第48話:禁域の再刻印
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前回までのあらすじ:佐藤の右腕を自称し「35年間の純潔」を代償に差し出した北川結衣が、佐藤の無慈悲な蹂躙によって王の所有物へと堕とされる一方、食糧難と屈辱が限界に達した一階では健太らによる佐藤殺害計画が現実味を帯び始め、アパート全体の秩序が崩壊の臨界点を迎える。
それでは、第48話をお楽しみください。
※本作は規約遵守のR15作品です。過激な描写にご注意ください。
アパート『シャン・ソレイユ』を囲む樹海には、止むことのない生命の胎動が、湿った土の腐臭と共に満ち満ちていた。昨日よりもまた数歩、原生林はその太い指先を窓辺へと伸ばし、建物を覆い尽くさんとする緑の波濤を強めている。窓ガラスを叩く蔦の音は、日常という名の残像が緑の深淵に飲み込まれていく葬送曲のようでもあった。外界から完全に切り離された、39日目の朝である。
二階、201号室。
カーテンを透かして差し込む鈍い光が、乱れたベッドの上を照らしていた。五十嵐咲希は、全身を襲う気怠さと、身体の奥底に消えずに残る「熱」の余韻にまどろんでいた。昨夜、佐藤の手によって徹底的に暴かれた自己の禁忌。決して人目に触れることのない最奥を最愛の王に蹂躙され、その証で満たされた記憶が、今もなお彼女の皮膚を粟立たせる。
(……痛い。でも、佐藤さんに、あそこまで……)
咲希は疼く下腹部を愛おしむように押さえた。昨日、佐藤の暴虐な質量を無理やり受け入れたことで、彼女の深奥は、彼という絶対者を繋ぎ止めるための「秘められた聖域」へと再定義されていた。内気だった彼女の芯にある強さは、今や佐藤悠という支配者への狂信的な依存へと昇華されている。
佐藤は傍らで、静かに呼吸を整えていた。屈強な彼の肉体は、この絶望的な環境下にあって、より一層の威圧感を放っている。
「咲希。起きたか」
「……はい、佐藤さん」
掠れた声で応える咲希の頭を、佐藤は大きな掌で無造作に撫でた。その指先が、彼女のうなじを愛撫するように這う。佐藤のスキル『支配庫』には、すでにこのアパートの住人たちの意志と肉体を屈服させた数々の「成果」が蓄積されている。
「昨日は顔見せだ。今日はもっと深く、その中身を俺の形に作り替えてやる」
佐藤の冷徹な宣告に、咲希の身体が跳ねた。彼女は自ら跪き、佐藤にその「楔」を打ち込まれるための姿勢を取った。
同時刻、一階、103号室。
そこには二階の甘美な退廃とは正反対の、腐敗した「獣の檻」の空気が漂っていた。
「クソが……っ! 水も食いもんも、もう底だぞ!」
田中健太は、苛立ちをぶつけるように、自らがリーダーを務める力至上主義3人組の面々を睨みつけた。彼の足元では、小野香織がボロボロになった服を纏い、力なく項垂れている。
「健太さん……あ、あの、佐藤のところには、まだ備蓄があるはずです……」
神田英雄が、自信なさげな口調ながらも、死活問題を訴える。
「分かってんだよ! だから明日やるっつってんだろ!」
健太は八つ当たり気味に、傍らにいた石堂陽菜の腕を乱暴に掴んで引き寄せた。
「おい、陽菜。お前、佐藤に媚びを売ってでも偵察してこい。アイツの弱点の一つも見つけてくりゃあ、たっぷり褒めてやるよ」
「えっ、そんな……私、怖い……」
「あぁ!? 誰のおかげでここまで生き延びてると思ってんだ!」
健太の拳が陽菜の目の前で固く握られる。陽菜は本能的な恐怖には抗えない。彼女は震えながら、もはや「壊れかけた道具」として転がっている小野香織の姿に自分を重ねた。
「……分かり、ました。行きます、行けばいいんでしょ……」
陽菜の投げやりな、それでいて絶望に染まった返答に健太は鼻で笑うと、出発の景気づけだと言い放ち、歪んだ連帯を強要し始めた。
「川瀬、横山。お前らは香織をあてがってやる。好きにしろ。……神田、お前は陽菜に奉仕させろ。遠慮はいらねえ」
健太の促しに、川瀬涼太と横山達也は香織へと群がり、神田は戸惑いながらも陽菜による絶望的な奉仕を受け入れざるを得なかった。閉ざされた一階の部屋で、暴力的な喘ぎと、歪んだ殺意が交錯する。
「明日の朝、あの鼻持ちならない支配者を奈落に叩き落としてやる」
再び、二階、201号室。
佐藤の部屋では、再び「儀式」が始まっていた。
佐藤は咲希の口元に、自身の熱量を運ぶ。
「……やり方は覚えたな。お前の喉で、俺を迎え入れろ」
咲希は潤んだ瞳で佐藤を見上げ、丁寧に、深く、己の口腔を満たしていった。佐藤の太い脈動を舌で感じ、その雫を、これからの衝撃を和らげるための「潤滑」として自らに纏わせていく。
やがて、佐藤が彼女の背後に回った。
佐藤が前方に手を伸ばすと、咲希はすがりつくような瞳で彼を振り返り、震える声で懇願した。
「佐藤さん……今日こそ、女としての、本当の場所に……お願い、します……っ。証が欲しいんです。結衣さんには、あんなにすぐ奥まで与えたのに……」
自分も同じように、いやそれ以上に深く、彼の印を刻んでほしい。咲希の独占欲が、羞恥を上書きしていく。佐藤はわずかに眉を上げ、冷たい笑みを浮かべた。
「……嫉妬か? そう言われると、余計に違う場所を躾けたくなるが……」
佐藤は彼女の願いを弄ぶように笑うと、昨日よりもさらに容赦なく、禁忌の扉へと自身の熱い質量を押し当てた。
「あぁっ……!!」
熱い楔が、抵抗を排除して奥底まで打ち込まれる。内蔵を無理やり押し退けられるような圧迫感と、裂けるような熱さが咲希を襲った。昨日こじ開けられたばかりの場所を、佐藤の容赦のない質量が再び蹂躙する。
「いた、い……いたいの、に……どうして……。佐藤さんが、中まで……入ってくる……っ!」
肉体がぶつかり合う、鈍く、重い音。佐藤が彼女の最も過敏な一点を正確に穿つたび、咲希の身体は激しく震え、彼女のスキル『淡影』が周囲の景色を霧のように揺らがせた。
「くっ……お前、昨日の今日で、よく馴染むじゃないか」
「あ、がっ、あぁぁぁっ! わた、しの……中、ぐちゃぐちゃに……して、佐藤さん……っ!」
もはや彼女は、自分が高校生であることも、文明社会の一員であることも忘れていた。ただ、目の前の王に支配され、その一部として消費されることに、究極の救いを見出していたのだ。佐藤は咲希の最奥へとその支配を叩きつけ、灼熱の奔流を注ぎ込んだ。
内側から佐藤の証で満たされていく感覚は、彼女にとっての「生」の証明そのものであった。佐藤は、精根尽き果てたように眠る咲希の髪を愛でながら、不敵な笑みを浮かべた。
「鼠共……せいぜい、足掻いてみせろ。俺の王国を彩るための、贄としてな」
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