第40話:母胎への回帰
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前回までのあらすじ:辻姉妹に「汚らわしい」と拒絶され精神が崩壊した陽菜は、健太の命令で憧れの神田からも激しい蹂躙を受け、絶望の果てに佐藤への歪んだ渇望を抱く一方、襲撃から智哉に救われた北川の心にも深い影が落とされるなど、アパートの腐敗は止まる所を知らず加速していく。
それでは、第40話をお楽しみください。
※本作は規約遵守のR15作品です。過激な描写にご注意ください。
アパート『シャン・ソレイユ』を囲む樹海に、三十日目の陽光がねっとりと絡みついていた。外界との断絶から一月。窓の外を埋め尽くす原生林は、住人たちの正気をじわじわと削り取るように、その深緑を禍々しく膨張させている。
二階、201号室。
この部屋を支配する佐藤悠の足元で、田中美咲はもはや形を保てない泥のように跪いていた。愛する息子・大愛を喪ってから十数日。かつて「母」であった彼女の心は、取り返しのつかない形で砕け散っている。今、彼女が自分という輪郭を保っていられるのは、佐藤という絶対的な存在にすべてを預け、その支配の熱に身を委ねている時だけだった。
「……佐藤、さん」
美咲の声は掠れ、瞳からは止めどなく涙が溢れ出していた。彼女は震える手で佐藤の衣服を排除し、猛る熱量を露わにする。悲痛な祈りにも似た動作で、彼女はその唇を佐藤の昂ぶりへと寄せた。自身の涙で濡れた先端を、喉の奥深くまで迎え入れる。
最初は、ただの絶望的な奉仕だった。美咲はこの時、まだ自らの意思でスキルを操ることなどできない。ただ大愛を失った胸の空洞を、目の前の男の圧倒的な質量で埋め尽くしたいという、狂おしいほどの渇望に突き動かされていた。
だが、佐藤の精力は衰えない。一度、猛烈な勢いで喉奥へ放たれた熱い奔流を飲み干しても、彼の剛直はすぐにまた怒張し、反り立つ。美咲は驚きと困惑に目を見開きながらも、二度、三度と繰り返される放出を、喉を鳴らして必死に受け入れ続けた。
美咲自身は気づいていなかった。この時すでに、彼女の昂ぶりに呼応してスキル『自愛の微光』が無意識に発動していたことに。本来は自身の傷を癒すための光が、佐藤への過剰な献身心と共鳴し、結合部を通じて彼の全身へと流れ込んでいたのだ。美咲が飲み干すたびに、彼女の放つ癒しが佐藤を「全快」の状態へと戻し、枯れることのない情欲の連鎖を呼び起こしていた。
やがて受け止めきれなくなった命の余韻が口端から溢れ、彼女の顔や胸元を無惨に汚していく。美咲は、その熱い毒で自分自身が塗り潰されていく感覚に、倒錯した救いを見出していた。
佐藤が再び彼女を組み伏せると、今度は一切の容赦なく、美咲の最奥へとその剛直を突き立てた。
「あ、あぁぁぁ……っ! あつい、あついのが……っ!」
密着した結合部から、美咲の肉体を内側から焼き尽くすような熱が伝わる。佐藤は彼女の腰を掴み、無機質な機械のように正確で、それでいて暴力的な衝撃で彼女を貫き続けた。美咲の秘部は、溢れ出す自身の蜜と佐藤の放った証が混ざり合い、粘り気のある音を立てていた。
さらに、佐藤は彼女を四つん這いにさせると、未開の禁域――その裏側の深淵へと矛先を向けた。
「いや、そこ……だめ、壊れちゃう……っ!」
美咲が身を捩り、拒絶に近い悲鳴を上げる。しかし、佐藤は冷徹な力で彼女の臀部を割り、無理やりその狭窄を押し広げて進入した。粘膜が悲鳴を上げるような衝撃に美咲が絶叫した瞬間、再び『自愛の微光』が弾けるように発動した。光は即座に裂傷を癒し、苦痛を蕩けるような快楽へと変換していく。
出口のない圧迫感に翻弄されながら、美咲は禁忌の場所を犯されるという究極の背徳感に、脳の芯を痺れさせた。内側から肉壁を擦り上げられるたびに、彼女の喉からは掠れた嬌声が漏れ出し、光は彼女の全身を包み込むように輝きを増していった。
美咲は佐藤の上に跨がると、光を纏った状態で自ら激しく腰を動かし始めた。
騎乗位、バック、正常位――。
体位を変えるたびに、彼女の『微光』は摩擦による摩耗を打ち消し、肉体を常に最高潮の状態へと保ち続ける。窓の外の景色が深い闇から白濁した夜明けへと何度も塗り替えられ、行為は丸一日以上も続いた。佐藤の猛毒のような証は、彼女の胎内、そして最深部に至るまで、逃げ場を失うほどに溢れかえり、結合を解くたびに、どろりと重い滝となって彼女の脚を伝い落ちた。
最後の一撃が訪れたとき、光は爆発的に輝き、二人の身体を完全に包み込んだ。
「あ……あぁぁぁーーっ!」
過剰な癒しと飽和した快楽に、美咲の精神はついに臨界点を越え、そのまま深い闇へと沈んでいった。
部屋の隅、カーテンの影となり気配を消しながらも、五十嵐咲希はその光景を網膜に焼き付けていた。美咲が全身を白く汚しながら、光の中で何度も果て、佐藤の証を溢れさせる姿。その聖性を帯びた暴力的な光景に、彼女の肉体もまた抗うことはできなかった。咲希は自らの秘部を執拗に弄り、美咲の絶叫と重なるように、声も出さずに何度も果てていた。
「……咲希。美咲を風呂に入れてこい」
佐藤の無機質な声に、咲希は潤んだ瞳を揺らしながら、「はい、佐藤さん」と短く応じ、気絶した美咲を愛おしげに抱きかかえて浴室へと向かった。
一方、その真下――一階の103号室。
田中健太は、拭い去ることのできない苛立ちを爆発させていた。
「クソが……どいつもこいつも、満足させやがらねえ!」
健太は床に転がる香織の髪を掴み上げ、無理やり自身を突き立てた。すでに反応を失った肉体は乾き、摩擦の痛みに香織が顔を歪めるが、健太はそれを無視して激しく腰を打ち付ける。次は陽菜を四つん這いにさせ、獣のような唸り声を上げながら彼女を蹂躙した。
だが、どれほど彼女たちを痛めつけ、欲望を叩きつけても、健太の心は一向に満たされない。二階へと奪われた美咲という所有物の不在が、彼の独占欲を歪ませ、狂気を加速させていた。自分を捨て、佐藤に媚びを売る妻への憎悪。あいつなら今、もっと素晴らしい声で鳴いているのではないか。その妄想が、健太をさらに暴力へと駆り立てる。
その時、健太は背後のクローゼットから漏れる、微かな、しかし異様な光に気づかなかった。
そこには、安置されていたはずの大愛の遺体が、静かに粒子となって霧散していた。
大愛のスキル『胎内回帰』。死してなお母を求めるその執念が、美咲が無意識に放った『微光』と、佐藤との交わりによって生じた膨大な生命エネルギーに共鳴し、ついに発動したのだ。大愛が絶命する間際のあの不自然な光は、この再誕の瞬間のための伏線だった。
大愛は肉体という檻を捨て、概念的な存在へと回帰した。彼は今、再び美咲の胎内へと「戻って」いた。
三十日目の夜。美咲が次に目を覚ますとき、その身に宿した「異変」に、まだ誰も気づいてはいなかった。
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