第76話:泥濘の愛と裏切りの代償
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前回までのあらすじ:前夜の過酷な放置で精神の飢餓に陥った侯爵令嬢クラリスが自ら佐藤に縋って処女を蹂躙・種付けされ狂信的な隷属を誓う一方、カティアが偽の療養報告で侯爵の目を欺きつつ、ギルド長室で佐藤の猛りを喉の奥まで咥え込んで種を飲み干す完全な服従を示したことで、佐藤のエンデ掌握は不気味に加速した。
それでは、第76話をお楽しみください。
※本作は規約遵守のR15作品です。過激な描写にご注意ください。
エンデという名の街に足を踏み入れてから、瞬く間に十日目の陽光が西の空へと傾き、薄紫色の夕闇が街並みを包み込もうとしていた。ほんの数日前までは見知らぬ異郷に過ぎなかったこの場所も、今や彼らにとって確実に、そして不気味なほど馴染んだ舞台へと変貌を遂げていた。
冒険者ギルド「エンデ支部」の熱気は、夕刻を迎えて最高潮に達していた。酒杯を掲げる者、剥ぎ取った素材の査定を待つ者、あるいは依頼板の前でどの魔物を狩るべきか意見を交わす者。その騒がしい喧騒の中心にあるのは、もはや一介の新人という枠を完全に逸脱した存在――佐藤悠の名だった。
「おい、聞いたか? あのバルト侯爵家の令嬢クラリス様が、急な体調不良で静養に入られたらしいが……」
「ああ、ギルド長のカティア様が直々に侯爵へ報告を通したって話だ。だが、おかしな噂もある。令嬢が最後に目撃されたのは、あの佐藤が根城にしている宿の近くだったってな」
「バカ言え、天下の侯爵令嬢が護衛も付けずに一人、そんな所に行くもんか。誰かが佐藤を陥れようとしたんだよ。下手すぎるけどな」
男の一人がそう言って笑いながら否定すると、周囲の冒険者たちからもドッと下品な笑い声が上がった。
しかし、酒場で交わされるその囁き声には、嘲笑の裏に明らかな困惑と、それ以上に深い畏怖が混ざり合っていた。佐藤がこれまで叩き出してきた常軌を逸した素材納品の成果。それに加えて、街の最高権力者の一角である侯爵家、さらには冷徹無比で知られるギルド長カティアすらも、彼の背後で何らかの意図を持って動いているかのような不穏な空気が漂っている。
確たる証拠のない噂話であればあるほど尾ひれがつき、佐藤の底知れぬ背景を補強する材料となり、ギルド内での彼の評判は急速に、かつ不気味なほどの急上昇を遂げていた。受付のミナをはじめとする職員たちも、佐藤がギルドの敷地をまたぐたびに、無意識のうちに背筋を正し、最大限の敬意を払うようになっていた。
その夕暮れの喧騒を遠くに聞きながら、彼らの拠点である宿屋「グリューネ・ラテルネ」の一室には、どこか落ち着いた、しかし転移者たちの複雑な熱気が満ちていた。
室内では同じアパートから転移してきたメンバーたちが集まり、宿の看板娘であるアイナが運んできた温かい料理を囲んで、全員で食事を摂っているところだった。
室内には四人掛けのテーブルが二つ並べられている。これは限られたスペースで全員が不公平なく言葉を交わせるようにと、食事のたびに二人ずつ席を交代していくルーティンが決められていた。
今日の座席は、片方のテーブルに佐藤悠、五十嵐咲希、田中美咲、北川結衣の四人がつき、もう一方のテーブルには金井綾香と鈴木舞香の姉妹、および辻有美と辻亜美の双子姉妹が身を寄せ合っている。
ガタイが良くどこか冷静な佇まいを見せる佐藤は、グラスを傾けながら同じテーブルの結衣や美咲たちの会話に静かに耳を傾け、すぐ隣の席では内気な咲希が小さくスプーンを動かしていた。もう一方のテーブルからは、綾香・舞香姉妹と亜美の賑やかな笑い声が聞こえてくるが、有美だけは時折、佐藤のいるテーブルへと険のある視線を走らせていた。異世界に放り出された者たちがルールに則って身を寄せ合う、ありふれた夕食の風景。しかし、際立った成果を上げ、ギルド上層部との繋がりを急速に強めている佐藤の存在は、この場において無言の、しかし確固たる中心軸となっていた。
そこへ、部屋の重い木の扉が静かに開いた。現れたのは、辻姉妹の友人である女――石堂陽菜だった。
「失礼しまーす。……わぁ、みんな集まってご飯食べてたんだ。佐藤さん、ちょっとお話いいかな?」
陽菜は持ち前の陽気さと、どこか危機感の欠如した天然なノリを崩さないまま、室内の空気をものともせずに歩み寄ってきた。その姿を見た瞬間、有美の表情が露骨に険しくなる。陽菜が全員の前で佐藤に身体を深く委ねたのは、この場にいる全員が知る周知の事実だった。だからこそ、未だに佐藤への複雑な感情を燻らせ、陽菜に対して強い敵対心を抱いている有美は、あからさまに拒絶のオーラを放ってピリピリとした視線を突き刺した。
しかし、陽菜はその有美の冷徹な視線を完全に無視した。彼女の視線はまっすぐに佐藤へと向けられており、それ以外の雑音など最初から目に入っていないかのようだった。一度、佐藤の圧倒的な質量に魂まで支配されたというのに、今の陽菜にはむしろ、それを免罪符にするような無防備な親密さと、どこか甘えるような確信が満ちていた。
陽菜は佐藤の座る四人掛けテーブルへとずいっと近づくと、なんと佐藤のすぐ隣に座っていた咲希との隙間に強引に身体を割り込ませ、無理やり座り込んだ。
「えっ……、ちょっ、と……っ」
佐藤と密着していたはずの空間を横暴に奪われ、内気な咲希は驚きに身を縮めて弾かれるように横へ退くしかなかった。対面の結衣が不快そうに眉をひそめるが、陽菜はそれを気にする風もない。彼女がすでに佐藤の所有物になっていることを知っている周囲の女性陣は、その図々しい態度に呆れと嫉妬の混ざった視線を向ける。だが、陽菜は狙い通りに佐藤の真隣を陣取れたことに満足したように、佐藤のガタイの良い肩へ自らの柔らかな身体をぴったりと寄せ、耳元で囁くように顔を覗き込んできた。一度全員の前で佐藤の絶対的な力に心身を染め上げられた陽菜は、もはや周囲の目など気にならないほど、本能的に彼に引き寄せられていた。
「何の用だ、石堂」
佐藤はグラスを机に置き、低く地響きのような声で応じた。その視線は冷然としていたが、すでに一度手中に収めた獲物の、さらなる従属を促すような昏い光を帯びている。
「えへへ、そんなに警戒しないでよ。ほら、最近佐藤さんの噂ばっかりギルドや酒場で流れてるからさ。受付のミナちゃんたちが話してるのを小耳に挟んだんだけど、あの気高いギルド長のカティア様がね、裏の会議で『佐藤殿はただ者ではない。この街の将来を左右する、本当に楽しみな存在だ』って、ものすごい高評価をしてたらしいんだよ。上層部の間ではもう大注目なんだって! だからさ、私もその凄い佐藤さんにあやかりたいなーって思って」
陽菜はそう言って悪びれもせず、佐藤の体に自らの肉体をさらに密着させた。そして、目の前のテーブルの上に置かれていた佐藤の大きな左手を見つめると、自らの右手を滑らせるようにしてその上に重ねた。そのままねっとりとした、いやらしい手つきで、佐藤の逞しい手の甲から掌へと自らの指先を深く絡ませ、撫で回し始めたのだ。美味しい果実を独り占めしようとするかのようなその躊躇のない愛撫と密着具合は、前回の情事で繋がりを深めた男女だからこその生々しさがあった。陽菜自身は持ち前のスキル『小康』のおかげで健康そのものの肉体を誇っていたが、佐藤によって完全に支配された精神の防壁は、彼女の警戒心の薄さも手伝って、すでに決定的とも言えるほど脆弱化していた。
「お前がここに来ていること、神田のやつは知ってるのか?」
佐藤は陽菜に左手を弄ばせるまま、もう片方の大きな右手で陽菜の細い腰をグッと引き寄せた。ただ撫でるだけでなく、肉厚な掌でその柔らかい腰の肉をいやらしく、確実に自らの元へと引きずり込むように揉みほぐす。解っていながら、あえて神田の存在を引き合いに出すような冷徹な一言。
陽菜はその腰を執拗に揉みしだかれる感覚に小さく身体を震わせ、表情を一瞬だけ曇らせた。佐藤の左手に絡めた右指の動きがわずかに躊躇うように鈍り、後ろめたそうに視線を泳がせる。
以前、陽菜が全員の前で佐藤に圧倒され、その従属の証を刻まれた生々しい光景を、神田が陰から絶望の眼差しで見つめていたこと。商流のすべてを握る男に、自分の大切な女が完膚なきまでに支配されている事実を、神田が今なお重苦しく暗い空気として引きずっていること――。その決定的な真実を、佐藤も陽菜も、未だ知る由はなかった。
「……ううん、言ってないよぉ……。神田くん、最近すごく暗い顔をしてるし……私のこと、本気で心配してくれてるから……。だから、こそ……佐藤さんとこうして会ってることなんて、絶対に言えない……。なんだか、申し訳なくて……今の神田くんには、ちょっと合わせる顔がない、っていうか……ん、っ……。もし知られたら、余計な心配をかけちゃうし……佐藤さんにも、迷惑がかかるかもしれないでしょ……? だから……このことは、神田くんには内緒に、しておきたいの……。ねえ、それより……ん、今度私にも、美味しい狩場とか……素材を高く買い取ってもらえる、コツとか教えて……? 佐藤さんと、こんな風に……もっと、仲良くなれたら……この街での冒険者生活も、一気にイージーモードになりそうだし……。ほら、私ってトラブルに巻き込まれやすいからさ……っ、佐藤さんみたいな……強くて、激しい味方が……必要なんだよね……ふふ、っ……」
陽菜はそう言って、自らの罪悪感を振り払うように再びクスッと悪戯っぽく微笑み、佐藤の左手を自らの右手で淫らに撫で回した。佐藤の右手は相変わらず彼女の腰をいやらしく揉み続け、その刺激に蕩けそうになりながらも、彼女の心は神田への後ろめたさ以上に、佐藤の圧倒的な存在感と支配の罠に完全に絡め取られていた。
元の世界では同じ大学に通い恋人同士だった川瀬涼太とは、この世界で保身のために田中健太へと売り渡され、無残に扱われた一件を機に完全に絶縁しており、その地獄から救い出してくれた恩人こそが神田だった。救われて以降、精神的な依存もあって神田とはすでに幾度も深い関係を築いていたが、陽菜自身は「神田くんとはまだ正式な恋人同士という形にはなっていない」と言い訳のように思っていた。しかし、自分を救ってくれ、心を通わせた優しい彼を裏切っている事実に変わりはなく、これ以上神田を傷つけたくない、別の男の支配に屈した惨めな姿を知られたくないという身勝手な後ろめたさが、彼女にこの残酷な「隠し事」を紡がせていた。
だが、すでにすべてを知られているとも知らずに漏らしたその言葉と、陽菜が佐藤と咲希の間に入り込み、テーブルの上で佐藤の左手を弄び、腰をねっとりと揉まれながらベッタリと身体を預けて支配の余韻を感じさせるような笑顔を向けている姿を、建物へと入ろうとした瞬間に目撃し、その言葉を明確に聞き届けてしまった者がいた。
陽菜の姿を探してこの宿屋を訪れ、ちょうど開け放たれていた入り口の隙間から、室内の極めて親密な距離感を覗き込んでしまった男。神田英雄。本来であればこの世界で『神の英雄:勇敢なる者』という最強クラスのスキルを授かり、転移の主役となるはずだった男が、建物の敷居の手前で凍りついたように立ち尽くしていた。
(な、んで……陽菜が、あいつに……? あんなに、ベタベタして……俺には、合わせる顔がない、会ってることさえ言えない、内緒にする、だと……?)
神田の視界の中で、陽菜が自分には一度も見せたことのないような、雌としての無防備で屈託のない笑顔を佐藤に向け、テーブルの上で指先を深く絡め合わせながら完全に身体を寄せ合っている。さらにその周囲には、アパートの女性陣が二つのテーブルに分かれながらも、当然のように佐藤を中心に据えて食事の場を共有しているのだ。
「……部屋に行くぞ」
佐藤は弄ばせていた左手をひっくり返して陽菜の手首を強固に掴み、そのまま有無を言わせぬ力で立ち上がった。腰に回された右手は、逃がさないとばかりに彼女の細い肉体をがっちりとホールドしている。
佐藤はあえてゆっくりと周囲を鋭い視線で見回し、残された女性たちに声をかけた。
「お前たちはどうする?」
その低く、逆らうことを許さない圧倒的な声に、テーブルを囲んでいた女性たちは一瞬身体を硬くした。五十嵐咲希や北川結衣、あるいはもう一方のテーブルにいた金井綾香と鈴木舞香の姉妹、および辻有美と辻亜美の双子姉妹は、互いに顔を見合わせる。佐藤がこれから何をするのか、その意図を察しない者はこの場に一人もいなかった。
気まずさと、佐藤の放つ絶対的な支配感に気圧され、彼女たちはため息混じりに視線を落とす。
「……私たちは、もう少し食事を続けるわ」
代表するように誰かが小さくそう答えると、佐藤のホールドから自らすり抜けるようにして、陽菜が先にトントンと軽い足取りで階段へと向かった。
「あ……っ、お仕事の話とか、もっとゆっくり聞きたいな……」
陽菜は周囲の女性陣が冷ややかな、あるいは嫉妬の入り混じった視線を向けるのも気にせず、むしろ自ら進んで佐藤の部屋へと繋がる階段を上っていく。佐藤はその従順な背中を冷然と見つめながら、その後に続いた。
建物の外の暗がりにいた神田は、その様子を窓の隙間から、血の涙を流さんばかりの形相で見つめていた。川瀬の裏切りによってボロボロになった彼女を、必死の思いで田中健太の手から救い出し、その傷を癒すように何度も繋ぎ止め、深い関係を築いてきたはずの絆だった。それなのに、自分には決して向けられることのない陽菜の信頼と心からの情愛の表情、まだ恋人ではないという甘えの裏に隠された残酷な「隠し事」、およびコミュニティのすべてを佐藤に握られ、完全に孤立している自分の現実が、一気に彼の脳裏に突きつけられていた。
胸の奥から、ドロドロとした激しい嫉妬と、圧倒的な敗北感がせり上がってくる。自分にはない強さ、自分にはない人脈、および自分の手の届かない女たちと自然に支配的な関係まで築いていく佐藤の姿。目の前で陽菜がすでに佐藤に心も身体も奪われ、自分を切り捨てようとしている現実を見て、神田の理性を支えていた最後の糸が音を立てて切れた。
神田の足は自らの意思に反するように、こっそりと二人の後を追って宿屋の内部へと忍び込んでいた。近づけば破滅すると解っていながら、陽菜が本当に自分を完全に裏切るのか、その結末を自分の目で確かめずにはいられなかったのだ。
しかし、その神田の不穏な影を、食堂の席からじっと見つめている者がいた。辻有美の双子の妹――辻亜美だった。
亜美は、陽菜を追うように宿の奥へと消えていく神田の、絶望と狂気に満ちた背中を明確に目撃していた。一瞬、声をかけるべきか、あるいは姉の有美や佐藤に伝えるべきか葛藤が脳裏をよぎる。しかし、佐藤という絶対的な存在を中心にして、すでに歪み始めてしまっているこのアパートの人間関係。ここで余計な波風を立てれば、自分たち姉妹の立場すら危うくなるかもしれない。亜美はそっと目を伏せ、小さくため息を漏らすと、その目撃した事実を誰にも告げず、深く胸の内に秘めることを選んだ。
そんな周囲の思惑を知る由もなく、神田は薄暗い廊下を進み、佐藤の部屋の前に辿り着いていた。
佐藤はあえて鍵をかけていなかった。神田は、閉まりきっていないその部屋のドアを外からそっと、少しだけ押し開けた。わずかに生じた扉の隙間から、内部の様子を終始その眼に焼き付けるために、食い入るように覗き込んだ。
部屋に入ると、佐藤はまずベッドの端にその大きな身体を腰掛けた。
すると、陽菜は促されるまでもなく自ら進んで佐藤へと歩み寄り、その逞しい膝の上に、自らの柔らかな太ももを跨がせるようにして乗り上げた。密着する二人の肉体。陽菜は佐藤のガタイの良い胸板に手を添え、上目遣いで彼を見つめると、愛おしそうに佐藤の引き締まった顔を両手で挟み込み、自らその唇を持ち上げて、ねっとりとした深い口付けを交わし始めた。
「ん……っ、ちゅ……, ぷは……っ」
激しく舌を絡ませ、接吻を交わしながらも、陽菜の指先はすでに別の動きを始めていた。佐藤の顔を包んでいた手を滑らせ、自らのブラウスの胸元へと持っていく。キスを続けたまま、蕩けた瞳で佐藤を見つめ、器用に一つ、また一つとブラウスのボタンを外していく。
衣服が左右に押し開かれ、露わになったその滑らかな胸元には、驚くべきことに下着の類が一切身につけられていなかった。ブラジャーだけでなく、めくれた裾の奥に見える下腹部にも、布地の一片さえ存在しない。最初から、食堂に佐藤を誘いに現れたその瞬間から、彼女は上下とも完全に素肌のままでブラウスとスカートを羽織っていたのだ。
佐藤の膝の上に完全に跨がり、無防備な秘丘を彼の太ももへと押し当てていた陽菜の身体は、狂おしい接吻の最中にも、すでにその最奥からとめどなく情欲を溢れ出させていた。ねっとりとした口づけによる興奮と、これから始まる支配への期待に肉体が早くも屈服し、じわり、じわりと熱い愛液が彼女の太ももの隙間を伝って漏れ出す。上下の下着を付けずに直接佐藤の肉体に接していたがゆえに、陽菜のそこから溢れ出た粘度の高い湿りは、佐藤のズボンの生地をたちまちのうちに濡らし、じっくりとその逞しい太ももへと染み込んでいった。佐藤の足の上に、陽菜が自ら流した淫らな熱いシミが広がっていく。
佐藤は陽菜の手を掴んでボタンを外す動きを止めさせると、前開きの衣服から剥き出しになったその無防備な肉体と、自らの太ももをじっとりと濡らしている痕跡を見下ろした。
佐藤は冷徹な眼差しを崩さないまま、空いた方の手の指先を自らの濡れた太ももへと走らせた。ズボンの生地に染み込んだ陽菜の熱い分泌液を、太い指先でぐっと拭い取る。指先にたっぷりと絡みついた透明で粘り気のある湿りを陽菜の目の前に突きつけると、佐藤は低く鼻で笑った。
「最初からそのつもりだったんだな。イヤラしい雌が。ほら、お前が流した汁だ。自分で綺麗にしろ」
佐藤はしっとりと光る人差し指と中指を、陽菜のふっくらとした唇の隙間に強引に押し込んだ。
容赦のない罵声を浴びせられ、陽菜はびくりと身体を震わせた。しかし、その行為と背徳的な命令は彼女の拒絶を誘うどころか、一度支配された肉体の芯を激しく疼かせる最高の刺激となった。陽菜は潤んだ瞳で佐藤を見つめ返すと、自ら進んでその指を咥え込み、ピチャピチャ、ジュブッ、と淫らな音を立てて、佐藤の指に付着した自らの分泌液を熱心に舐めとり始めた。自らの粘液を貪るように味わうその卑しい姿は、彼女の精神が完全に佐藤の支配下に下りつつあることを示していた。
「あ……, は……っ。だって、佐藤さんと、また……っ」
指を解放された陽菜は、口元に細い糸を引きながら、蕩けた声で鳴いた。一度支配され、その従属の歓びを刻まれて以来、陽菜の行動には躊躇のない自発的な淫らさが含まれていた。神田を裏切っている後ろめたさ以上に新たな刺激で塗りつぶすように、陽菜は再び佐藤の唇を貪り、恍惚とした表情で熱い吐息を漏らす。その、自分には決して見せない女の顔に、覗き込む神田の胸が激しく締め付けられた。
佐藤は陽菜の腰を掴んで膝の上から降ろすと、自らのズボンと下着を無造作に引き下げ、その猛り狂った圧倒的な質量を露わにした。すでに陽菜の湿りを吸って重くなった衣服の間から解放された佐藤のソレは、血管を怒張させ、先端から透明な滴を滴らせながら、凶暴なまでの存在感を室内に誇示している。
それを見た陽菜は、支配された際にその凶器のような硬さと太さに何度も圧倒された記憶を思い出し、一瞬だけ身体を強張らせた。しかし、肉体の奥底に刻まれた従属の歓びが、彼女の理性を即座に塗りつぶす。
「……ほら、どうした。まずはそれを綺麗にしろ」
佐藤の冷徹な命令に促されるように、陽菜は自らベッドの前の床へと膝をついた。完全に衣服を剥ぎ取られ、滑らかな素肌を晒したまま床に跪くその姿は、まるで主に仕える従順な奴隷そのものだった。陽菜は上目遣いで佐藤の引き締まった顔を見つめ、熱い吐息を漏らしながら、そのガタイの良い太ももの間に堂々とそびえ立つ猛りへと顔を近づけた。
陽菜はまず、そびえ立つその圧倒的な質量の先端へと、愛おしむように軽く唇を触れさせた。ちゅ、と小さな可愛い音を立ててから、今度はその先端から横へとスライドさせるように、ねっとりと走らせるような口付けを施していく。脈打つ感触を唇と舌先で確かめるたびに、陽菜の吐息はさらに熱を帯びていく。十分にその外側を自らの唾液で湿らせてから、彼女は意を決したように自ら小さな口を大きく開いた。
「ん……っ、じゅぷ……、ちゅ……っ」
陽菜はその大きな先端を、喉の奥まで届かんばかりに深く咥え込んだ。収まりきらない太さに顎を痛めながらも、彼女は必死に舌を絡ませ、ピチャピチャ、クチュクチュと淫らな音を立てて、佐藤のソレを愛撫し始める。先端から溢れるものを貪り、根元まで貪ろうと顔を動かす陽菜。その卑しい奉仕の様子、および自分の女が床に四つん這いになって別の男の猛りを狂おしく舐め回している生々しい光景が、隙間から覗く神田の眼球へと容赦なく焼き付けられた。神田の胸の奥で、理性がさらにメリメリと音を立てて軋んでいく。
佐藤は陽菜の髪を掴んで口から強引に引き剥がすと、そのままベッドの上へと無造作に仰向けになった。
ガタイの良い逞しい肉体をベッドに横たえ、猛り狂った圧倒的な質量を天へと突き上げながら、佐藤は冷徹に笑って見下ろしてきた。
「自分で挿れろ。好きにしていいぞ」
その逆らうことを許さない絶対的な命令と、目の前にそびえ立つ凶暴な一物を見上げて、陽菜の口から熱い吐息が漏れ出た。前回その最奥を徹底的に支配され、調教されたあの激しい感覚が脳裏に鮮明に蘇り、彼女の身体はすでに拒絶など忘れて、その熱い侵入を待ち望むように小刻みに震えている。
「あ……っ、は……、うん……っ」
陽菜は蕩けた瞳のまま、自ら進んで佐藤の身体を跨ぐようにして上に乗り上げた。完全に衣服を剥ぎ取られた滑らかな素肌を晒したまま、じっくりと腰を落としていく。そして、自らの細い指先で佐藤の猛りにそっと手を添えると、先端を自らの秘部の入り口へとあてがい、ゆっくりと、しかし確実に自らの重みでその最奥へと深く挿入し始めた。
圧倒的な質量が自らの肉体を内側から押し広げ、子宮まで一気に深く押し込まれる衝撃。脳まで電流が流れるような激烈な感覚に、陽菜は白目を剥きながら涎を垂らして陶酔を深めていく。ベッドが激しくきしみ、陽菜の肉体が佐藤の上でのたうち回る。陽菜はガクガクと震える脚を立てると、一度その猛りを引き抜き、狂おしい飢餓感に突き動かされるようにして再び力強く腰を打ちつけた。
陽菜は自ら腰を振り、何度も何度も頂点に達したが、佐藤は未だ彼自身の意図を完遂していなかった。
「お前ばかり気持ちよくなり過ぎだ」
揺れ動く身体を震わせ、肩で息をする陽菜を、佐藤は強引に四つん這いにさせた。私欲に塗れ、無防備に突き出されたその秘部へと、後ろから一気に最奥まで猛りを挿入した。
「――っ、あ、あぁあああっ!?」
容赦なく最奥の壁を穿たれた衝撃に、陽菜は美しく背をのけ反らせた。佐藤はそのまま、四つん這いで固定された陽菜の腰をがっちりと掴み、激しく抽送を繰り返した。肉と肉が激しくぶつかり合う卑猥な音が部屋に響き渡り、陽菜が快楽の波に溺れて完全に理性を失ったその時、佐藤は彼女の最奥を強く押し潰すようにして一気に熱を注ぎ込み、果てた。
かつて自分が必死の思いで守り、ようやく繋ぎ止めたと思っていた女が、別の男の上に跨がり、自ら進んでその肉体に狂わされ、女としての歓喜に震えている啼き声と肉擦れの音のすべてが、隙間から覗き込む神田の眼と耳へと容赦なく叩き込まれた。
(嘘だ……嘘だろ、陽菜……っ! 俺の時は、そんな声、出さなかったじゃないか……っ!! 自らあいつの上に跨がって、自分から挿れるなんて……っ! それだけじゃなくて、あんな怪物の力を……奥の奥までたっぷりと注ぎ込まれて……完全に支配されて、狂わされてるなんて……嘘だろ、陽菜ぁああっ!!)
神田は自身の口を両手で必死に押さえつけ、声にならない絶叫をあげた。涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃに濡らしながら、終始その凄惨な光景をつぶさに覗き続けることしかできない。自分を救ってくれた恩人だと口では言いながら、その男から与えられた優しさなど、佐藤の圧倒的な暴力と支配の前には一瞬で吹き飛ぶ程度の価値しかなかったのだ。
しばらくして、全てを注ぎ込まれてベッドへぐったりと倒れ込んでいた陽菜の口元へ、佐藤は未だ硬さを残す猛りを無造作に近づけた。
「まだ仕事が残ってるぞ」
その冷徹な命令に、陽菜は疲弊した身体を這わせるようにして動き、再びその先端を唇で咥え込んで、丁寧に掃除をさせられ始めた。ジュブ、クチュ、と淫らな音を立てて佐藤のソレを舐めとる陽菜を見下ろしながら、佐藤は低く問いかけた。
「随分とイキまくったな。神田ともやってるんだろ?」
陽菜は佐藤の猛りを口に咥えたまま、潤んだ瞳を見上げて首を横に振った。
「ん……ぅうん……っ.前にも言ったかもしれないけど、本当にしてないわ。あなたとだけよ……」
口内を蹂躙され、ふがいない声を漏らしながらも、陽菜は必死に神田との関係を否定し、佐藤だけに心も身体も屈服していることをアピールした。その健気でいて身勝手な裏切りの言葉を聞きながら、佐藤は冷徹な笑みを崩さず、その髪を優しく、しかし支配的に撫でた。
「それじゃあ、あいつが可哀想だ。今度、抱かれてやれ。もし何かあれば、その時はここに来い」
佐藤のその言葉に、陽菜は一瞬だけ不思議そうに目を瞬かせた。自分をこれほどまでに調教し、所有物のように扱っている男が、なぜ他の男に抱かれろと言うのか。だが、佐藤の真意など彼女の蕩けた頭で理解できるはずもなかった。
「何かあればな……」
佐藤は喉の奥で低く笑い、含みを持たせた声を陽菜へと向けた。神田がこの光景を知らずに覗き見ていること、および今まさに精神を完全に破壊されて去っていったこと――。その事実を知らない陽菜は、ただ主の言葉に従順に頷くことしかできなかった。
陽菜が自ら腰を振り、何度も何度も頂点に達し、完全に佐藤の肉体の奴隷として果てていく姿を、最初から最後まで克明に見せつけられた神田は、ついに心の骨組みが完全に叩き割られた。彼は自らの無力さと、佐藤という怪物への底知れぬ恐怖に精神を完全に破壊され、四つん這いになりながら、傷心と絶望に塗れて這うようにしてその場から立ち去るしかなかった。
激しい情事の最中、佐藤は自らの上で激しく腰を振る陽菜の背後、扉の隙間へと一瞬だけ冷徹な視線を走らせ、その唇の端を不気味に吊り上げていた。すべては計算通り。神田英雄の精神的崩壊への決定的な布石は、今ここに完璧な形で打ち込まれたのだった。
夜が更ける頃、佐藤は汗を拭い、次なる獲物が待つギルド長室へと足を運んでいた。夕闇が完全に街を支配し、蝋燭の光だけが部屋を照らす中、ギルド長カティアは昼間の冷徹な仮面を完全に脱ぎ捨て、佐藤の前に跪いていた。
カティアの衣服は乱れ、その気高い容姿からは想像もつかないほど、佐藤への従属に心酔しきった表情を浮かべている。
「佐藤殿……っ、私の心も、このギルドも、すでにあなた様の網の中にございます……」
カティアの瞳には、完全に支配された者特有の、狂気的なまでの期待と熱が込められていた。彼女は自身の地位も名誉も、佐藤という絶対的な主の前に捧げることに、至上の悦びを見出している。昼間に受けた過激なまでの従属の儀式――佐藤の圧倒的な力強さをその身で受け止め、心身の最奥まで彼の色に染め上げられた記憶が、今も彼女の肉体を芯からうずかせていた。
「このエンデの街が、あなた様の手によってどのように作り変えられていくのか……私は、それを見届けるためなら、どのような泥にでも染まりましょう。……ですから、どうか、私に次なる命を……」
カティアは佐藤の脚に縋り付き、熱い吐息を漏らしながら懇願した。それは彼女の精神が完全に佐藤の傀儡へと成り下がった証拠でもあった。ギルド長としての誇りは、佐藤に与えられた圧倒的な快楽と精神的支配の前に、完全に融解していた。
「焦るな、カティア。網の目はすでに、お前が想像している以上に深く、確実に張り巡らされている。お前はただ、俺の盤面の上で、忠実な駒として動いていればいい」
佐藤悠の冷徹な声が、薄暗い部屋に響き渡る。
侯爵令嬢クラリスの掌握と、それを利用した侯爵家への偽りの報告。冒険者ギルドの事実上のトップであるカティアの奴隷化。精度を増した石堂陽菜への完全な囲い込みと、それを利用した神田英雄の精神的崩壊への決定的な布石。すべての事象は、佐藤の『支配庫』を中心とした計画の通りに動いていた。
「御意に……我が主よ……」
カティアはうっとりとした表情で佐藤の言葉を受け入れ、その足元へそっと口づけを落とした。彼女の脳裏には、すでに佐藤以外の存在は失われており、ギルドの利益すらも佐藤の望みを叶えるための道具に過ぎなくなっていた。
夜の帳がエンデの街を完全に包み込む中、佐藤の支配の網の目は、誰にも気づかれることなく、静かに、しかし決定的にはっきりと、その深部へと侵食を続けていくのだった。
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