございますか?」


 オニスは、アトリアの姿に見入っていた。


「……あのー」


「えっ、はい! 他にはですね。えーと、えーと…… すみません、思いつかなくて……」


「わかりました。大変貴重なお時間を、ありがとうございました」


「いえ! とんでもないです!」


「最初にもお伝えしましたが、この件はどうかご内密に」


「は、はい! 絶対にお約束します。誰にもいいません!」


「それでは、失礼いたします」


 立ち去ってゆくアトリアの背中を、オニスはうっとりとした目で見つめていた。


 ア、アトリア先生…… う、美しい。後姿までも、美しい……


 その姿に見とれていたオニスは、思わず声をかけた。


「あ、あのー、すみません!」


 オニスに呼ばれたアトリアは、立ち止まってから振り向いた。


「はい?」


「あ、あのー、以前に僕は、アトリア先生に頼まれて、研究室の窓を割った木の枝とガラスの処理をしたことがありまして」


 アトリアは、そう話すオニスを見ていた。




「あなたたちがショックを受けないように先に言っておくけど、実はアトリアはね……」


 シンとユウは、視線を合わせた。


「人の顔を覚えられないのよ」


「……え?」  


「もちろん全員の顔を覚えられないわけではないわ。教授や私、それにウノウの顔は覚えているし、助手や生徒の中にも覚えている人はいるわ」


「そうなんですね……」


「決してわざと覚えないようにしているわけではなくて、すごく苦手らしいのね」


 シンとユウは頷いた。


「だけど全体的にみれば、すごく優秀な人物なの」


「誰にでも、得手不得手はありますからね」


 シンが答えた。


「そう。そんな感じ。でもね、だからと言って物事を忘れるわけではないの。なので、ここにあなたたちがいる理由も覚えている」


「つまり顔では無くて、物事で俺たちが誰かを判断するってことですか?」


「その通りよ。だからここでは問題ないけど、外であなたたちと会った時、認識できない可能性があるの。そのとき、ショックを受けたり気分を害したりしないであげてね」


「はい。わかりました」

「はい。大丈夫です」




 アトリアは、オニスを見つめていた。


「ええ、もちろん覚えています。助手のひとりが怪我をして大変でしたから。あの件では、お世話になりました」


 や、やったぁ! 覚えてくれてた! あの時、めちゃくちゃ頑張ったもんな俺。


「また、困ったことがあれば、僕にいつでも声をかけてください! すぐにお伺いしますので!」


「わかりました。では、失礼いたします」


 アトリアは、その場を離れようと再び歩きはじめた。


 ふーん…… 窓ガラスを掃除してくれた人って、あんな顔だったかしら? まぁ、いいわ。


 アトリアは研究室には戻らず、次の講義の時間が迫っていたため、そのまま講義室へと向かった。

 



「カラララーン。カラララーン」


 美しい鐘の音が、お昼休みを告げていた。


 この数時間後、学長の名で一枚の通知が院内に回ることになるとは、このとき誰も知る由もなかった。


「あなたたちの昼食も頼んであるから、ここで食べていきなさい」 


 セリンの言葉に、ふたりは戸惑っていた。


 弁当みたいなのが来るのか? しまった。それなら、ミアちゃんに言っておけばよかった。今頃、昼食を用意して、俺たちを待っている。


 ユウも同じ気持ちだった。そして、シンにチラリと視線を向けた。

 そのアイコンタクトを、シンは受け止めた。

 

「わかりました。ありがとうございます。じゃあ俺、ちょっと上司に経過報告をしてきます。ユウ、食事が届いたら、先に食べててよ」


「うん。わかった」


 食事を用意してくれたセリンに対して気を使い、二人が同時にその場を離れるわけにはいかないと思ったシンは、一人で研究室から出て行った。


 シン、頼むね。


 外に出たシンは、ミアの待つ下宿先へ向かって全速力で走った。その姿を、講義を終えて研究室へ戻る途中のアトリアが、ふと目にしていた。


 だが、彼女は特に気に留めることもなく、そのまま歩き去った。

 

 

 下宿先に戻ったシンは、さっそく事情を説明した。


 それでも、ミアがせっかく作った昼食を無駄にしたくなかったシンは、もの凄いスピードでユウの分までたいらげて、再び医術院へと戻っていった。


「うぃ~、美味かった。腹いっぱいだけど、もう一人前を食べないとな」 


 そう覚悟を決めて、研究室の扉をノックした。


 すると、開いた扉の中には、予想外の光景が広がっていた。



  

 花粉症が酷く、更新を一週お休みしてしまいました。申し訳ありません。

 今週からは通常通り掲載していきますので、よろしくお願いします。

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