第二話 そして始まる
えっとですね……この三連休の間に、最低でも4話は投稿したいと思っているので、
忘れたらすみません……。
恐る恐る目を開けてみると、そこは果てしなく真っ暗な空間だった。
前後左右上下、何処をみても真っ暗で、まるでもっと暗くした宇宙に閉じ込められたみたいだ。
だが、不思議なことにこんなに真っ暗な空間にいるのに、俺の体だけが妙にはっきりと分かることだ。
その得体の知れない空間に一人でいるせいか、俺の体は恐怖でブルッと震えた。
迷子とは違い、完全な一人ぼっち。ここまできたら、まったく知らない赤の他人でもいいから、ここから出られるまでずっと傍に居てほしいくらいだった。
俺が一人、そんなことを考えながら震えていると、目の前に光の珠が浮かんでいた。
大きさは真珠一粒くらいで、とても広いこの空間と比べると小さな輝きだが、今の俺にとってはとても有難い光だった。
そして、俺の体は俺の意思に反して珠へと右腕を伸ばした。
珠を握り締めると、腕に電流の様なものがビリッと流れる。
思わず右腕を抑えて蹲ると、俺の頭の中へ一気に見たことの無い風景が流れ込んできた。
もう現代では見られない緑が溢れる大自然と、見たことのない謎の生物。どこまでも晴れ渡る青い空と白い雲。蒼く澄んだ綺麗な海や湖などの水場。どれもが美しく、幻想的で、さっきまでの孤独感は一気に飛んでいってしまった。
俺が流れ込んできた風景に感動していると、今度は聞いたことの無い声が直接、俺の頭の中に静かに響いてきた。
ーここに連れて来られた旅人よ。汝の名を言ってみよ。
男でも女でも子供でも大人でも老人でもない、不思議で何処か心地よい声が聞こえた。
すると、目の前に真っ白な長方形の空欄と、その下にキーボードの様なものが現れた。
これで名前を入力するのだろう。俺はキーボードの様なものに腕を伸ばした。
そして迷わず“神楽”と入力し、決定ボタンを押した。
ー汝は、守られるべき存在であるか、それとも守る存在であるか。汝はなんの星の下に生まれたのだろうか。汝はなんの星に守護せれているか。汝は、どのような血が体を廻っているだろうか。
そう“声”が俺に聞くと、目の前に“性別・生年月日・星座・血液型”の四つの空欄が現れた。
あえて詳しく書かなかったんだろうが、この“星座・血液型・生年月日”の三つは、今後のステータスや職業、特殊スキルに関係があるらしい。
それに関わらず、俺は正直にプロフィールを書くことにする。
なんといったって情報が何も無いのだから、正直に書くしかない。下手に書いて失敗したくないしな。
そして俺は、“男・1月14日・山羊座・A型”とそれぞれ入力する。
ー汝、独自の力を求めるか。
“声”が聞くと、“YES・NO”の二つの選択肢が現れた。
この“独自の力”というのは、それぞれが持つ特殊スキルのことだ。
もともと、この“ノットリミットアドベンチャー”は他のゲームとは全然違う。
まずは人数。このゲームを買うことが出来るのは、たったの366人。理由は、この特殊スキルが誕生日にちなんで366個しかないからである。
だが、その分どれも強力であるらしい。また、それぞれの性格にもあっているらしい。
次に、模擬テスト。前にやっていたといったが、やったのはゲームを作成した本人たちで無く、まったく関係の無い一般人だということ。
この二つだけだが、他のとは全然違う。
だからこそ、他のものより性能が良いんだがな。
そして、俺は迷わず“YES”を指先でクリックした。
ー汝、この世界にはお前の居た世界とはまったく違う。それでも歩むか?
“YES・NO”
“YES”
ーならば、歩むがいい。ただし、たとえ何があったとしても【この世界の名】を忘れるな。
…この道を進め。この先に、お前の望む世界があるだろう。健闘を祈る。
そういうと、目の前に光の道が拡がっていた。俺は迷わず進む。これが現実という考えを振り払うかのように。きっとあの謎の球体が見せている、一種の幻だと思うように。
そう俺は歩みを進めた。
だが、目の前に拡がっていた光景は、
あの穏やかな町並みではなく、
男や女など関係なしに、
怒号やら泣き声やら、
とにかくその悲痛な声は、
どれも“現実を受け入れたく無い”という思いがこもっていて、
俺はただ驚愕するだけだった。
何が起こっている?
あの時流れ込んできた風景は、こんな絶望に染まった場所ではなかった筈だ。
みんなが楽しそうに、幸せそうに笑っていて、まさに理想の世界だった筈だ。
なのに……なのに……
ど う し て こ ん な こ と に な っ て い る !?
近くに、爽耶がいた。
だが、いつも見せてくれるあの笑顔はなく、すべてをあきらめたような虚ろな目をしていた。
一体、何が起こったのだ?
『俺がこれを見るまでの間に』、一体何があったんだ?
俺が一人、思考に浸っていると、不意に誰かに肩を叩かれた。
吃驚して振り返ると、顎鬚が面白いくらい似合っている、20代後半くらいのおじさんがいた。
「ちょっとこっちに来い。事情を説明してやるよ」
そういうと、俺の右腕を掴み、歩き出す。
俺はその人の後をされるがままについていく。
そして、広場のはずれの方まで来ると、あの人は話し出した。
「いいか。落ち着いてよーく聞けよ」
「…ああ」
「俺たちは、」
「セーブすることが、」
「できなくなった」
目の前が真っ暗になった。
セーブできないって、
つまり、
俺たちは死んでも生き返れない、ということか?
「そして、」
「この世界での(キャラクターとしての)死は、」
「現実での死と、」
「直結している」
直結?つまり同じ?
たかがゲームでの“死”が
現実での“死”と
同じ……?
なるほどな。
確かにこれは駄目だ。
マジで絶望する。
そう思いながら、
俺の世界に色は無くなっていき、
俺は、しばらく呆然としていた。
すみません。
改行、使いすぎました。
見にくかったら、大変申し訳ありません……。




